第56話 戦利品
グリーンメタルの巣の奥には古代石鹸が沢山あった。トモキチが古代石鹸を拾い、大袋に詰めた。ハジメとモトも石鹸を妻への土産に小袋に詰めた。石鹸を取り除くと宝箱があった。ネコバからワザズミに戻ったモトは城下に住む鑑定人を呼びつけ、オークの宝箱とグリーンメタルの宝箱の中身を鑑定させた。鑑定の結果、2つの宝箱の中身の価値は合計で金貨49万164枚相当になった。
「魔法のプレートメイルとランスは持っていけ。それから出来るだけ早く、シンジとトゥーリオやらに石鹸水をお見舞いしろ」モトが言った。ハジメは魔法のプレートメイルを見に纏い、魔法のランスを携え、小袋に古代石鹸3つを詰めてワラヴへと向かった。
「これでダイスケとナンバの治療費になるな」モトは思った。
ワラヴに戻ったハジメはシンジとトゥーリオが率いるレッズ重騎兵が残り42騎でサッカー教会大聖堂を守るべくヴァンパイアの軍隊と戦っているという話を聞かされた。
「なんと言う事だ……ハジメはワラヴからグュジンジの大聖堂へと急いだ。ハジメが大聖堂に着いた頃日が沈み、残り42騎の重騎兵が敵と向かい会っていた。
敵は3日前の戦いで殺され、ヴァンパイアとなったレッズ重騎兵49体だった。ハジメが到着するとほぼ同時に軍団同士の戦いが始まった。魔法のプレートメイルを身にまとい、冷たい光を湛えたランスを持ったハジメを見て、皆驚きを隠し得なかった。
そのハジメは2体のヴァンパイアを破壊したが、軍団全体としてはヴァンパイアを5体破壊するのがやっとで、残り19人になった段階でゲートの内側に逃げ帰った。ハジメはゲートの外側でヴァンパイアがレッズ重騎兵の遺体に群がり血を吸っているのを見て悔しがった。
大聖堂内での入浴を許されたレッズ重騎兵は戦いでの疲れを癒そうと浴室に集まった。
「ハジメ、洗濯か?」洗濯板で石鹸を削り、石鹸水を作っているハジメにシンジが声をかけた(つづく)