新商品を導入期から如何に成長期に早く持って行くか②
前回からの続きです。
iPhoneでは携帯電話会社が、それぞれ犠牲者となったのだった。
(ワイヤレスワイヤーニュース参照)
「革命的なユーザー・インターフェイス」(RUI)がもたらすもの - Asymco
http://wirelesswire.jp/asymco_blog/201111211545.html
この拡散スピードは、2007年発売からたった約3年でスマートフォン市場の
主役となる。
この3年と言う期間は、世界への発売時期とほぼ同時に拡散したと言える。
早期拡散できたのは、スマートフォン自体が破壊的イノベーションが生じているのを
目にすると、人は自然とその原因を探りたくなる。
そして自分もその瞬間に立会いたくなるものだ。
この好奇心・興味が加速し爆発的なパワーを産み、ターゲットを絞り電話会社、
アプリなどの仲間を巻き込むことで更に強固なものになっていった。
ここでは「アーリーアダプター」より「イノベーター」が成長期に持ち込んだか?
それとも「アーリーアダプター」が、新たな価値・生活観を持ち込んだのか?
もう少し考えてみたい。
スマートフォンの市場動向から見てみる。
米国の市場調査会社IDCが、世界スマートフォン市場予測を発表した。今年のメーカー 出荷台数は昨年の3億500万台から55%増えて4億7200万台になる見通しだ2015年には今年の2倍以上の9億8200万台と、ほぼ10億台に達すると同社は予測している。
スマートフォンの市場を地域別で見るととりわけアジア太平洋地域や中南米といった、まだ普及が進んでいない新興国市場では、携帯電話市場全体の4倍の速さでスマートフォンが普及していくという。
その要因は
「平均販売価格の下落」
「端末機能の向上」
「データプラン料金の低下」
とIDCは分析している。
参照
JBPRESS :http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/11261
IDC:http://www.idc.com/research/viewfactsheet.jsp?containerId=IDC_P8397
どの調査内容からも基本的にトレンドは変わらないと思われる。
前段から内容を合わせると以下の通りになるのか。
「破壊的イノベーション」を伴う画期的な新商品が、新興国に市場に見合う投資額
で投入できたことが、急激な拡大となりえた。
果たしてそれだけなのか?
本来は、キャズムに陥るものが、簡単に超えてしまった。
キャズムの定石では、乗り越えるには分割したマーケティング活動の
浸透と拡がりを狙う。
スマートフォンが、一般的な利用者である「アーリーマジョリティ」
を獲得するにどのような仕掛けをしたのかを考えてみたい。
今までのように「利用者・消費者」に焦点に当てただけでは、
市場の拡がりはなかなか進まない所を通信インフラ環境に
着目した。
「スマートフォン」が、他イノベーション商品と違ったことは、
大元である「通信キャリア」側にメリットが感じられたことが
大きな製品優位であった。
通信インフラの設置コストが大幅に削減できたことが、
「通信キャリア」にビジネス機会をもたらした。
そして、「通信キャリア」が、トリガーとなりツールとして誰よりも先に行こうと
働きだして一気に浸透・拡散となった。
インフラ整備が遅れたインドネシアでSNSが伸びた理由
http://www.nikkei.com/tech/business/article/g=96958A9C93819499E3E4E2E2868DE3E4E3E0E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2;p=9694E0E2E3E0E0E2E3E3E7E4E5E5
インターネットは、電話と言うインフラ事業の
固定通信網が存在しないと簡単に手軽にを活用できない。
スマートフォンが代替手段となり見事に成功している。
初期市場から メインストリーム市場への移行を阻害するキャズムを
影響力がある通信キャリア、国家により溝を 越えるといった
一つの成功事例が生まれたと考えられる。
先進国と新興国にスマートフォン普及で共通したことは、
上流側が「アーリーアダプター」となり、新たな価値・生活観を持ち込んだ
ことであった。
今のところ「アーリーアダプター」(通信キャリア)が、「イノベーター」(アップル)他を
活用し「通信」と言う新たな価値・生活観を持ち込んだと言えよう。
ここでだた「イノベーション」アイテムは、何かの代替や便利商品だけでは足らず
価値・生活観を変えるものでなければならない。
逆に日本の場合は、ニッチャーであったソフトバンクが競合他社に先んじて
採用し拡散をはじめ結果は誰も知るところである。
戦略的な展開も功を奏し現在の成長を確保できた。
新たな成功事例と表現したが、このイノベーションアイテムを
国家、インフラから巻き込んで普及・プラットフォームを獲得する
流れは他産業、アイテムでも横展開すると思われる。
新興国での低燃費・低価格車の普及だって国家制度とインフラを
巻き込みながら市場を造り参入しようとしている。
(特にASEAN地区・・・)
例えばエイジング、健康維持に対して国家財政の医療負担・年金問題
から医療を受ける前の予防意識が拡がりサプリメント、ジェネリックが
外来医療の代替えに欧米ではなりつつある。
国家言えば インフラ投資・財政堅持のコストダウン
人間言えば 生活投資・家計維持のコストダウン
アグリ商品や食品だって我々の生活を変えてしまう
イノベティブな商品が普及する可能性が存在する。
スマートフォンは、まだ時代の入口に過ぎないことを
忘れてはいけない。
ただ、電話やインターネットをスマートフォンから
始める人が、世界の大多数であることも忘れては
いけない。
次回は、日本のようなデフレ下での新製品成長へのプロセスを、
「イノベーション戦略の今後課題」として少し考えてみたい。
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