第58話 皇帝対ヴェルディモート
レッズ重騎兵に見限られた皇帝はヴェルディモートとその参謀たちがゲートの内側に入るのを許可した。ヴェルディモートらは祈りの間へと進んだ。祈りの間には石にされたマリノスの勇者の石像が無造作に置かれていた。その奥の玉座にカワブチ14世がいた。
「どうやら皇帝はもう代わるようだな」ヴェルディモートが言った。皇帝カワブチ14世はニヤリと笑うと混沌魔法で効果を4倍にした火球の呪文を唱えた。ヴェルディモートとラ・モス、ハット、ハシラタニ・ジュニオール、ナナは一瞬で焼け死んだ。
「神に使わされた余に取って代わろうなど……ヴェルディモートよ、お前は最後まで身のほど知らずで傲慢な男だった」皇帝カワブチ14世はそう言うと、5体の焼死体をゾンビにした。
その晩、ギナイにの門を叩く音がした。宿直のノンビが覗き窓を開いて外を見ると、黒焦げになったゾンビ5体がいた。悪魔のノンビは門を開けるとアイス・ストーム(吹雪)の呪文を唱えた。ゾンビは絶対0度に凍りつき、崩れ落ちた。
その後、ヴェルディモートやラ・モス、ハット、ハシラタニ・ジュニオール、ナナを見る事はなくなった。
「どうやら俺の主君は皇帝に殺されてしまったようだな」魔族の騎士、カズキ・ドルロヴィッチは荷物をまとめ、新しい主君を探すようだ。
「僕は新天地を見出せない。ここに留まるよ」ツヨがカズキに言った。
「あ、俺も。純血悪魔を雇うところなんてないだろうし」ノンビがツヨに言った。
「でも、ヴァンフォーレがトカを狙っているらしい。大丈夫か?、しかもヴェルディモートが死んだならヴェルディ騎士団の存在価値もなくなる。悪い事は言わない。他の仕事を探した方がいい」カズキが言った。ツヨは手近にあったムデイアの求人情報に目を通した
「『隊商護衛、ゴルガルド発ガザオオ往復。片道8日、278マイル。馬持ちなら1日金貨20枚、馬無しなら1日金貨10枚、食事、宿代込み』だって。軍馬を拝借してこの仕事します?」ツヨがノンビに言った。
「そうだな、悪くない仕事だ。早速軍馬を拝借してこの仕事に応募しよう」ノンビが言った。(つづく)