#66 ミトンとふびん(吉本ばななさん)
2021年の12月25日、この本が私の手元に届いた。仕事・家事・育児に忙しくて心に余裕がなく、坐骨神経痛が再発して右足がじんわりと痺れていてメンタルだけでなんとかやり繰りしていた私に舞い降りたクリスマスプレゼント。潜在意識から癒されたいと願っていたんだと思う。短編のいくつかの物語の登場人物たちの様子は、普通だけどどこか特別で、冷静で、でも少しは楽しげで、サラサラと読んで心に沁みて、読んだあとは心が静まって穏やかな気持ちになった。どの物語も大切な人の死がそこにあり、その心情や描写はとてもリアル。昨年父を亡くしたことを思い出してみると、父との思い出は消えないけれど、父の肉体はたしかに消えてしまって、父との交流は更新されない分、自分の中のどこかが死ぬんだよな、と思った。それは少し悲 しいけれど、実感として細胞が生まれ変わる感もあって、生きていく上で悪いことではないと思う。きっと何度もこの本には癒されるんだろうな。ミトンとふびんAmazon(アマゾン)1,400〜5,104円 Amazon(アマゾン)で詳細を見る 楽天市場で詳細を見る