ドローコードパンツの裾 | ELEMENTS OF STYLE

ドローコードパンツの裾

 

ここ数年大人気のドローコードのパンツ。

 

BEAMSでも大人気で、特に春夏シーズンは普通の定番トラウザーズの人気を凌ぐほどです。

 

ドローコードのパンツの流行は80年代中~末頃にもありました。

 

当時はイージーパンツやリラックスパンツと言われ、パジャマのパンツのようにウェストが全てゴムでゆったりしたシルエットだったので、いまのようなトラウザーズのようなシルエットのものはありませんでした。

 

そういった意味では、現在人気のトラウザーズタイプのドローコードのパンツは、2010年代後半に出てきた新しいタイプのトラウザーズと言えるのかもしれません。

 

そんなドローコードのトラウザーズですが、これだけ人気になって多くの人がはくようになると、裾の処理をどうするかという質問が大変多く寄せられます。

 

私の基本的な答えは決まっているのですが、今回はBEAMSで展開しているブランドの裾の仕様をお見せしながら解説したいと思います。

 

 

 

 

 

GIABS ARCHIVIO

 

ドローコードのトラウザースの流れを作ったと言っても過言ではないGIABS ARCHIVIO
 
BEAMSでも一番人気のブランドです。

 

 
製品の裾の仕上げは2.5㎝幅のタタキ上げです。
 

 

 

 

 

今シーズンから展開の始まったBRIGLIA

 

 
GIABSのコレクションに無いような多彩な生地バリエーションとGIABSに比べると少し太いシルエットが特徴です。
 
今シーズンはリネンやコットンのグレンプレイドが大人気でした。

 

 
裾の仕上げは3㎝のタタキ上げ。
 
 
 
 
 
 

同じく今シーズンから展開の始まったナポリのDEVORE

 

 

BEAMSで展開しているドローコードの中では、一番ゆったりとしたテーパードシルエットが特徴です。

 

個人的には最近DEVOREのシルエットが一番好きです。

 

 

裾の仕上げは3㎝のタタキ上げ。

 

 

 

 

 

ジャージジャケットが人気のCIRCOLOのジャージ素材のパンツ。

 

 
ジャケットのセットアップということも考えて展開していますが、実はシルエットがすごく良くてはきやすいパンツです。
 
今までノーマークだった方は是非一度ご試着してみてください。

 

 
裾の仕上げは2㎝のタタキ上げ。
 
 
 
 
 
4つのブランドの裾の仕様をお見せしましたが、製品は全てタタキ上げで仕上がっています。
 
これはどういうことかと言うと、”このパンツはタタキ上げではくことをおススメします” という作り手のメッセージと言えます。
 
なので、私もドローコードのパンツは素材に関係なく全てタタキ上げで仕上げています。
 
 
 
タタキ上げの幅は基本的に決まりはありません。
 
裾幅が細い場合は細め、太い場合は太めと言うのがひとつの目安です。
 
ただ、いまマーケットに出ているドローコードのパンツは裾幅が太いものはあまりないので、基本的には2㎝~3㎝の間でご自身の好みで決めればいいと思います。
 
どうしても迷って決められない場合は、製品と同じ幅で仕上げることをおススメします。
 
ちなみに、私は3㎝で仕上げています。
 
 
 
ウール素材などでビジネスで使いたいという場合はダブルで仕上げてもいいと思います。
 
その場合はドローコードのパンツであってもクリースをしっかり入れてはくことをおススメします。
 
 
 
余談ですが、たまにお客様からGIABSの永久クリース?は展開しないかというお問い合わせがありますが、実は以前展開していたことがありました。
 
展開しなくなった理由は、単純に売れなかったということと、永久クリースと呼ばれていますが生地をつまんでステッチを入れる仕様はクリースではなくピンタックと言われ、ウィメンズのパンツにとても多い仕様なんです。
 
なので、実際にはいている人を見るとウイメンズのパンツをはいているように見えるのが違和感があって展開をやめたというのが理由です。
 
カジュアルにはくぶんにはいいですが、ジャケットには合わせないほうがいいと思います。
 
特にクラシックなジャケットの組下には合わないので注意が必要です。
 
あくまでもBEAMS的な考え方なので、それが絶対に正しいということではありません。
 
BEAMS的なテイストがお好きな方には、おススメしないということだけお伝えしておきたいと思います。
 
 
 
 
 
 
 
パンツの裾の仕上げについては7年前に書いたブログでかなり詳しく説明しています。

基本は変わっていないので、この投稿を読んだことがない方は是非ご覧ください。

 

読者の方のコメントにも詳しく返答していますので、そちらもご覧いただければと思います。

 

 

 

 

 

 

最近10年以上前からずっとお話している基本的なことを何度も質問されることが大変多いです。

 

パンツの裾の処理、裾幅、ダブルの幅、ジャケットの着丈、袖丈の長さ、ジャケットやスーツに合わせる靴等々・・・

 

ミックスコーディネートのようなものが出て来てからなんでもあり状態なので、何が基本なのかわからない人も多くなっているのかなと思います。

 

店舗スタッフが基本的なことをお伝えできていないのも問題なのかも・・・

私が全てお答えできればいいのですが、さすがにそれも時間的に無理があるので、ブログやインスタライブ、Youtubeなどでお話していければと思います。

洋服は基本的に好きなものを自由に着こなせばいいと思いますが、それも基本を理解した上での話です。

 

それは洋服だけではなく、例えば料理も一緒。

 

基本をしっかり習得した料理人が作るフュージョンはとても美味しいですが、基本が出来ていない料理人が作ったフュージョンは見た目はそれなりですがとても不味い・・・

 

なんでも有りはあくまでも基本を知った上で。

 

それが一番大事です。

 

 

 

 

 

 

 

 

サンプルが無くてご紹介できなかったおススメのジャケットのサンプルが入荷しました。

 

 

 

 

 

 
GABOのガンクラブチェック(品番 2416-0010)
 
ネイビーと明るいブルー、ライトグレーの組み合わせが絶妙です。
 
個人的にかなりおススメのチェックです。

値段は¥121,000(税込)

頑張っています・・・
 
9月入荷予定です。
 
是非お試しください。
 
 
 
 
 
 
 
 
以前ブログで紹介したヴィンテージタイプのクロコダイルストラップ。