ナイツ・オブ・ダークネス(シーズン1)第90話 | Gangbear Official Blog

Gangbear Official Blog

Gangbearさんの公式ブログ

第90話 ヒラセ、散る


帰宅し、眠りにつこうとしていたモトの携帯が鳴ったのは2227時の事だった。電話はディバックからだった。

「我が名はディバック。家族を殺されたくなければお前1人で渋谷の暴走コースに来い」電話の向こうの声がそう告げる。



「面白い。楽しませてくれよ」モトは恐怖感をおさえながら言った。

「ディバック……火炎地獄の悪霊か……」モトは防火効果のあるCWU-45フライトジャケットを羽織り、愛車で渋谷に向かい、暴走コースから離れたコインパーキングに愛車を止め、暴走コースに向かった。ショルダーホルスターにはKP89を忍ばせてある。KP89の重みが左肩にのしかかる。


「反悪魔の急先鋒、こいつがモト様だ。この秩序の下僕をぶち殺せ」モトが暴走コースにやって来るとディバックが冷たい笑みを浮かべ、言った。暴走族7人がバイクに乗って同時に襲い掛かって来た。モトは蹴りを見舞おうとしている暴走族のリーダーにラリアットを見舞った。リーダーは延髄を折られ、息絶えた。モトは5人まで避けたが、6人目の蹴りを食らった。幸い掠り傷だったが、その背後にディバックがいた。ディバックは激しい炎の呪文を唱えた。モトは呪文に抵抗した。


「俺にそんな小手先だけの呪文が効くと思ったか?愚か者が!」モトはディバック、いやヒラセにKP89をつきつけた。


「火炎地獄に帰れ、悪霊が!」モトは至って冷静に引き金を絞るようにして引いた。ハンマーが立ち上がり、モトの思いどおりのタイミングで落ちた。銃弾がヒラセの胃に向かって一直線に飛ぶ。ヒラセは避ける猶予も与えられず、胃を撃ち抜かれた。胃液が腹腔内に溢れ出て他の臓器を溶かす。即死では無いものの苦痛のあまりヒラセは昏倒し、ディバックは憑依を維持できなくなった。ディバックはヒラセの肉体を捨て、手ごろな暴走族のメンバーに取り憑いた。


新たなディバックを含む暴走族は蟻の子を散らすようにして去って行った。モトがヒラセに駆け寄るとヒラセは既に生き絶えていた。モトは中の座の印を結び、ヒラセの致命傷の応急手当を行うと死者復活の術である収魂の印を結んだ。ヒラセは腹部に痛みを覚えながらも復活した。モトは陰陽師特製の完全治癒薬である金丹を飲ませた。ヒラセの内臓は完治した。(つづく)