独走は実力差なのか?
優勝のカウントダウンが始まった
2019年同様に日本シリーズで大敗をするのか?
2020年は誰もが予想していなかった「コロナ禍」でのシーズン開幕。例年であれば3月末に開幕し、144試合を交流戦などを交えて行われるが、開幕は実に6月19日(金)だった。試合数も120試合と縮小され交流戦は中止。セリーグはCSも中止になり、優勝チームが自動的に日本シリーズに進出することになった。
そんな「コロナ禍」の2020年は異例のシーズンになったのは野球ファン以外でも承知のことだろう。その代表格が「無観客試合」の導入。なんと観客を入れない状態でシーズンが開幕した。コロナ感染防止で移動を少なくする試合日程を実行。開幕当初は東京エリアで試合が連続して行われた。過密日程も話題になり、例年であれば2カード・6連戦が一般的だが、9連戦以上が組まれる地獄のスケジュールで各チームが激突した。
ジャイアンツの開幕直後はホーム・東京ドームでの試合が中心となり、結果的に順調なスタートを切ることができた。開幕から8月末までのカード毎の結果を下記にまとめる。
- 阪神3連戦(東京ドーム)=3勝
- 広島3連戦(東京ドーム)=1勝1敗1分け
- ヤクルト3連戦(神宮)=2勝1敗
- DeNA3連戦(東京ドーム)=2勝1敗
- 中日3連戦(東京ドーム)=2勝1敗 【貯金6】
- 阪神戦(甲子園)=1敗(雨で2試合中止)
- ヤクルト戦(神戸)=2敗(雨で1試合中止)【貯金3】
- 広島3連戦(マツダ)=3勝
- DeNA3連戦(横浜)=3勝
- 中日3連戦(ナゴヤ)=2勝1敗 【貯金10】
- ヤクルト3連戦(神宮)=1勝1敗1分け
- DeNA3連戦(東京ドーム)=1勝2敗
- 広島3連戦(東京ドーム)=2勝1敗
- 阪神3連戦(甲子園)=2勝1敗 【貯金11】
- 中日3連戦(ナゴヤ)=2敗1分け
- ヤクルト2連戦(東京ドーム)=2勝
- 中日3連戦(東京ドーム)=1勝2敗
- 阪神3連戦(東京ドーム)=3勝 【貯金13】
- 広島3連戦(マツダ)=3敗
- ヤクルト3連戦(神宮)=3勝
- 中日3連戦(東京ドーム)=2勝1敗 【貯金14】
開幕5カード負け越し無しで貯金が6(これを好スタートと呼ばずしてなんと表現する)。また運も味方しチーム状態が下降した時に3試合雨で中止。鬼門と呼ばれたマツダスタジアムでの3連勝は9年ぶりの出来事で、これを境に順調に貯金を伸ばしていく(8月末で貯金14)。
本当に強いチームは3連敗をしないと言われた時期が過去に存在する。6月の10試合は連敗をしていないので順調なスタート。7月は4連敗が1回あるが、それ以外は2連敗が1回のみ。8月は3連敗が2回あるがその他連敗は無し。
【月別の成績】
- 6月=7勝2敗1分け【貯金5】
- 7月=14勝9敗1分け【貯金5】
- 8月=14勝10敗1分け【貯金4】
安定して貯金を毎月蓄えている。爆発的な貯金の荒稼ぎはしていないが、気が付けば首位を譲らない状態をキープしていた。結果論から言えばジャイアンツは強いことになるが、本当に強かったのだろうか?
安定した貯金の理由に菅野の存在を語る必要がある。菅野が投げた試合は負けない実績を着実に積み重ねてきた。
- 6/19 阪神戦 〇 菅野1勝
- 6/26 ヤクルト戦 〇
- 7/3 中日戦 〇 菅野2勝
- 7/14 広島戦 〇 菅野3勝
- 7/21 中日戦 〇 菅野4勝
- 7/28 DeNA戦 〇 菅野5勝
- 8/4 阪神戦 〇 菅野6勝
- 8/12 ヤクルト戦 〇 菅野7勝
- 8/18 阪神戦 〇 菅野8勝
- 8/25 ヤクルト戦 〇 菅野9勝
8月末までのジャイアンツの貯金は14だが、そのうち9を菅野が獲得している(それ以外は5)。もし菅野の状態が悪ければ2020年はどんな状況だったかは想像したくない。エースが仕事をしてこそ好結果が生れる典型的なシーズンかもしれない。
【チーム別対戦成績】総合成績=35勝21敗3分け .625
- 中日=7勝7敗1分け
- 阪神=8勝2敗
- DeNA=6勝3敗
- 広島=6勝5敗1分け
- ヤクルト=8勝4敗1分け
実はヤクルト戦3カード目までは3勝4敗1分けと負け越していたが、ヤクルトが調子を落としてから5連勝して上記結果となった。また中日はBクラスから脱却できずに8月までは苦しんでいた。その状態の中日と五分の成績だから、菅野が投げた試合以外は決して楽勝だったわけではないのが分かると思う。
昔のアディダス・ショップ前の原監督像(2009年頃)