ナイツ・オブ・ダークネス(シーズン1)第81話 | Gangbear Official Blog

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第81話 命運


エレベータの戸が開くと同時にモトはスサノオの放つ気を悪魔の目で感じ取り、KP89オートピストルの引き金を引いた。スサノオの腹を9mmパラベラム弾が貫いた。スサノオは鉤爪を振り上げたが倒れ、二度と起き上がらなかった。スサノオの姿がマツに戻っていった。スサノオは魔界に帰ったようだ。


「安いわりには使えるな。この銃は」モトはそう思いながらスライドを引いて装填された弾丸を取り出すと安全装置をかけ、弾倉に取り出した弾丸を装填するとホルスターの中に収めた。


「大丈夫ですか、大佐!」身を隠していた連隊曹長が銃を抜いて駆けよって来た。
「オレは大丈夫だ。破壊神もこんな肉体を与えられては不本意だっただろうな」モトが言った。モトの銃弾はマツの肝臓と腸を射抜いていてそこから激しい出血を起こしたようだ。


「この男の命運は尽きた。遺体を病院に搬送して死亡診断書を書いてもらえ」モトが連隊曹長に命じた。連隊曹長は遺体を運ぶ寝台車の手配をした。


「そうか、マツの命運が尽きたか……やるじゃないか、モトめ」SS特殊部隊に所属する手下の堕天使からの報告を受けたイハラが手下に言った。
「たった1発の弾丸で肝臓と腸を貫通したそうです。射撃の腕としては競技者レベルとのことです」堕天使が言った。
「いや、モトに競技者並の射撃の腕などない。恐らくなんのためらいも迷いもなく冷静に引き金を引いただけだろう。スサノオとなるにはマツでは力不足だったな」イハラが言った。


「まさかルシファー様自らが出向いてモトを殺すつもりですか?リスクが大きすぎる」堕天使が言った。
「ならば、お前にいい肉体を与えよう。SS第4機甲擲弾兵大隊『ジュビロ』の英雄だった男で、今はSS機甲擲弾兵第1連隊主席参謀だ。そいつの肉体をお前にくれてやろう。アガレス君」イハラが言った。


「そいつの名前を聞かせてくれ」アガレスが言った。
「ナナミ・フォン・ヴルムヘラー武装SS中佐だ」イハラが言った。


「では、人間の姿に変身して練馬に向かおう」アガレスはそう言うと命運を残して死んだ者がこの世界に放出した生体エネルギーを使って白髪の白人に変身した。アガレスは悪魔の憑依を受け容れたイハラの部下が運転する車で練馬にあるSS第1機甲師団本部へと向かった。(つづく)