ヒューマンドラマ
原作:瀬尾まいこ
監督:前田哲
主演:永野芽郁(森宮優子)
出演:石原さとみ(梨花)
:田中圭(森宮壮介)
:大森南朋(水戸秀平)
:市村正親(泉ヶ原茂雄)
:稲垣来泉(みぃたん)
みぃたんの存在が本作に感動を与えている
物語は二つの家族を交互に描いて始まるため、一見すると同時代の話と思うが、実際は現在と過去を交互に映し出している。
この作品は一人の少女が成長していく過程を描き、最後は好きになった男性と結婚する物語である。
その少女は「みぃたん」と呼ばれ、母親は既に他界し母の記憶が無く父親に育てられた。その父親が梨花と再婚。みぃたんと梨花は直ぐに仲良しになり、楽しい日々を過ごしていた。
しかし父親が会社を辞めてブラジルへ移住することを勝手に決断。友達と別れることを嫌がったみぃたんは梨花と日本に残る決断をし、父と梨花は離婚する。
この時点でみぃたんの名前が水戸から田中(梨花の旧姓)になる。
梨花は働くが稼ぎは少ない。みぃたんは友達がピアノを始めたため、自分も習いたいと梨花に話す。
梨花は再婚を決意し裕福な知り合いである泉ヶ原と結婚し、みぃたんは3度目の苗字変更。
じっとしてられない性格の梨花は裕福な生活に不満を覚え、離婚を決意し同級生で高学歴の森宮と再婚、みぃたんは4度目の苗字変更。
普通なら少女は非行に走ってもおかしくないのだが、実は全て小学生の頃の出来事。なかなか理解できない中、しかし梨花のことが大好きなみぃたんは梨花を慕って素直に育つ。
更に3人の父親全員に愛されたこともあり、男性不振になることなく中学生となるが、ここで梨花が失踪する(この過程は描かれたなく、口頭で話される程度)。
そして高校生なったみぃたんは普通に優子と呼ばれる。
優子は高校在学中にいじめを受けるも耐え忍び、同級生の男性に想いを寄せるも進展はしなかった。
卒業した後は自立することを考えていた優子。家を出て生活するも現実は厳しく思い描いた仕事はできずに悩んでいた。また高校時代に想いを寄せた男性も同じように悩んでいた。ここからは若い男女が現実と将来のギャップに悩む青春物語で進展する。
優子は早瀬(高校時代に想いを寄せた男性)と再会すると急速に距離を縮め、二人は結婚を誓い合う。
そして二人はこのことを全ての父に伝えることを決意し行動を起こす(三人とも素直に喜んだ)。
しかし最大の謎、梨花は何故失踪したのか?
優子と森宮(現在の父)にとって謎であったが、その理由が物語の終盤で明らかになる。
そして二人の結婚式に森宮から早瀬に対し「親たちから渡されたバトンをしっかり受け取れ」と優子を託しエンドロールを迎える。