BEAT VALLEY -16ページ目

Hubert Daviz

前日のフランスから今度はルーマニア!出身のアーティストです。
いや、これがかなり良くって、一聴して虜ですよ。
JAZZフレイバーたっぷりのビートにワタクシ、ぐいんぐいん持って
いかれてます。。。





ルーマニアのJAZZをサンプリングしてるらしいんですが、
音の質感も好みだし、曲の持つどこかノスタルジックな感覚に先鋭的な
ビートが絡み、かなりのツボです。
これいいなあ・・・・。





ドイツのレーベル・Up My Alleyからのリリースですが、
このレーベル自体かなり好盤ばかりを出してまして、
なかでもShuaniseは大好きなんですが、Hubert Davizもプロデュースに
参加してたりしてたんですね~。
こちらはNU JAZZっぽい、フィメール歌モノなんですが、ビート感がまさに
Hubert Davizらしいんですよね。


ドイツレーベルなんてなかなかCDでは手に入りにくいんですが、
ヴァイナルでもMP3でもGETすべき作品です!

Two Left Ears

自分で音作りするときは、いろんな曲を聴くのが習慣になってます。
参考にするっていうより自分の感覚を高めるため、
テンションを上げるためって感じですかね。
感情をそのまま出すことを大前提としてるんですけど、
結構訳の分からない感覚とか感情の時って多いので、それを形に
するってことをやろうとするわけです。

そういうときに聴くのって、シンプルなメロディの曲よりも複雑な曲だったり
難解な曲だったり、DEEPな曲ってのが多い。
まあもちろんそれが面白い曲っていうのが前提ですけどねえ。
頭をぐちゃぐちゃにされて、眠ってる感覚を刺激によって目覚めさせ、
体はビートに乗って・・・みたいな感じですしょうか。


ってわけで、BREAKBEATSやELECTORONIKAやグリッチやらを好んで
聴いてるんですね。
それこそFLYING LOTUSやらHudson MohawkeやらPREFUSEやら・・・。
で結構最近よく聴いてるのが、このTwo Left Ears


サンプリング、ラップトップ+生音って珍しくもないんですが、それを料理する
センスやビート感が秀逸だな~って思いました。
フランスのアーティストなんですが、フランスって独特の感覚がありますよね。
スタイリッシュって言うか・・・。
ちょい前にフランスのHOCUS POCUSなんかよく聴いてたんですが、
彼らもそんな印象でしたなあ。

生音のチョイスがいいですね。
こういう生楽器の演奏をビートに絡めるのってセンスがかなり重要になってくる
と思うんだけど、それがやたらとイイ。



5:15あたりから一気にDOPEになる展開がたまらんです!!
ええなあ~ええなあ~・・・こんなバンドやりたいですわ。






BROTHER'S GONNA WORK IT OUT

今年発売したアルバムがまた異常に良かったCHEMICAL BROTHERS。
BREAKBEATSという括りにするのはあまりに雑すぎますが・・・・


僕がそれまでのロック中心の音楽ライフからクラブミュージックに入り込み、
DJをやろうと思ったきっかけとなったBIGBEATというムーブメントの牽引的
存在のアーティストが、このケミカルです。

ロックもパンクもHIPHOPもTECHNOもSOULもごった煮にしつつ、
リフなんかはROCK的破壊力のあるそのインパクトにかなりヤラレました。
「BROCKIN ROCKIN BEATS」なんかまさにその代表的なもの。

もともとマンチェスターの伝説的クラブハシエンダでDJしてたところから
そのキャリアが始まり、その後ロンドンのクラブのこれまた伝説的イベント・
「HEAVENLY SOCIAL」を代表するDJとして活躍してました。
このイベントは僕が以前イベント主催してたときに理想型としてたイベントです。
当時SOULやHIPHOPにHOUSE、そしてROCKなどをMIXするジャンルを超越した
そのPLAYは非常に斬新であり、
ダンスミュージックとROCKの垣根をとっぱらった先駆的DJだったんです。
今でこそ当たり前のようになってますが、15年も前にそれをやり始めたのが
ケミカルと言ってもいいんじゃないでしょうかねえ。



その後トラック作り始めてからも、強烈な曲を世に送り出し続け、
また同時にROCKを始め様々なアーティストのREMIXを手がけてきました。
Method Man、Charlatans、Primal Scream Spiritualized、Kylie Minogue、
OASIS・・・それこそ数え切れないくらいに。


UKのアーティストの特性として既存のジャンルから新しいスタイルの音楽を
作る精神が代々根付いてるように思えます。
2トーンを始め、アシッドジャズやジャングル、ドラムン、ガラージ、2STEP、
グライム、DUBSETEPなどなど・・・・・。
だからこそ僕もUKに渡ったんですよねえ。。

ケミカルもそういった意味では新しいシーンを開拓したと言えるんじゃない
でしょうか。

最近のケミカルの音を聴いてて、彼らの原点とも言えるこのMIX CDを
思い出しました。
これまで聴いたあらゆるMIX CDの中で僕がもっとも好きで、
時代を超えて聴くことの出来るMIXだと思ってるこの作品。
『Brothers Gonna Work It Out』



これだけの多ジャンルの曲を、一つの曲として聴かせるMIXは
なかなかそうは居ないと思いますね。




上記と同じように幅広い選曲のMIX CDでおすすめを挙げるとするなら、
The Prodigy『Dirtchamber Sessions』じゃないかな。
BREAKBEATS、HIPHOP色が強くもありますが、その中でPRIMALや
CHARLATANSなんかのROCKを巧みにMIXしてます。
特にJANE'S ADDICTIONが入るところなんかが憎らしい!!
リアム・ハウレットらしい、かなりCOOLなMIXの一枚です。