ああ、やっと短編が終了したなりぃw

今まで何度やっても記事が投稿できなかったのはなぜだぁっドクロ


ブログで小説って、予想以上に難しいっすね( ̄Д ̄;;


長編小説は、小説投稿サイトで掲載しております。以下、その梗概です。


七歳でMITの学生となった少年、桜庭(さくらば)(ひじり)

彼は翌年の誕生日に、想いを寄せていた女性から突然の別れを告げられる。

それを(さかい)記憶(アーカーシック)()記録(レコード)の研究に没頭するようになる彼女との再会をしたいがために

しかし、ある事件によって日本の中学に編入することになった。アメリカへの想いを絶ち切ろうと、そして『学力の植民地化』を受けた日本での生活に馴染めないことで、苦悩の日々をおくる。

そんな心的環境のなかで、『記憶と記録』の研究を続けるのだった。しかし、それが原因で、世界の命運を左右する立場になってしまい……。


桜庭(さくらば)(ひじり)主人公。十一歳でMIT首席卒業。遺伝子工学者の父と宇宙物理学者の母を持つ。『記憶(アーカーシック)()記録(レコード)』を解明するために、多次元に並列する別世界の研究をしている。純粋な日本人だが何故か銀髪で赤眼趣味はヴァイオリンスポーツはバスケが得意。マーシャルアーツの使い手。生まれつき原因不明の発作に悩まされている。


美空(みそら)麻美(あさみ):中学校で聖のクラスメートとなる女子。陸上部の長距離エース。


ロック・エリック:『記憶(アーカーシック)()記録(レコード)』を偶然にも解明し、『現行記録(一巡目の世界)並行記録(二巡目以降の世界)の存在証明した物理学者現在行方不明。


『受け継がれる2010』で検索すると出てくると思いますので、そちらもよろしくお願いします。

ではでは(*^o^*)/~

第二部『別れと再会』

あの日から、私は飯嶋君にもシィちゃんにも、そして拓真君のご両親にも会っていない。それどころか、高校生活を共におくってきた友達とも会っていない。

怖い。ただ怖かった。拓真君との思い出で悲しむことが、私には耐えがたい恐怖だった。

それからの私の心は、終わることのない冬をまとい始めた。

アルバイトや大学のレポートに追われる毎日をおくっているが、ふとした瞬間に無表情な拓真君が脳裏をかすめるのだ。

そういうとき、一日、私は孤独感と無力感、そして絶望感に支配される。

そして気がつく。もう、拓真君の声をすでに忘れてしまったことに。だけど彼との遠い過去は、忘れられない。それどころか悲しみと憎悪で色濃く頭の中に蘇ってくる。

私は、どこで何を間違えたのだろう。なぜ復讐は許されないのだろう。なぜ被害者が耐えなければならないのだ。

小さなアパートで、天井をジッと見つめながらそんなことばかり、今日の私は考えている。

『なぜ』がつきまとう。

いったいなぜ、こんなありえない現実に迷い込んでしまったのだろう。

気晴らしにタバコをくわえ、新聞受けの中をチェックしようと外に出た。

「……憎らしいくらい、綺麗な夕焼け」

 拓真君は夕焼けが好きだったことを、私は思い出した。

 彼の部屋の壁にはたくさんの夕焼けの写真が貼られていた。

 思い出したくないけど、思い出さずにはいられないし、それを大切にしたいという気持ちも、心の片隅にあった。

「ねぇ、拓真君。何で目を覚ましてくれないの? このままじゃ、約束……」

 ――約束。そうだ。拓真君はまだ約束を守ろうとして、目覚めようとがんばっているかもしれない。それで私の脳裏に現れるのか。

 私は明日の朝一番に病院に行こうと思った。

第三部『目覚めぬ約束』

 僕は毎日、お兄さんのお見舞いに行く。たまにお兄さんの家族や友達と会うこともあるが、千石さんというお兄さんの恋人とは会えないでいる。

 たぶん現実が辛すぎて、そしてむなしくなるからだと思っている。

 さぁ。今日もお見舞いだ。

僕はできるだけ質素な服装をする。黒い長袖とジーンズ、黒のシューズ。いつも遊びに行くときはアクセサリーもつけたりするが、そんなふざけた姿で僕は恩人の前に出るつもりはない。

 玄関から外に移る。今朝の天気予報では午後から雨が降るとあったが、午後四時現在、空は快晴だった。

「なんだろう。空が、いつもと違う気がする」

 今日、何かが起こる。そう、確信した。

***

 面会時間終了まで一時間。

 私は受付で尋ねた病室の前にいる。〝三原拓真〟という名札が貼られている病室の前だ。

 一つ息を吸い、そして吐く。それからノックをして仲に入っても大丈夫か合図を送る。しかし聞こえる音は何もなかった。

 それから数秒おき、病院の壁と同じ白のスライドドアを滑らせた。

 四角い病室の壁際にベッドがあり、彼が眠っていた。

 夢に出てくる、あるいは脳裏に浮かぶどの拓真君よりも、目の前の拓真君は優しい顔をしている。

 その時だった。

「もしかして、三原さんの……」

 後ろから声がした。少年の声だ。数年前よりもどこか大人っぽい低い声だ。

 振り向くとやはり、サッカーボールを持った少年が立っていた。

「あの、僕……」

「大丈夫」

「え?」

「大丈夫だから。拓真君と私はこの先も絶対大丈夫だから、もうそんな顔しないで」

 今の私も、拓真君と同じくらい優しい顔を自然に出せているといいな。

「僕、絶対サッカー選手になります。お兄さんのおかげで助かった命を使って」

「うん。そうして。私はもう大丈夫だから」

 少年の気持ちを許した瞬間、背後で人の動く音が聞こえた。

 ベッドの方へ顔を戻すと、彼がゆっくりと笑っていた。

 そこで私の夢は終わった。

エピローグ

 誰からの許しももらえないのはもちろんだが、許しを与える者も辛い。笑って耐えなければならないからだ。

 それを夢の中で拓真君に教えられたというのに、私はまた根に持ち始めた。だから病院には行かない。大学に行くことにしよう。そして忘れるんだ。あれは現実ではなくてただの空想だと思えるように。

「ねぇ、君。付き合っている人っているの?」

 新学年がスタートして最初のゼミでのことだ。

「私としては残念だけど、フリーよ。試しに付き合ってみる?」

 拓真君との約束が届かない愛の場所まで、私は行くんだ。

受験生にとって一番嫌なこと。それは時間の経過が早すぎるということ。限りある時間の中で苦手科目を克服し、得意科目をもっと伸ばすということは、並大抵なことではない。

でも私が拓真君の家庭教師になってから、彼の成績は短期間でグンと伸びた。

冬に突入したばかりの時期、彼の最後の全国模試の結果、第一志望校がA判定だった。私は嬉しくなってきた。

ただ、不安が一つある。それは拓真君と同じ学校に通う上村紫園だ。

拓真君は、彼女に告白されたけど断ったと、言っていた。以降、彼女と笑って会話することはなくなったという。

「その子に、悪いことしちゃったな」

「悪いだなんて思うこと、ないんじゃないかな。だってこればかりは当人の心の問題であって、別に清美が悪いって思うことはないさ。

 真司は上村のことが好きだからさ。どうにかなるよ。

 それよりも僕は君に約束するよ。同じ大学に行くっていう約束を」

 私は拓真君とささやかな、叶わなくなる約束をした。

***

清美から告白されて半年が過ぎ、一月になった。彼女はセンター試験で、僕は一般入試で受験を終わらせるつもりだ。

初詣は僕と清美、真司と紫園の組み合わせだった。清美と紫園は初対面だ。

最初、僕は面倒なことにならなければいいなと思っていた。紫園の告白を断ってから彼女と直接話すことがなくなったからだ。

ただ、真司が紫園と付き合うようになった。間接的だが、またいつものように三人で会話することが可能となったので、いらない心配に終わった。

「千石と紫園がこんなに早く仲良くなれるなんてな」

「ああ、予想外だったぜ」

 二人は一緒に神社のおみくじを引いている。

 不確実で不安定で、謎めいた未来に心を躍らせながら……。