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Small Magician MINI

奇術道具レビューブログですよ。

レッド・シー・パスオーバー
(Red See Passover)

★現象
赤裏と青裏のデックからそれぞれ12枚ずつのカードを裏向きのまま出します。青裏のカードはテーブルに置き、その上に観客が手を載せておきます。
赤裏のパケットを表向け、観客に一枚だけ心の中で覚えてもらいます。口に出したり紙に書いたりはしません。覚えてもらったら、この赤いパケットもテーブルに伏せて置きます。
この間、青裏のカードが一度も触れられていないことを確認してから、お呪いをかけ、赤裏のカードを見てみると、一枚だけカードが減って11枚になっています。
テーブルに置いてあった青裏のカードを観客に数えてもらうと、カードが13枚に増えており、さらにその中に赤裏のカードが1枚混ざっています。
赤裏のカードのフェイスを見てみると、観客に覚えてもらったはずのカードが消えています。
青裏のパケットに混ざっていた赤裏のカードを表返してみると、観客の覚えたカードなのです。

★解説
 サイモン・アーロンソン師の考案です。
上の現象説明ではややわかりにくいかと思いますが、簡単にいえば「赤裏のパケットから青裏のパケットへ、見て覚えただけのカードが移動している」という現象です。
jbtvというイギリスのオンラインショップに見本の動画があるので、そちらを参考にしてください。

もともと師の著書である『Bound to Please』という本の中に解説が載っているそうですが、このマジックに使うためのギミックが入手しにくいため、
ギミックと手順書をセットにして販売した、という経緯があるそうです。

マイケル・クローズ師は「五本の指に入るカードマジックだ!」という言葉でもってこのトリックを賞賛しています。

また、この商品で使用されているギミックは汎用性もあると思います。自分で何かパケットトリックを考えるのによいかもしれません。

追記:最近このトリックを練習していて、その巧妙さにいまさらながら感嘆しています。
ちゃんと12枚であるのにも理由がああり、手順も自然です。ダン・ハーラン師に類似の現象のトリックがあるので、それも購入しようかと思っています。

★相性のいいアイテム
面白いマジックです。まだ入手したばかりで自分のものになっていませんけれど。
パケットトリックですが、デックを二つ使って行うので、導入の部分で複雑そうに見えてしまいます。
なので、あまりくどくどしくならないように、前後のマジックは考える必要があります。
やはり、モダンタイムスを使って、デックを二つ使う前フリにすべきでしょうか。
あるいは、ダイアモンドデックに必要なカードを仕込んで(ギミックを消費してしまって、もったいないですが)、一つのデックからカードを取り出す、という演出もありうるかとは思います。
◆モダンタイムス
◆ダイアモンドデック

2004.2.3

★価格帯
店名 価格 日本語解説書 所在地
ミスターマジシャン 3000円 ○ 大阪
Hank Lee $19.95 ▲ アメリカ
THE MAGIC WAREHOUSE $18.50 ▲ アメリカ
Magic Pro Shop $17.95 ▲ アメリカ

★動画サイト
サイト名 動画形式
J.B.T.V avi(再生のみ)

★評価
技術 ★☆☆☆☆
練習 ★★★☆☆
効果 ★★★★★


商品としてはジェルのみで、解説は一切ありません。

使った感じは、松ヤニ。
ハンドボール選手がボールを握るときに使う松ヤニが、一番近い感じです。
というか、臭いもたぶん同じ。

一度使うと、かなり長時間、粘着力が持続します。
使用量や手のコンディションにもよりますが、100円玉をくっつけて5秒から10秒くらいは落ちないと思います。

使い方としては、手のひらや指先に塗るよりも、手の逆側や手首といった、普段あまり使わないような部位に塗ると、普段のコインマジックに演技の幅を持たせられるように思います。
また、指先に塗ると粘着力が強すぎて、普段していることができなくなってしまうかもしれません。
なので、右利きであれば左手に塗るとか、あまり使わないところを使えるようにしたほうがいいように思いました。

なお、一度使うと落とすのも大変です。
普通の石けんではなかなか落ちません。有機溶剤で落ちそうですが、身体にも悪影響がありそうです。
ひょっとすると、スポーツ用品店で販売されている松ヤニクリーナーで落ちるかもしれません。
最高気温が20度を下回る日も増えてきました。
北海道では初雪だそうですね。
寒いのは苦手なわたしです。

さて、恒例の「悪の枢軸部」ツイートより。
なお、全体のまとめはコチラです。

Jay Mattioli This is HEAVY


類似商品は他にもありますが、キッズショー向けなのと、台においた箱の位置がどこでもよさそうなのがポイントですね。
ただ、これ、アシスタントは必要なんでしょうか。
お値段は900ドルほど。高いか安いか。


ThrouTshirt


商品説明だとノーギミックってあるんですよね。
ってことは、このイヤホンじゃなくてもいい、ってことでしょうか。
また、Tシャツじゃなくてもいいなら、季節は選びませんね。わかりませんけど。


R & B Phenomena


ここ最近、サロン向けのOut of This Worldの商品がいくつか出てきてますね。
この商品もそのひとつです。
赤と黒のグラスって、そもそもどこに売ってるのかわからず、ちょっと怪しい気もしますが、全体としておしゃれで高級感のある演技ではあります。


Wonder Silk in Balloon


最後は日本のマジシャンの考案した道具をご紹介。
風船を使いますから、その意味では消耗品ってことですね、すくなくとも。
貫通していくところをじわじわ見せられるのはすごく良いです。
さらに抜き出すことも可能、入れた時点で相手に渡せる……と、なんかすごい。



というあたりで、また来月。
まぼろし3+1

★現象
四枚の半透明な黒いカードがあります。実は、見えないのですが、四枚のカードはそれぞれスペード・ハート・ダイヤ・クラブであると演者は述べます。
観客にデックから一枚のカードを選んでもらいます。そしてその黒いカードを見ていると、だんだんと観客の選んだカードが現れるのです。

★解説
 考案者は不明です。が、おそらくは小野坂東師だと思います。

上の説明は一例で、全部で三つの演技が解説されています。
以前に謎屋でみかけながら購入しそびれていた道具の一つです。

惜しいのは、カードがブリッジサイズであることです。
ポーカーサイズなら、デックの上に置くなりの手段がとれたのに。
もちろん、ポーカーサイズではなくブリッジサイズのデックを使えば良いだけの話なのですが。

素材として、いろいろなことができそうです。
というか、先日上京の折、これを持っていた松田さんに色々と見せていただきました。
研究の余地はいろいろ残されています。
価格も、マジックランドで購入すれば大変に格安ですし。

2005.2.20

★価格帯
店名 価格 日本語解説書 所在地
マジックランド 1,050円 ○ 東京

★評価
技術 ★☆☆☆☆
練習 ★★☆☆☆
効果 ★★★★☆
ベリー・ワイルド!
(Very Wild!)

★現象
シンプルなワイルドカード現象です。
四枚の字札を見せます。これを一枚ごと交互に表と裏にして重ねます。お呪いをかけると、瞬時に四枚のAに変化します。

★解説
 Boris Wild師の考案です。

最近、師のマジックに嵌っています。
きっかけはもちろん、コンプリート・ボリス・ワイルド・マークト・デック(本)です。
見た目はリットン調査団の水野さんですが、中身は恐ろしく洗練されたマジシャンです。
さすがフランス人(偏見)。

このトリックも、さすがに上手いです。
が、現象自体がオーソドックスなのと、また最近、同じくオーソドックスな現象のアルティ・モンテを購入したのもあって、巧みさには感動しつつも、
他のトリックとの差異性は薄いです。
もちろん、いいトリックなんですよ。

なお、レギュラーデックを援用した演出も解説されています。

★相性のいいアイテム
パケットトリックなので、レギュラーデックを使用したマジックを前後に演じるのはやや不自然な気がするのですが、いかがでしょうか。
テンポよく演じてください。ポップでキュートなマジックとの相性がよさそうです。
◆爆弾キューブ
◆バウンス・ノーバウンス
◆スターゲイザー

2004.4.28

★価格帯
店名 価格 日本語解説書 所在地
ミスターマジシャン 3300円 ○ 大阪
Magic Pro Shop $17.95 ◎ アメリカ
Hank Lee $14.95 ◎ アメリカ
THE MAGIC WAREHOUSE $13.75 ◎ アメリカ

しまった、わざわざProShopで買ってしまった…

★動画サイト
サイト名 動画形式
Penguin Magic wmv,mov

★評価
技術 ★☆☆☆☆
練習 ★★☆☆☆
効果 ★★★★☆

 
マークド・プリディクション
(Marked Prediction)

★現象
演者は観客に好きなカードを一枚言ってもらいます。
そのあと、ポケットから一枚のジャンボカードを取り出し、「これがあなたの言ったカードだったりしたら、不思議ですか?」
と尋ねます。
そしてそのカードの表をみると、すべてのカードが印刷されています(いわゆる52オン1カード)。

観客の笑い、あるいはブーイングのあと、演者はペンで表に何か書き込みます。
そして、先ほどと同じく観客に一枚のカードをリクエストしてもらいます。
表を向けると、果たしてそのカードに×印がついています。

★解説
Rich Marotta師の考案です。

先に紹介した「52-オン-1 カード・ミラクル」と前後して購入しました。
どれだけ自分が52オン1カード好きなのか、とあきれます。

さて、Rich Marotta師のトリックらしく、コメディタッチで簡単です。
最初のクスグリの部分は省いてもトリックとしては成立しますが、
しかし、それがないと、非常に単発的で、しかもこのトリックの肝というか、
弱点の部分がかなり露呈してしまうと思います。

解説書ももちろんついていますが、商品の構成をみればすぐに演技のしかたもわかるでしょう。
クロースアップでも演じることはできますが、あんまり近すぎるとネタバレしてしまいそうです。
かといって、遠すぎるとカードに付けられた印が見えなかったりするかもしれません。

つかみのトリックとしては、さほどこってりとはしておらず、かつ淡泊すぎないあたり、
コメディタッチのメンタルマジックを演じるのであれば有効だと思われました。

ただ、この手のネタは、演じ方によっては非常につまらなくなってしまうのが
悩みどころです。

★相性のいいアイテム
演技の途中に持ってくると、流れが悪くなりそうです。
ということは、オープニングのトリックですから、このあとにつづけるのなら、
オートマジックカードや、映しの鏡ESPあたりがよいでしょうか。
◆オートマジックカード
◆映しの鏡ESP

2007.12.4

★価格帯
店名 価格 日本語解説書 所在地
The Magic Warehouse $14.00 ○ アメリカ

★評価
技術 ★☆☆☆☆
練習 ★☆☆☆☆
効果 ★★★☆☆
いつの間にか、10月のイベントとしてハロウィンが根付きつつありますね。
商業的におどらされてるとか、なんとかかんとかおっしゃる向きもあろうかと思いますが、それを言ってしまえば、バレンタインデーやクリスマスは言うに及ばず、盆暮れ正月を含めて、ありとあらゆる催し事も同じことのように思います。

ならば、歌の文句にもあるとおり、「同じ阿呆なら踊らにゃ損」ではないでしょうか。
ましてや、手品人にとっては、"Trick"の見せどきというものです。

というわけで、これまでに見た範囲で、ハロウィン向けのちょっとおどろおどろしい奇術道具等についてご紹介。


1.ホラー・フィンガー


わかりづらいですが、出血の演出もあります。
もちろん、本当にケガをするわけではありません。
血糊はほんのり甘い匂いがします。


2.スピリット・スレート


この道具自体は直接的にホラーだったりビザーだったりはしないのですが、演出としては「おばけ」なので、紹介してみました。
重ねたスレートの上で「お化けハンカチ」なんていう演出はいかがでしょうか。


3.ソウ


同じタイトルの映画が流行ったころのネーミングでしょうか。
内容は全く関係ありません。
動画だとちょっと分かりづらいのですが、糸をノドにひっかからせる(?)現象です。
貫通すると見せかけて……という感じの。

シンプルな現象ですが、意外に受けます。
みんなのアイドル、Richard Osterlindが紹介する「俺の選んだすばらしいメンタルマジックの数々」です。
先日、オスタリンドと前滋賀県知事の嘉田さんが似てる、というtweetをしたのですが、同意は得られませんでした。

さて、このDVD、Small Magicianでも項目だけ立てていながら、レビューしてなかったのですね。
販売されたのがいつかはわかりませんが、7年くらい前じゃないでしょうか。

全4巻の内容を全部紹介するのはちょっと大変なので、興味があるひとはL&Lのサイトやマジックショップなどを参考にしてください。
このエントリでは、オスタリンドがチョイスしたものの中からさらにわたしのチョイスしたナイスなトリックを紹介したいと思います。


vol.1
Magic VS. Mindreading(Annemann)
観客に5枚のカードの中から1枚を選んでもらいます。そのカードの名前を尋ねてから、スペルのとおりカードを配っていくと、そのカードが現れます。別のデックで同じくカードを配っていきますが、やはりカードが現れます。さらに、そのカードが予言されています。

Extra-Sensory Perception(Annemann)
様々なイラストの描かれたカードを観客に見せ、そのうちの2枚を2人の観客にそれぞれ選んでもらいます。
演者はそのイラストを当てて見せます。

※Goldsteinのマインズ・デックの原型といえそうです。

El Numero(Bergson)
数字の書かれたカードと封筒があります。演者は封筒に予言を書きます。
観客にカードを1枚選んでもらいます。その数字が封筒に書かれた予言と一致します。

Marked Thought(Mason)
演者は10枚のESPカードを並べ、観客に5枚のコインを渡し、好きな枚数だけのコインを、
好きなカードの上に置いてもらいます。演者は10枚のカードを先に並べたカードの上に置いていきます。観客がコインを置いたところだけが同じESPカードです。

※原案は9枚のカードと3つのマーカーを使ってたように記憶しています。



vol.2
Five Star Prediction(Koran)
デックから1枚ずつカードを配っていき、観客にストップをかけてもらいます。
そのカードが予言されています。

Flip Flop Flush(Becker)
ヒンズーシャッフルしながらカードの表を見せて、観客に5枚のカードを選んでもらいます。
同時に、演者も5枚のカードを抜き出します。
それぞれにポーカーの手を作りますが、まちがいなく演者が勝ちます。

Ultimate Matrix(Becker)
観客に数字の書かれたカードを渡し、よく混ぜてもらいます。
そのカードをランダムに抜き出して数字を作ります。
その数字でダイヤル式の南京錠が開きます。


vol.3
イマイチ…


vol.4

Pateo Force(Classic)
演者はあらかじめ予言をしておきますが、最後まで見せません。
観客にいろいろな小物を借りて、演者と観客で一つずつ取り除いていきます。
最後に残った小物が予言と一致します。

※セルフワーキングマジック事典にも掲載されていたような気がします。
この原理を応用した商品もあります。

Predict-Tac-Toe(Gardner/Thompson/Osterlind)
○と×で行う3×3の3目並べを観客と行います。
その結果が予言されています。

※10年近く前に、どなたか日本人のマジシャンがテレビで演じているのを見た記憶が。

Viewed ESP Prediction(Osterlind)
観客にESPカードを渡し、自由に5枚のカードを開いてもらいます。
そのカードが予言されています。
ミーティング・オブ・マインズ
(Meeting of minds)

★現象
演者は黒い封筒から五枚のESPカードを取り出し、観客に示します。
そのうちの一枚を選んでもらいますが、それがしっかりと予言されています。

★解説
Dick Barry師の考案です。

あるところで師の商品の存在を知り、師のサイトのカタログを見たところ、
興味深い商品が色々とあったので、まとめて購入してみました。
そのため、しばらく師の商品の紹介が続きそうです。

さて、この商品ですが、購入時の興を殺がないように、現象説明はシンプルにしました。
といっても、省略しているところはありません。
「観客が一枚のESPを選び、それが予言されている」タイプのトリックです。

ギミック自体はさほど目新しいものではないのですが、
アイデアはなかなかクレバーです。
他に買った師の商品も、これと同様に、ものすごく不思議だったり
ものすごく面白い仕掛けだったりはしないのですが、
アイデアの肝の部分がシンプルかつ効果的なものが多かったです。

非手品人の前でしか演じていないのですが、少なくともまったくウケなかった、
ということにはなりませんでした。

演技の難易度はかなり低めです。
購入してすぐに演じることが可能です。

★相性のいいアイテム
シンプルなメンタルマジックです。
つかみの部分に持ってくるとすれば、このあとはスプーンを曲げてみたり、
手を触れずに何か動かしてみたりすると良いかもしれません。
◆スプーキー・キー
◆ジ・オープナー

2007.10.281

★価格帯
店名 価格 日本語解説書 所在地
Dick Barry Magic $25.00 × アメリカ

★評価
技術 ★☆☆☆☆
練習 ★☆☆☆☆
効果 ★★★☆☆


形状は、以前あった「スクイズ・プレー」を彷彿とさせます。
ですが、プレートに挟まれたものは貫通せず、間でかたちが変化します。
そして、平面になった真鍮のような物体は、500円玉に変わります。

海外バージョンはどうなるのかと思ったら、アメリカ・ユーロにあわせたものに入れ替わるみたいですね。

トリックとして非常に感心する、というほどのこともないのですが、現象はわかりやすくて良いと思いました。
これも、実演を見て買うべき道具のひとつですね。

ひとつ気になるのは、「魔法」が「錬金術」という語を修飾する不自然さです。