理学療法士は病院や訪問リハなど、保険内の枠組み内で働くことは今も今後も必要だと現場にいる身としては痛感しています。
しかし、今後はそこで働くことが安定して働けることと同義語になるとは一切思いません。
そんなことを書いていきます。
①今後病院で働く理学療法士はどうなっていくのか
あくまで予測の範囲です。また、今後本当に書いてあるような流れになるとは限らないことを先に言っておきます。
日本は今もこれからも少子高齢化が進み、全支出額に対して社会保障費の割合が増えていく見通しです。
その中でも、医療介護費は年々増すばかりで医療保険の厳しい見直しが待っているかもしれません。
そうなった場合、ひとつ言われているのが疾患別リハビリテーション料が入院料へ包括される可能性があるということです。
現在は、リハを行うと運動器リハビリテーション料や脳血管疾患リハビリテーション料を算定することができます。つまり、リハを行うことで一定量のお金が稼げるという仕組みです。しかし、今後は、いくらセラピストがリハをやったところでリハでは稼げなくなるということです。
(そうなった場合でも何かしらのアウトカム評価で入院料のカテゴリー分別や加算を付けるような配慮はしてくれるとは思いますが)
そうなるとリハで稼ぐ病院は減り、理学療法士の雇用先が減ったり給料の減額など良い流れは来ないかもしれません。
私は回復期で勤めていますが、実績指数のこともあり各回復期病院が生き残りにかけて必死になっている時期だと感じています。
すでに病院も厳しくなってくる時代が押し寄せて来ている時代です。
病院内で働くには、チーム医療で舵を取りながら早期退院、早期自立を目指しリハビリテーションの価値を高めることが今後の理学療法士のあるべき姿の一つだと私は思います。
しかし、それだけでは厳しくなることも頭に入れておかなければなりません。
②病院以外で理学療法士、理学療法の専門家として働くには
これは私が実際に経験したことではないので想像や理想で書きます。方法としてはいくつかあります。
1.独立して整体院やサロンを経営する
2.起業して訪問リハ等の会社を立ち上げる
3.理学療法士として企業·行政に参入する
4.大学等の教育機関に勤める
5.健康情報の提供や遠隔診療によるヘルスケア
など多くの働き方があります。また、健康や医療分野とは関係ないところで働くのも一つかもしれません。
そうなると、一理学療法士としてではなく一社会人としての社会的価値がどの程度あるか、どの分野で力を発揮できるかが勝負になってくるかもしれません。
もしかしたら、病院外で働くとなると理学療法以外のスキルを高めていく必要がありそうですね。
病院で勤めてる私が言うのもなんですが、病院内の理学療法士は臨床のようなある程度パターン化した流れをこなすことは得意だと思います。そのため、「お金儲けをする」という感覚に疎く、経営として企画を発案したり計画、実行する能力はかなり弱いように思います。
(※注意していただきたいのが、臨床がワンパターンな業務内容ということを言っているわけではありません。ここでは、「医師から処方せんが降りてきて入院から退院といった流れが確立した中で働いている」ということをある程度パターン化した流れとして述べています)
そのため、独立や企業をすることに抵抗感を持っている方が多いような気がします。私は前までそう思っていました。
しかし、理学療法士ではない方々と接している内に、理学療法士は保険を利用した世間的には特殊な稼ぎ方をしていることに気がつきました。そして、ビジネスとは程遠い感覚で仕事をしていることに衝撃を受けました。
それとは他に、理学療法士という職種自体を知られていないことやマッサージ屋だと思われていることも知りました。
社会を豊かにする知識や技術もある専門家が、それらを活かせてない上に発信しないことで、評価されずに職域や社会的価値が下がっていくことはとても残念です!!
病院以外で理学療法士、理学療法の専門家として働くには、各々の武器を見つけ出し活かし方を考え出すことです。そして、それを行動できるだけの知識と勇気が必要だと思います。
病院のNeeds中心から社会のDemandsが中心となる環境にどう適応していけるかも一つ大切かもしれません。
③終わりに
色々述べてきましたが、私は病院で働く理学療法士も院外で活躍している理学療法士も尊敬しています。
私自身も回復期病院で働いているので、病院で理学療法士として働くことに誇りを持っています。
病院は、日々自宅や施設退院を目指している患者を治療したり、家族への指導、チーム医療などを行います。それをその人に合わせた形で提供するため、とてもやりがいがあります。
しかし、今後は病院で見つけたやりがいだけでは厳しくなってくることが予想されます。
理学療法士として勤め続けるなら、病院外へ培ってきたものを提供していくことが自分の懐を増やすことや自分の社会的価値を高めていくことにも繋がるのではないでしょうか。
