「デザート・フラワー」
Desert Flower
これだよ!!!こういうのを待ってるんだよ!!!正月から嬉しいよ!
と、久々にほくほく顔のワタクシ。
同じ実話ベースの映画でも、昨日見た訳解んないのとはもう雲泥の差!!!w
そこの女子!必見!ガチで見るべし!!!
タイトルのデザート・フラワー=砂漠の花、というのは主人公の名前・ワリスの意味だそうだ。
ぶっちゃけここまで痛々しい話だとは思ってなかったのね。見るまでは、まあ要するに、
アフリカから何とか逃げ延びてロンドンに辿りついた少女がトップモデルに登り詰めるまでを描いた作品だろうと。
いや、その認識自体に間違いはないんだけれど、そこに大層痛く恐ろしくしかし今だ残る慣習が深く突き刺さってる。
アフリカに残る、女に生まれると必ずさせられるそれは、昨年の「アンチクライスト」を思い起こさせずにはいられない。
あの映画の話をすると解り易いと思うんだけど、要するにあれの主人公の女がクライマックスでじょきっとやるのは
自分が余りにも汚れてしまった事に対するパラドックスというかさ。
アフリカではあれをしてない女は汚れた存在になるという事が今回の映画の最後に出てくるのだけど、
だからこそあれをしてもう一度元に戻りたいと思ったのか、それとも全部ない事にしたくてやったのかアンチクライスト。
話がずれましたが、まあその事が今回の映画のキモにもなってる訳です。
だからさあ、アンチクライストって問題作になる訳よね、やっぱし。
話をこの映画に戻して。何がいいかって脇ですよ脇。
有名カメラマン役のティモシー・スポールが最高。いやあこの人いいですよホント。
あんな優しい目で撮られるんだったらそりゃ脱ぎますよガチで。それでいて何とも言えぬ色気があるんだなあ。
今までいろんな役でこの人見て来たけど、今回のこれはもうホントにヤバい程いいですよ。惚れたよw
スポールに負けず劣らず最高なのが主人公ワリスを拾ってしまう(又は拾わされるw)マリリン役のサリー・ホーキンス。
彼女がもう最後までいいのよ。この人、「わたしを離さないで」でルーシー先生をやった人。他にもいいのに出てる。
彼女が本当にいい子でさ。ワリスを拾って仕事の世話してウォーク教えて、最大の秘密を一緒に抱えてあげる。
最後にワリスが「あなたのお陰よ」って言うんだけど、きっと彼女は心からそう思ったろうね。
この2人のシーンがとてもいい。笑わせてもくれるし、あそこは女子だったら鉄板で泣いてしまうと思う。
モデルエージェントの社長役のジュリエット・スティーヴンソンもおかしくていいw
いい人に巡り合えたのは、きっとワリス自身に、耐えて耐えて耐え抜くだけの精神力があったからだろうと思う。
男子が見たらどうか解らないけど、だから私は、あの偽装結婚も別にどうってことなかろうと思う訳よw
だって彼女にしてみたら、生き抜くための手段だったんだもん。
彼がワリスにマジ惚れしちゃったのは計算違いだったかもしれないけど、でも仕方ないじゃんねえ。
仕方ないって言うならまあ、彼がワリスに惚れるのも仕方ないよね。あんだけキレイだったら惚れない方がおかしいw
とにかく、3歳であんな事されて、あんな思いしてアフリカ脱出してきた人間に、迫る方がいけない。
ってもニールはその事を知らなかったんだから、可哀想っちゃ可哀想なんだけどさヽ(;´Д`)ノ
ニール、相手が悪かったと思って諦めてくれ、と画面を見ながら呟いてしまったwww
ただのサクセスストーリーってだけじゃない重さもありながら、友情物語にもなってるのがいい。
話が127分と長い割に繋がりが唐突な部分が後半特にあり、まあ、粗もない訳ではないが、でも実に入り込めた。
私だからこそ言える事がある。
私にしか言えない事がある。
私には言うべき事がある。
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↑これが原作。これを元にして映画が作られたそうだ。