特別捜査密着24時 番外編です!!

これからプレイ予定の人はバックしてくださいっ( ̄* ̄ )


今回も"櫻井あず"でレポしてまいります!!



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2課で報告書をまとめていると、

桐沢さんが取調室から戻ってきた。


桐沢 『おい、みんな聞いてくれ。窃盗グループの1人が自供を始めた』


天王寺 『ついに自供ですかー。一沙もやるなあ』


浅野 『花井さんにプロファイリングされたら、どんな犯人も逃げられない』


京橋 『ボス、これで仲間も芋づる式ですね』


桐沢 『そう願いたいな。あとは時間の問題だろう』


バタン

ドアが開いて一沙が帰ってきた。


八千草 『あ、一沙さん、お帰りなさい。取調べご苦労さまです』


あず 『お疲れさまでした』


花井 『みんなもお疲れさま』


天王寺 『お前、すげーやん。これで窃盗グループ解体やな』


花井 『まだ楽観視はできないが、一歩近づけたのは確かだ』


一沙は桐沢さんのデスクに向かい、取調べ調書を手渡した。


桐沢 『ご苦労だったな。まあ、お前に任せておけば間違いないと思っていたが』


花井 『最近発表されたプロファイリングの論文内容が、取調べに役立ちました』


桐沢 『さすがだな、花井』


一沙は一礼して自分の席に戻ると、休むことなく報告書をまとめだした。

みんなもまた各自の仕事に戻り、いつものように慌しい時間が流れていく。


(期待に応えられるなんて、一沙ってすごいな。私も仕事がんばらなくちゃ。それに、今日一生懸命頑張れば、明日は久しぶりの公休日だし)


私はいつも以上に張り切って、仕事を片付け始めた。









資料室で調べ物を済ませて廊下を歩いていると、

前から一沙がやってきた。

3つ揃いのスーツで颯爽と歩く姿は、見るからにエリートって感じ。

女性職員たちが一沙に一礼をしてすれ違うと、

一沙はそれに応えるように軽く頭を下げた。

女性たちはそんな一沙を見て振り向くと、頬を赤らめた。


(一沙ってやっぱり人気あるんだな。かっこいだけじゃなくて、やさしいし)


一沙はズボンのポケットに手を突っ込んで、

私を見つめながら近づいてくる。

付き合い始めて半年。

仕事でもプライベートでも共に過ごすのには慣れてきたはずなのに、

一沙を前にしてドキドキする気持ちは今でもまだ慣れない。


(どんな顔してすれ違おうかな)


私は微笑んだり、視線を逸らしたり、唇をきゅっと結んだりして、ひとり忙しい。

あと5メートル・・・・

あと3メートル・・・・

一沙は私をまっすぐ見つめたままポケットから手を出すと、

すれ違いざまに私のジャケットのポケットに何かを入れた。


花井 『すぐ確認しろ』


あず 『えっ』


一沙は立ち止まりもせず、

そのまま私の後方へと歩いて行ってしまった。

ポケットから取り出したのは小さく折りたたまれた紙。

歩きながら広げてみると、キレイな一沙の文字が現れた。


"明日の晩、デートしないか?

 俺も早く仕事が終わる予定。

 2課のみんなには内緒だ。 一沙"


(内緒だって。なんかかわいい。忙しいみんなを気遣ってるんだな)


どんなに仕事が忙しくてすれ違い気味でも、

私のことをちゃんと気にかけてくれる。

そんな一沙に胸がきゅんとした。










2課に戻ると、すでに一沙は席に着いていた。

メンバーも全員いて、資料を読んだり、桐沢さんと話したりしている。


(一沙にさっきの返事したい。明日会いたいって伝えたい。みんなには内緒だって書いてたし、さすがにここで返事するのはまずいよね)


私は自分の席に着かずにコーヒーを淹れに行った。


花井 『櫻井、コーヒー、俺の分も頼む』


あず 『はい』


一沙の分とふたつコーヒーを持って、席に戻る。


あず 『どうぞ。ブラックにしてあります』


花井 『ありがとう』


書類から目を上げた一沙と、視線が交わる。


(あ、今がチャンスかも)


私は一呼吸置くと、数回瞬きをして合図し、小さくうなずいた。


(明日、大丈夫だよ)


私の言いたいことが伝わったのか、一沙が口元で笑ってくれた。









仕事を終えて自宅に戻ると電話が鳴った。


(あ、一沙だ)


あず 『はい、もしもし』


花井 『俺だ』


あず 『うん、お疲れさま』


花井 『明日、7時前にタクシーで迎えに行くから部屋で待ってろ』


あず 『どこに行くの?』


花井 『三ツ星レストラン』


あず 『えっ、み、三ツ星!?すごい!』


花井 『だから、それなりの格好しておけよ』


あず 『わ、わかった、ちゃんとしておくね!』


花井 『明日楽しみにしてるから。おやすみ、あず』


あず 『おやすみ、一沙』


私は電話を切って携帯を胸に抱きしめたまま、

ベッドにごろんと仰向けになった。


(明日が待ち遠しくてたまらない。早く一沙に会いたい)









翌日。

一沙とタクシーを降りて、息を飲んだ。

洋館風の雰囲気のある建物。

入り口には黒服を着たドアマンが立っている。


あず 『ここ、すごく有名なフレンチじゃない?』


花井 『あぁ。一度あずと来たいと思ってたんだ』


あず 『ありがとう、一沙!』


花井 『どういたしまして。さあ、中に入ろう』


ドアマン 『花井様でいらっしゃいますね、お待ちしておりました。どうぞ』


ドアマンが一礼してドアを開けると、一沙が私に先に入るように手で促した。






豪華な調度品が配置よく並んでいる店内。

クラシックが流れて、より上品さを醸し出している。


店員 『花井様、いらっしゃいませ』


丁寧にお辞儀をする店員さんたち。

私が座ろうとする絶妙なタイミングで椅子を引いてくれた。


(なにもかもが完璧・・・・なんか緊張してきた)


メニューがそれぞれに渡されるも、料金が書いていない。

ましてやフランス語で書かれているから、

どんな料理か想像がつかない。


あず 『か、一沙・・・・メニューに料金書いてないけど』


花井 『そういうことは心配するな。ちゃんと俺の方には書いてある』


あず 『それと、フランス語だから読めないんだけど』


花井 『あずは大学でフランス語取ってたんじゃなかったか?』


あず 『・・・・使い物にならなくて』


わざとニヤリとする一沙に、恐縮して縮こまる私。


花井 『わかった。訳してやる』


一沙はお料理を上から順にさらっと日本語に訳してくれた。


あず 『さすがだね、一沙』


一沙はふっと笑うと、店員さんに目で合図をしてオーダーした。










前菜から全ての料理に、選び抜かれたワインがついていた。


花井 『料理に合わせてワインを選んでくれるのはうれしいな』


あず 『お料理もワインもおいしいね』


花井 『その割には進んでないじゃないか』


あず 『そ、そんなことないよ。ゆっくり食べてるだけ』


口では否定するものの、いつもみたいに食が進まない。

ナイフやフォークの使い方、ナプキンでの口の拭き方、

ワイングラスの持ち方、ましてや言葉遣いや笑顔にさえ気を遣う。

大きく口を開けて笑うなんて、もってのほかだし。

完璧なマナーの一沙を前に、上品かつ清楚に振る舞うのは緊張の連続だった。


花井 『まあ、ゆっくり食べればいい。時間はたっぷりある』


あず 『ありがとう。せっかくのおいしいお料理だからゆっくりいただくね』


花井 『いつも慌しく丼とか掻き込んでるからな』


あず 『そうだね。早食いを競うかのように食べては仕事して』


花井 『あずと2人でいるときくらいは、そういう世界からは離れたい』


ワイングラスを傾けながら、一沙がやさしく微笑む。

グラスを持つ優雅な手つき。

やわらかいまなざし。

私をほっとさせてくれる一沙の声。


(一沙のすべてが好き)


花井 『どうかした?』


あず 『ううん、なんでもないよ』


私はにこっと笑うと、お料理を口に運んだ。