小学校では、台風が上陸または近づいたり、大雪が積雪したりする時には、学校が休み(臨時休校)となることがあります。
誰が判断しているのでしょうか?
どんな基準で臨時休校となるのでしょうか?
そんな疑問にお答えしたいと思います。
臨時休校の判断は誰がしている?
台風や大雪、暴風などで、子どもたちの登下校に危険があると判断された場合に、通常登校日が臨時休校(休み)となります。
当然、天候の状態は地域ごとに違いますので、日本全国で一斉に学校が休校になることなんてありえませんね。そんなことになったら、逆に恐ろしいです^^;
臨時休校となるかどうかは、まずは、
各市区町村の教育委員会
で判断されます。
各市区町村には、それぞれ休校措置となる判断基準があります。例外的なこともありますが、基本的にはその基準に沿って判断されます。
教育委員会の判断(基準)によって臨時休校が決定された場合には、学校長がそれを確認して、教職員、子ども、保護者に知らせます。
教育委員会の決定に逆らって、独自で通常登校とすることはありえません。
しかし、教育委員会が、休校の判断を各学校にゆだねることがあります。
例えば、外は雪が降って積もっている、しかし大雪警報が出ていない。警報が出ていれば一斉休校なんだが・・・。
そんな時には、天候や積雪の状態から、
各校の学校長
が臨時休校の判断をします。判断が難しい場合には、学校長同士が近隣の学校と連絡を取り合って調整をします。しかし、「隣の○○小学校は休校だけど、うちの小学校は通常登校」みたいのことも起こってきます。
正直、判断が割れた時には、気をもみます。近隣の学校が休校で、自分の学校が通常登校だった場合、何か事故や怪我があった場合に保護者からのクレームを受けたり、教育委員会から判断が妥当だったかを問われたりすることがあるからです。
判断しなくてはいけない学校長は大変です。
臨時休校の基準は?
教育委員会の判断基準は、通常、各教育委員会HPに載っています。
※その内容を年度始め(4月)に手紙にして各家庭に配布している学校もあります。
判断の材料は、
気象庁が発表する注意報や警報です。
ここでは、よくある判断基準を例にして説明します。あくまで例ですの、お住まいの地域、これから教員採用試験を受験もしくは合格された地域の基準については、各教育委員会HPをご覧ください。
<○○教育委員会>
この場合、大雨警報、洪水警報の場合は、各校の学校長判断ですね。
「自宅待機」というのは、朝の天候状態によって登校に危険があるとされた時に、登校せずに自宅で次の連絡を待つというものです。
天候が回復すれば、登校の連絡がされ、昼までに回復が見込めなければ休校となることが多いです。
地域によって、この判断基準は変わってきます。山間地帯であれば大雨警報で休校となる場合もあるでしょうし、河川が近くにある場合には洪水警報で休校となる場合もあるかと思います。
※特別警報・・・警報をはるかに超える災害が予想される状況。大雨・暴風・高潮・波浪・暴風雪・大雪
基本的には、ある時刻の時点で警報があるかどうかで判断されます。8:15に子どもたちが登校すると考えると、1時間前ぐらいに設定されていることが多いのではないでしょうか。
特別支援学校の場合は、電車やバスなどを使って遠くから通学する子がいるため、小・中学校よりも早い時間に決定することが多いと思います。
高校は、通学区域が生徒によって異なるため、各校で基準を設定していることが多いはずです。
臨機応変に対応することが一番難しい
ここまで読んでいただければわかるとおり、警報が出ていた場合は検討の余地なく休校となるので簡単です。
しかし、注意報がでている状態では、休校とするかどうかの判断が難しく、その判断は各校にゆだねられます。
学校周辺の天候状態や立地環境、子どもたちの通学方法など、様々な要因を考えて判断しなくてはなりません。
臨機応変にできればいいのですが、天候ばかりはどうなるかわかりません。通学路の状態を全て確認することもできません。
時に、判断を間違うこともあるかと思います。
何よりも、子どもたちの安全が第一です。
翌日の天候が荒れることが予想される場合には、学級指導で「安全第一、無理はするな」と子どもたちに伝えることも重要です。
学校側で判断に迷う時には、手紙や電話連絡にこんな一言が添えられているはずです。
「各家庭で危険と判断した場合には、登校を遅らせるなどの対応をお願いします。」
台風や大雪は1週間も2週間も続くものではなく、天候は必ず回復します。天候が回復した時に、すぐに通常の学校生活にもどれるような対応を学校も保護者もしていくことが大切ですね。
まとめ
●気象庁の注意報や警報の発表を第一とし、さらに各地域の天候状況が加味さえて臨時休校の判断がなされる。
●判断は、教育委員会、学校長にゆだねられる。
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