ナイツ・オブ・ダークネス(シーズン1)第84話 | Gangbear Official Blog

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第84話 ナナミふたたび 


突如モトから呼び出しを受けた非番の魔術師、トモティンは六本木まで愛車を走らせた。ゲートで上等兵に止められたが、SS第1特殊攻撃旅団の身分証を提示したら基地に入ることが許可された。駐車場に車を止めたトモティンが走ってモトの執務室に入ると腹部から激しく出血している武装SS中佐の遺体が転がっていた。


「魔王ベルゼブブに憑依されていた。俺の命を狙っていたから撃った。だが、射殺が公になると話がややこしくなってくる。完全復活の呪文を使って、彼を生き返らせてくれ」モトが言った。
「わかりました」トモティンは完全復活の呪文を唱えた。ナナミは完全復活した。
「トモティン、非番の時に呼び出して悪かった。今度焼肉でもおごるよ」モトが言った。


「この部屋に洗面台はありますか?」トモティンがモトに尋ねた。
「ああ、あるよ」モトが答えた。


「モップはありますか?」トモティンが尋ねた。
「ああ、この絞り機能つきカラフルスポンジモップならある」モトが言った。


「床に大きな血だまりがあるので2人で掃除してください。では」そう言うとトモティンは去って行った。


「Y4は変わり者が多いな」モトはモップで床を拭きはじめた。


「モトさん、なんで僕はこんな所にいるんですか?デスクワークが滞って残業していたのに……」ナナミが言った。
「お前は魔王ベルゼブブに憑依され、オレを殺しに来た。だからお前を撃ち殺した。だが命運が尽きていなかったし、死体がなければ殺人罪に問われないから魔術師を呼び出して完全復活の呪文を使ってお前を復活させた。以上」モップを絞りながらモトが言った。バケツの中の水が真っ赤に染まる。
「全然記憶にないです。モトさん」ナナミが呆然とした表情で言った。


「このモップは6,800円だが2本セットだ。お前も床を拭け」モトはモップをナナミに渡した。ナナミは床を拭きはじめた。殺人の証拠はほぼ完璧に消し去った。


「近所に深夜営業をしているラーメン屋がある。味もまあまあと言ったところだ。食いに行こう」モトが言った。ナナミは状況を理解できないままモトの後を追った。(つづく)