Killing Eve シーズン4 − 最終話 鑑賞後の率直な気持ち | イギリスで映画学

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映画学、特にQueer/LGBTQ Cinemaについて考察。
あとはイギリスでの生活。

イースター休暇でイギリスを離れていたため、帰国後にBBC iPlayerでエピソード7、8を鑑賞しました。

 

 

ネタバレなしで書くために、率直に一言だけ申し上げておきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

「これで終わり…なの…???? そりゃないぜ!!!!!」

 

 

正直、ガッカリです…!!!!

 

 

 

いやぁね、最終話のラスト3分にスクリーンで観た映像がとにかく衝撃で、何が起こったのか消化できないまま、THE ENDのクレジットが出てきて、おしまいです。

 

同時に、制作側の葛藤も感じられました。

シーズン4まで続けてきて、ファンもたくさんいて、全員が満足するエンディングなんて存在しない。どういうエンディングにするか、そうとう悩んだことだろうと思います。

 

 

…でも、それにしても、ずいぶん投げやりなエンディングだと思います。

 

視聴者が感傷に浸る隙も与えてくれずに、THE END のクレジットが出てきて。正直、展開そのものというよりも、その編集をした点が気に食わないのかも知れません。

あまりにも投げやりではないか?と思いますね。もうちょっと丁寧に表現してくれてもよかったじゃなない。最後なんだから。

 

 

エピソード7は、全体的に良かったです。

 

気が狂ったままかと思ったイヴは、やはり気を取り戻して彼女の後悔、迷いなどがとても素晴らしく描写されていて見直しました(上目線ですが)。

 

 

気晴らしのためにユセフとカラオケに出かけたイヴのシーンが、特に良かった。

 

 

あるヒットソングを歌っている時に、イヴがフラッシュバックを起こすんです。

 

カラオケルームの角に座っているユセフと交互に、かつての同僚(ビル、エレーナ、夫のニコ)たちが楽しそうに座っている映像が映し出される。

同様に、現在のイブと当時のイヴも交互に映し出され、その対比が痛々しくて、涙が出てきそうなシーンでした。

 

その後、セラピストさんと向き合って自分の気持ちを打ち明けるイヴの表情もこれまた素晴らしく。いろんな感情がごちゃまぜになっていながらも、凛として、サンドラ・オーの役者としての凄みを感じさせてくれるものでした。

 

このシーンのサンドラ・オーの演技、おそらく全てのシーズンの中でもこのエピソード7がピカイチだと思います。

 

次は英語圏のレヴューの紹介もしつつ、ネタバレ有りでもうちょっと突っ込んだ内容を語りたいと思います。