第89話 炎の洗礼
「俺たち死にたくないっす。俺たち生き残るためならなんでもするっす」チンピラが言った。
「じゃあ、神の御名において隣人の女を犯して殺せ、そしてその財産を奪え」ディバックがチンピラに命じた。チンピラたちは不可解な指示に戸惑ったが、ディバックの命令に従う事にした。副リーダーの隣人が丁度OLだった。OLをチンピラは襲う事にした。
「神の名において、てめぇを犯し、殺し、奪う」そう言ってチンピラたちは罪を犯した。
「見事だった。安息日に無信仰でありながら神の名を語り、隣人と姦淫し、殺し、財産を奪った。実に十戒のうち9つを犯したと言うわけだ」ディバックが笑いながら言った。
「お前らはこれで火炎地獄行き確定だな。俺がお前らを地獄に送ってやる。大丈夫だ。俺は千年以上火炎地獄に繋がれていたが、苦しかったのは最初の百年だけだ」ディバックが言った。
「どう言う意味だよ、さっぱりわかんねぇよ!」チンピラが言った。ディバックは笑みを浮かべながら激しい火炎の呪文を唱えた。チンピラ6人が火炎に包まれ、骨さえ残さず焼き尽くされた。
「人が燃える姿はいつ見ても美しい。あの神もさぞお喜びだろうな」ディバックが言った。
池袋のオフィス街にある公園で起きた惨事を1人のホームレスが見ていた。ディバックはチンピラたちが奪った現金5万円から1万円を取り出した。
「見た事をしゃべるな。これで暖かい食事でもするが良い」ディバックは1万円をホームレスに手渡した。しばしチンピラに暴行を受けていたホームレスにとって、ディバックは神だった。ホームレスはありがたそうに1万円を受け取った。
OL殺人事件の現場が騒がしくなった頃、ディバックの携帯電話がなり、イハラからの命令が来た。ディバックは居場所を暴走族が集まる渋谷の国道246号線沿いのストレートコースに移した。
「面白い仕事を紹介してやる。これから俺が呼び出す人間を殺せばお前らを楽しませてやる」ディバックが言った。(つづく)