自費リハやってます。 バズブログ

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自費リハやセラピストに関する内容を個人の体験や感想をもとに書いていきます

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回復期リハ病棟(回復期)に実績指数が導入されて3年目になりました。
私は回復期に実績指数が導入された年に入職しました。
そんな実績指数は今年度の診療報酬改定で、回復期入院料に影響してくるようです。

そこで、実績指数についてとどのような変化があったかを書いていきます。


ただ書くだけじゃつまらないので、実績指数を上げるための取り組みや工夫、あと私が行なっている実績指数の研究でボツになった結果の一部も書いていこうかと思います。


①実績指数とは?

実績指数とは、各患者の(FIM得点[運動項目]の、退棟時と入棟時の差)の総和/(入棟から退棟までの在院日数/状態ごとの回復期リハビリテーション病棟入院料の算定上限日数)の総和
です。

※参考文献
厚生労働省:平成28年度診療報酬改定説明(医科)その4 ,P75

簡単にいうと、入棟時と退棟時のFIMの運動項目を比べた時に、どれだけ改善できて早く退院させたかを評価するものです。

つまり、その病院の回復期の質を表したものです。

ちなみに、入院時のFIMの運動項目と退院時のFIMの運動項目の差をFIM利得(改善度と表現することもある)と言います。


昔はとにかくリハビリの量を増やせ!という時代でした。
しかし、現在は回復期全体の質を上げろ!という時代になりました。

なので、実績指数が導入される前から働いている方は困惑されたかもしれません。
私が入職した年度に実績指数も導入されたので、当たり前に用いられる指標として考えていました。


背景としては、量を増やすだけだと医療費を増加させること、ベッドの回転率が下がること、費用対効果の向上を目的としていること等が考えられます。


ただ、高齢者でリハに対する意欲が高い方は介入回数が多ければ多いほど喜ばれる方は多い印象にあります。

②実績指数の導入前後での変化

一番変わったのは、いかに早期退院をしっかり考えるようになり実行し始めたことです。


回復期リハ研究大会の学会発表では、退院時期を早めるよりFIMを上げた方が実績指数は良いとされている発表がほとんどでした。


わたしもプレ実験で入院患者全員を対象に実績指数とFIM利得、実績指数と在院日数で相関関係を出した際には、FIM利得の方がr=0.57、在院日数がr=-0.42という結果になりました。


どちらもバラツキは結構あったので一概には言えませんが、FIM利得の方が実績指数と関係していると言えそうです。


しかし、どちらを上げるかは院内の特徴を見極めてから行うべきだと考えます。



また、理学療法における治療の歴史からも70年代に流行った(今も?)ボバース等の機能回復に重きを置いていたものから、課題志向型アプローチの様な実動作に近いものへ介入する流れに変わっています。


昨今の回復期でも、FIMの点数によって経営が左右される以上、ADLをどう上げていくか(FIM得点をどう上げていくか)を病院全体で考えるようになった所が多いと思います。


個人的には、これはとても良いことだと思います。
しかし、患者と接していけばいくほど必ずしも「機能回復よりADL!」が正しいとは限らないと感じています


③実績指数を上げるには?

回復期リハビリテーション病棟協会が行なった2015年実態調査では、疾患別の平均実績指数など有益な情報がたくさん載っています。

※宮井一郎:回復期リハビリテーション病棟協会
2015年度実態調査の結果とその活用,回復期リハビリテーション,2016



院内の疾患ごとFIM利得や在院日数が上記の実態調査の結果と比較して、優れているところや劣っているところを見ていくと色々なことが考えられます。


FIM利得が低ければ
・補助具の導入
・病棟スタッフとリハとの連携を強化
・リハ時間以外の活動量の確保
・マンパワーの確保
等を見直す必要があります。


在院日数が長ければ、
・家屋調査の早期実施
・予後予測の精度の向上
・退院後の介護サービスの利用方法の見直し
・家族指導の早期実施
・住環境の整備
等が必要だと思われます。


また、実績指数自体を高くする為には、
・リハ医の常勤(何かの調査に書いていましたが忘れてしまいました)
・患者の選定
・発症からより早期に回復期へ転院すること
等があります。


これは個人的な意見になりますが、リハ自体の介入としては基本的に寝かして他動的に動かすより、目標としている動作に近い動きをリスク管理を行った上でどんどんやっていった方がFIMの得点は上がりやすいです。


これは、課題志向型アプローチに近い考え方かもしれませんがボツになった研究結果からも言えそうです。


(この研究で発表を考えていましたが、セラピスト個人の批判にもなるのでやめました。職場を自ら働きにくい環境にしたくありません…)



以上が実績指数の紹介になります。
実績指数の導入に伴い、十分にリハが行われる前に退院することや以前と比較し回復期入棟時のFIMが減っているなど様々な問題が生じています。


ちゃんと除外対象者を選定することやFIMを正しく評価することが患者にも回復期にも有益な結果をもたらすと思います。



以上、簡単ではありますが実績指数についてでした。
気になる方は、実績指数で検索してすると色々な資料が見つかるのでそちらをご覧ください。