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映画+音楽+本+雑貨+ご飯+お酒+「おべんきう」=私。

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自分には、この映画にしました。



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「くるみ割り人形」

The Nutcracker


日本未公開だけど、バレエやクラシック=チャイコフスキーでお馴染みのあれの映画化なんだな。

どうしてこなかったのかなー。すっごくキレイだったよ。映像も衣装も。お話もなかなか脚色が良かったし。

出てる役者だって天使みたいに可愛いエル・ファニングちゃんに歌も一流ネイサン・レインにジョン・タトゥーロだぞ!

手前味噌だけどこの映画、クリスマスに見るには持って来いじゃないのかしら。これはいいもの見たー。うほほ。

お話を知らない人はウィキでいいからちょこっと調べてから見る事をお薦め。


元々クリスマスが話の舞台で、お金持ちっぽいお嬢さんが主人公で、それにプリンスが絡んでくる訳だから

女子としてはまあ、幾つになってもときめく訳ですよねw 

映画ではロケーションも素晴らしく、最初と最後に出てくる広場が物凄く素敵。

夏は噴水が美しく、冬は氷が張ってスケートリンクになるのよ。その周りがカフェになってて大人も子供の楽しい。うっとり。


くるみ割り人形ってったらまずは音楽な訳でして、この映画最大の驚きであり魅力は、ミュージカル仕立てってとこ。

主演の役者がほぼ全員歌うんですよ。なあ、ネイサン出てるから予想はつくけど、まさかエルちゃんや脇キャラ、

そしてあのタトゥーロが歌う歌う!2曲も歌う!しかもめっちゃ巧いの!!!

タトゥーロなんかタップまで踏んじゃうんだよ!楽しくて仕方ないってのが伝わってくる。悪役なのに(爆。

この映画最大の魅力はこのタトゥーロにあると言っても過言ではないwwwww


そうそう、バレエのシーンも少しあるんだよ。エルちゃんにバレエやスケートの素養があるってのを最大限に生かし、

彼女が踊り舞うシーンは本当に幻想的で、無邪気で、ああもう天使としか言いようがないわって程美的。


意外にもストーリーがしっかりしてて、主人公にくるみ割り人形をプレゼントする伯父さんの名前がアルバート。

んで、最初に広場に出てくる博士がフロイト。つまりはそういう時代設定。台詞にも夢判断とか相対性とか出てきて楽しい。


見終わって驚いたのが、ネズミ王国の王=キング・ラット=タトゥーロのママ、クイーン・ラットがあのメイドだったとは!

一人二役が多い話なんだけど(煙工場で2人を助けてくれたのは、最初にドールハウスを運んでくれた人よね?)

まさかあの2人がとは思わなかった。

それと、タトゥーロがエルちゃんを誘拐しながら呟くハムレットのあれはツボだったw


おじさんは言うの。現実も、夢の続きに過ぎないって。

それは悲しいこと?

いいえ、ちっとも。


******


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ところでクリスマスプレゼントですが、今日、母にラジオをプレゼントしました。ちょっと前っから欲しがっていたので。

それと、仕事の若い子数名にCDを作ってプレゼントしました。

他にも、ルームソックスとか、耐熱ガラスのコーヒーカップとか。


あと数時間ではありますが、メリークリスマス!

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勿論。




だってあなた、こんなニュース聞いちゃったら、ときめかずにはいられないってもんでしょうよ。






ベニチオ・デル・トロ、

プラダの13年春の広告

キャンペーンに登場!



キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!



映画『シン・シティ』や『チェ 28歳の革命』などで知られるプエルトリコ出身の俳優ベニチオ・デル・トロ(Benicio Del Toro, 45)が、イタリア発の高級ブランド「プラダ(Prada)」の最新キャンペーンでイメージモデルを務めることになった。ベニチオはデイン・デハーン(Dane DeHaan)やハーヴェイ・カイテル(Harvey Keitel)、アーロン・テイラー=ジョンソン(Aaron Taylor-Johnson)といった米英の俳優たちとともに、メンズ・コレクションの広告キャンペーンに登場。ファッション・フォトグラファーのデヴィッド・シムズ(David Sims)がロンドンで撮影した広告写真は、来年1月にお披露目されることになっている。一連の広告写真はすべてモノクロで、そのミニマルなセッティングがプラダ特有のシャープなカッティングを見事に引き立てている。

プラダは12年秋のキャンペーンにもゲイリー・オールドマン(Gary Oldman)やギャレット・ヘドランド(Garrett Hedlund)、ジェイミー・ベル(Jamie Bell)、ウィレム・デフォー(Willem Dafoe)などの俳優を起用。広告キャンペーンに起用された俳優たちは、プラダのファッションショーにも登場している。



source: セレブリティ・ニュース




どうです皆様、どうですかこの華やかなニュース!!!!!

やはり世界のプラダ目の付け所が違いますね。

普段はコ汚いジーンズ(時にはアディダスのジャージ)にコ汚いトレーナー、全くサイズの合ってないキャップを被り、

あれでオスカーかよ、と世間に嘲笑われてもそこは間違いなくオスカー俳優、デルトロ兄貴な訳です。

だからこそ未婚の父!相手はただのぱーちーがーるに非ず、サラブレッドの誉れ高い(か?)ロッド・スチュ娘!

その辺の素敵さ加減をよおおおおっく解ってらっしゃる!さすがは世界のプラダ!!!よっ!旦那!(意味不明。


てな訳で行ってみましょう、現在発表になっている兄貴の超素敵写真!題して、「ほんの実力ですから」(爆。



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どどどどどどうですか!!!!!

これが兄貴の実力です。


さあ、その他の素敵写真に来年お目にかかれるのを心から期待いたしませう。



ところで兄貴、ファッションショーにも出るのでしょうか。兄貴がキャットウォークを歩くお姿にお目にかかれるのか、

期待しながら今後のニュースを待ちましょう。

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怒ってたんだろうなあ、彼はきっと。

だから最後彼はああ出るんだろうと思うよ。



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「ブラック・ブレッド」

Pa Negre

Black Bread


2010年、スペインのゴヤ賞に輝いた作品。

中身は重そうだったが、サスペンス仕立てってのがいいなあと、予告を見て凄く気になったので借りてみた。

いやあ、傑作かも知んないこれ。ぐいぐい引き込まれてあっという間の113分。巧い!と思わず唸ったね。

アルモドバルの「私が、生きる肌」を差し置いて、オスカーの外国語映画賞のスペイン代表に選ばれたのも納得。


1940年、スペイン内戦直後のカタルーニャ地方が舞台という事だが、その辺の事情はよく知らなくても十分見られる。

寧ろ主題はそこじゃなく、その、戦争という異常事態に人はどれ程異常になっちゃうのかっていうところなので、

その辺の普遍性ってのはまあ、ある程度こういう映画見慣れてる人なら大丈夫だと思う。


まずね、森なんですよ森。森っていうのはシェイクスピアの頃から、日常とはかけ離れた世界って事になってるけど、

この映画では森は負の、秘密の、子供の、罪の、無垢の、魔物のシンボルであり、非常に深い意味を持つ。

主人公の少年が瀕死の友人を見つけるのも、従姉の少女に秘密を打ち明けられるのも、あの青年に会うのも森。

その青年なんですけどね、あの「背中に翼の生えた青年」ね、あり得ない程の美しさ。なんでしょうあれは。

もうホントに背中に翼生えててもおかしくない程キレイ。ガチで天使かと思った。思わぬ収穫だったw


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こちらは主人公と従姉の役だった二人。映画と違って今風の感じが何とも可愛いので貼っておきます。


何がいいかってこの映画、子供を描こうとしてないのがいい。そして、子供を通した大人を描こうともしてない。

つまり、12歳の主人公と全ての大人&子供達が、全員ガチで対等なのよ。親も親戚も先生もあのおばはんもw、

みんな対等。普通こういう映画って絶対最初に書いたどっちかになるでしょ? それがないの。非常にニュートラル。

そのえこひいきなしの視点が物凄くいいんだよね。だから少年があからさまに哀れなのでもないし、彼の両親や

その他に大人がみんな揃って悪玉って訳でもない。生きるために必死だったとはいえあれは許されんだろう、

と見てる方は無理なく思えるし、最後の少年の在り方についても、意気揚々と敵の懐に入ってやろうとか思ってないし、

かといって親に対して一ミリも郷愁を覚えてない訳でもないんだけど、ああ言うしかないっていうその辺の塩梅がね、

もうね、巧いんだよなあ。登場人物が全て生き生きしているってのもポイント高いよね。


公式HP見るとあの青年は病のせいで修道院にいるって事になってるけど、少年の従兄の兄ちゃんが言うのも多分本当。

で、彼のあれを、あの人とあの人がああしちゃったってのもきっと本当。それはあれが原因でね。

まさかこういう映画でそっちが語られるとは思ってなくて、うーん、深いなスペイン。


鎧を着た僕の心に誰も入れはしないけど、

あの人だけは時々夢の中に出てくるんだ。

そして微笑みながら、僕を包む翼を広げている。


*****



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週末だったらある。



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「別離」

Jodaeiye Nader az Simin

Nader and Simin, A Separation


週末と言っても時々しか見られないんだけど、NHKの長寿番組のひとつ、「バラエティー 生活笑百科」w

あれいいんだよねえ。近所のもめごと、一切合財が題材だもんね。なのにちゃんと民法のお勉強ができる。

という訳で今回のこちらの映画、法律問題っぽく語ってみましょうかw



イランに住む夫Aと妻Bは婚姻関係を継続して14年が経つ。AとBの間には中1=11歳になる子(娘)Cがいる。

Aは会社員であり、BはCの通う中学で英語の教師をしている。また、Aの父親であるDが3人と共に同居している。

Dは数年前からアルツハイマーを患い、要介護の生活をしている。


Bは兼ねてよりCの教育環境を思い(また恐らく自身の英語力を生かして)、外国で暮らしたいと考えている。

Aからも同意を得た上で、暫く前から渡航申請を出し、漸く許可が下りた。ところが許可が下りるとAが意思を翻した。

父親であるDの世話をしなければならないという理由からである。

反論したBは離婚を申請するのだが、これだけだと離婚理由にならないというのと、親権をどちらがとるのか決まらず、

結局はBが実家に帰る=別居という形で一応の決着を見る。


そうなると困るのはAで、父親の日中の介護を頼もむためにEを雇う事にする。

Eの義姉がBの知り合いであり、これは、全く知らない人間に介護は頼めないというAの意思を汲んでの決断でもあった。

Eには現在失業中&借金まみれの夫Fと幼子(娘)Gがおり、重労働の割には安い日給でも我慢しなければならない、

そんな状況でDの介護を引き受ける事になる。幼いGを連れての仕事だ。

ちなみにEは自分が生活費を稼ぎに表へ出ている事を夫Fに言わないで欲しいとAに伝えてある。


数日通う中でEは、Dの介護が様々な意味で荷が重い事に気付く。ひとつは、自分が身重の体である事が理由だった。

勿論妊婦だと言えばAは雇わないだろうから、生活のために仕事の欲しいEはAにはこの事は黙っている。

が、長時間のバス通い、マンションの階段の上り下り、ゴミ捨てなど、Eにはキツイ仕事であった。

それだけではない。目を離すと何をするか解らない自分の子と要介護のDの双方に目を配るのは並大抵の事でなく、

現にDはEが来た早々から粗相をし、また表を徘徊する程である。

そこで、たまたま広告を見かけたからと嘘をついて、この仕事を自分の夫Fに任せようとするのだが、

何せ借金まみれのFは、行こうと思った矢先に借金取りに捕まって暫しのブタ箱行きとなる。

仕方なく仕事を続けるE。


そんな中、ある日AとCが帰宅すると、家にはEもGもおらず、Dがベッドから転げ落ちている状態で発見される。

幸い命に別条はなかったが、ベッドの柵に腕を縛られた姿のDを見てカッとなったAは、その後帰宅したEをなじる。

しかもその日の日当分の金銭が盗難に遭ったと言う。勿論それもEが犯人だとAは言うが、Eは反論する。

玄関で言い合いになったAとEは、AがEを家から追い出そうとする際、ドア越しにEをドンと押しやった。

するとその勢いで、Eは階段半ば程から下にかけて転落。転落の現場ではなくその後を近所の住民が見ている。


翌日AはBから、Eの義姉を通じてEが入院したと聞かされ、共に病院に駆けつけると、Eは流産したという。

そこでAとBはFと対面するのだが、失業中&借金まみれで今や向かうところ敵なしの破れかぶれなF

殺人罪でAを訴えると言いだす。ところがAはEからは、Eが妊娠していたとは聞かされていないという。

裁判になり、Fと共に出廷したEが言うには、数日通った間に顔を合わせた、Cの学校の教員かつC家庭教師でもあるHに

自身が妊娠している事を話し、その場にはCもいたし、その会話はAがいた隣の台所にまで聞こえていた筈であり、

AはEの妊娠を知っていたに違いないと主張するのだが、Aは聞いていないを繰り返す。

またEは、自分が最も辛かったのは、流産した事よりも、盗みを働いたとAに濡れ衣を着せられた事だと主張する。


こんな性格のAなので、Bが愛想を尽かすのも無理はないのだが、BはCのためを思い、Aの保釈金を支払う。

それには勿論、Bの実家の母Iの力が大きくかかわっていた事を言わなければならないだろう。

保釈はされたものの、Cの学校に借金まみれロクデナシFが乗り込むなど、問題は解決した訳ではない。


Aは自宅の金銭が盗難にあったのはEのせいではないと本当は認めている。

Eは何故あの日Dの腕をベッドに縛ってまで外出をしなければならなかったのかを黙っている。

Hは、Eの幼い娘Gが、父親と母親らしくき人物が争う絵を描いたのを見ている。

Hはまた、EとA宅で会った際、Eに産婦人科医の電話番号を渡し、紹介している。

EはFの理解者ではあるが、時に粗暴になる夫に手を焼いている。

AはCを通じて、Bが、「Aは本当はEが妊婦である事を知っていたのではないか」と疑っている事を聞かされる。

Cは幾らBに言われてもBへはついて行こうとせず、Aと共に自宅に残っている(Bには学校で会える)。

Bの実家は裕福で、Iも離婚前の婿であるAを邪見に扱う事はせず、時にはDを預かる太っ腹なところがある。


さて、ここで問題です。

1.AはEが妊娠している事を知っていたでしょうか。もし知っていたとしたら、何故それを隠すのでしょうか。

2.Eは何故外出の理由を言わないのでしょうか。

3.Eが流産したのは、本当にAが突き飛ばした事が理由なのでしょうか。

4.AとBは離婚するのでしょうか。もしそうだとしたら、Cはどちらについて行くと言うのでしょうか。

5.最終的に、嘘をついているのは誰なのでしょうか。


とまあこういう映画でしてねwwwww

2時間ちょいの中で笑ったのは1か所のみ。あの、待合室で父親が娘に「誓うよ」、と手を挙げた時w

あの時の警察官も良かったよねえ。でも他には一か所も笑えませんでしたわん。

始終しかめっ面をしいられますから、精神的にダウナーな時はやめた方が…、あ、逆にショック療法もありかw


娘たち、CとGがもう本当に可哀想でねえ。なんかもうさあ、こういう時って絶対子供が嫌な思いするんだよね。

でもね、私は妻Bを責める気もしないの。古風な考えだとしたら、よくあんたあのDを置いて出て行かれるねって、

そういう話になっちゃうとは思うんだけど、でもBにしてみたら、そらああしたくもなるよねと。

でも多分Bが出て行ったのは、Dの介護がしんどいからじゃなくて、AがBに対して理解を示さなかったからだろうと。

最後のシーン、Cの結論が出る前に映画は終わるんだけど、彼女があの人のためにしたこと(不本意ながら)と

あの滂沱の涙を見れば、彼女の出した結論がおのずと見えてくるような、そんな気もするんだよね。

オスカー外国語映画賞ゲットも納得の、色んな意味でおっもーい映画だった。


ずっと一緒にいたのは、

私だけは裏切られないと信じていたから。

だけどあなたは。


*****


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そういう根性の狭い事を言ってたらここの教室じゃ働けないっつの。



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「ぼくたちのムッシュ・ラザール」

Monsieur Lazhar


オスカー外国語映画賞ノミニーのカナダ映画。カナダは公用語が2つあるので、この映画ではフランス語。


キャッチコピーが「いちばん大事なことは、教科書には載ってない」というのだけど、

この映画見終えて&個人的見解であえて言わせて貰うと、「大事なことは全部、教室で学べる」かな。

或いは「大事なことはみんな、本の中に書いてあるんだから、字はちゃんと読み書きできないといけないよ」と。

まあ確かに最初のラザール先生のように小学5、6年生にバルザックのディクテーションをやらせるのはどうかと思うがw


担任の教師が心に闇を抱えたせいで自殺を図るというショッキングな場面から始まるのだけど、

ラザール先生の言うように、その死に場所に教室を選ぶなんざぁ、生徒への冒涜以外の何物でもない。

それだけでも怒りを覚えるのだけど、こっちが怒っていても生徒の心は静まらない訳で。


正直言うと、何で彼が、彼自身があの状態で、あの学校へ行って生徒を教えようとしたのか賛同できない部分もある。

だって、物凄く、物凄く責任のある仕事なのだ。尋常ではない状態に置かれた彼らをどのように導いてやればいいか

普通どんな人だって戸惑うのに、何故彼はそこへ飛び込んで行けたのか。勿論、居ても立っても居られないという、

彼の子供達への思い(シンパシーというか)があっただろうし、自分の体験が突き動かした部分もあったろう。

結果的に子供達がいい方向に行ったし、そこまでについて彼に一任した校長もある意味では天晴だと思う。

(ラザール先生が最後ああなったのは、直接的に校長のせいではないしね)

時に、何事も専門家でない方が上手く行く、という例も我々は知っているから、あれも十分にアリなんだろうとは思うが、

仮にあれが失敗していたら、と思うと恐ろしなってくる。いや勿論映画なんだし、失敗はないって解ってるけどw、

それでも心配になるのは、単に私が年を取り過ぎたせいだろうかwww


なもんで先生にはイマイチ感情移入出来なかったんだが、子供2人がまあ素晴らし過ぎて堪らん。

そしてその洞察力の鋭さにあらためて驚愕する。解っちゃうんだよねえ、子供には。全部解っちゃうんだよなあ。

担任にハグされたりプレゼントをされたりするシモンは明らかに戸惑っていた。自分の母親が自分を誤魔化そうとする時に

そうするから、という風に映画からは読み取れたけど、多分それだけじゃないだろう。

多分彼は解っていたんだと思う。あの担任のハグは、純粋なものでなかったと。

あ、いや別に少年への愛とかそういう事じゃないよ(当たり前だ)。そうじゃなくて、生徒をしっかりと掴めない教師が

いい教師を演じんがためにそうしているという事。自分を納得させるためにしているだけの行為であり、

決して彼自身の事を考えて抱きしめたのではないという事。その事に、言葉にならなくても気付いたからこそ、

シモンは教師を撥ねつけたのだ。その傲慢さに耐えかねて。そして元々脆さを抱えていた教師もそれが解った。

(ところでアリスは一見鋭さを持ち合わせているようだが、ココまでの事は勿論見抜けていない筈だ。

留守がちな母親の愛情に何処か飢えている彼女は(たっぷりと愛されているのだが)、担任から目をかけられている

シモンが羨ましくもあり憎たらしくもあったのだろう。この辺はまるっきり子供っぽい心理なのでとても良く解るし、

子供っぽいとはいえ、我々もいまだに持ち合わせている心理でもあるw)

だから彼女は彼にお詫びしたかったのではないか。最もしてはいけない、残酷で身勝手で暴力的な方法で。

それは恐らく彼への、ではなく、自らへの復讐だったかもしれない。


バルザックをはじめ、フォンテーヌの寓話集やジャック・ロンドンの「白い牙」などが登場し、文学的にも楽しい。

しかしまあ、実に痛々しい映画ではある。教訓が多過ぎて(苦笑。


贔屓などして欲しくなかった。

目をかけてなど欲しくなかった。

だってそれはあなたが僕を、可哀想だと思っている証拠だから。


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