ニュージーランドの老人が,アメリカのスピードバイクレースに参加する話。というと,ぴんと来ないが,心暖まる,そしてアツイ映画だ。
アンソニー・ホプキンス演じる主人公もそうだが,それ以上に登場人物たちがあたたかい。
主人公の素直な人柄に,感化されるのだろうか。
ふつうの映画なら,トラブったり,事件が起きたりするものだが,そうならない。
煙たがっていた隣人たちや,バイク競争でののしりあった青年たちが,旅立ちの時は握手をして見送る。船で横倒しになったバイクは無事だし,タクシーにラブホテルに連れて行かれてもゲイの受付が協力してくれる。車を値切ったのに,車屋に「修理のウデがいいからウチにこないか」と誘われる。レース参加を認めなかったスタッフも,主人公の熱意に折れる。挙げ句の果てに・・・・。
誰かが助けてくれる。
派手で暗い面ばかり描きがちな映画が多い中,人との出会いや交流を描いているのがとても新鮮。映画だからといって大げさな感じはない。
どこか,自分の旅の記憶と重なるのはなぜだろう。
海外旅行にいくと,現地の人とちょっとしたふれあいがある。
そんな時の気持ちがよみがえる。
塩の上を走るバイクシーンの迫力もなかなか。
アンソニー・ホプキンスはとてもいい。初めてイイ,と思った。
ただ,設定は63歳なんだって。どうみても70ちかいよ。
それに邦題は一考の余地があったと思う。
ま,それもたいしたことじゃない。
こういう映画を観ると,世界も人間も捨てたもんじゃないなあと思う。
こんな風に生き,死にたいものだね。
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