映画(邦210) 外事警察 その男に騙されるな 2012年作品 / NHKドラマの映画 | ビート・マンのブログ

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公安・外事課のフィクション

公安が生んだ魔物として渡部篤郎が主演
 
原作:麻生幾
監督:堀切園健太郎
主演:渡部篤郎(住本健司)
出演:尾野真千子(松沢陽菜)
   :真木よう子(奥田果織
   :田中泯(徐昌義)
テロ組織との抗争を描いたTVドラマの続編として映画化
 
宣伝は「ハゲタカ」制作チームの集結。NHKドラマとしての意気込みがうかがえるが、興行的には失敗だった(個人的には好きなドラマなので劇場版も楽しみました)。
 
公安警察・外事課の物語。本作を観るのであればTVドラマを鑑賞してからがお薦めです(内容を理解するため)。2009年にドラマ(全6話)がオンエアされ、個人的には引き込まれました。渡部篤郎が演じる住本は彼に合った役柄と感じました。緊迫感と裏切り行為の繰り返しが観ていて楽しかった~。
 
本作は舞台が日本と韓国で進んで行きます。小型ウラン爆弾を巡り、日本の公安(外事課)が秘密裏に情報収集を行い、その存在を探っていきます。北が関わっているのか?朝鮮半島で奪われたウランは最終的に誰の元へ向かうのか?国家的な犯罪か?テロ組織の陰謀か?
 
爆弾製造に元在日朝鮮人・徐昌義が関わっているらしい。外事課は彼が26年前に日本に残した子供(妻は既に死亡)を探すことで一度は日本に連れ帰る(しかし朝鮮に戻ってしまう)。また爆弾製造に日本の技術が必要で、その部品を調達する実行犯にもマークをしていた。
 
外事課が協力者に選んだのは、在日朝鮮人で犯罪組織・正秀の妻・果織(真木よう子)。彼女に正秀が隠しているパーツが何かを探し出させるのが目的。正秀は果織と何故結婚したのか?その秘密を住本は推理し、彼女の過去と照らし合わせて協力者に任命した。
 
正秀は徐が裏切らないために彼の娘と結婚。ウラン爆弾はテロリストに売り渡すのが最終目的。しかし韓国側も事態を追跡しており、外事課と韓国捜査官が互いの任務でぶつかり合う。
 
徐はウラン爆弾製造に何故協力したのか?その気持ちは余りにもシンプルで誰も彼を止めることが出来なかった。「世界を変えたい」の考えは別れた娘・果織を目の前にしても動かなかった。
 
「19850404」この数字は終盤で重要な役割を果たす。誰の声も聞き入れなかった徐だが、人間としての気持ちは残していた。ラストに外事課の本性が浮き彫りのなる。やはり住本は公安の魔物だった。
 
NHKドラマの傑作として「外事警察」と「ハゲタカ」が存在する。双方ともに映画化されており、まだ観た事のない人はTVドラマから鑑賞することをお薦め致します(ハゲタカは2018年にTV朝日でも綾野剛主演で制作されています)。
 
映画 外事警察 2012年公開(お薦め度★★★☆☆