思うとおりにさせてくれない!! | 「不登校・ひきこもり」と向きあった日々

「不登校・ひきこもり」と向きあった日々

私たちは不登校・ひきこもりを体験した子どもたちをもつ保護者の集まりです。
「先の見えない不安や苦しさ」「相談できない孤独」「わかってもらえない悲しさ」 このような中で自分と向きあってきた日々をつづります。

息子は高校2年の7月から
学校へ行きたくないと言うようになった。
その前から遅刻を度々するようになっていて、
個人面談では、
“ホームルームが始まっているところに
ガラッと入ってくるのは問題だ。”
と言われたので、
何とか遅刻しないように、
脅したり諭したり、
朝起こすのに私は必死だった。

その頃の息子は明け方までスマホでゲーム、
早く寝なきゃ起きられるわけがないと思い、ある日
「今日は布団に入って寝るまでここにいる。」
と息子の部屋に居座ろうとした。
その時息子が、
「何で自分の思うようにさせてくれないんだよ!」

と言った。


“思うようにさせた結果が遅刻でしょ”
と思ったが、
確かに寝るまで息子のそばにいたら
私もボロボロで明日の仕事に響くと思いやめた。

せっかく入った第一希望の高校、
何とかこの線路から脱線しないことだけが

私にとっては大事だった。

今も私の記憶にある、
「何で自分の思うようにさせてくれないんだよ!」
という台詞。
あの時は寝る時間の事だと思ったが、
今は、それまでの私の関わり全般を
言っていたのだとわかるようになった。

学校から、帰ってくれば、
「早くご飯食べなさい」、
「早く風呂に入りなさい」、
「勉強はいつやるのか?」、
「スマホはいい加減にしなさい」
と矢継ぎ早に追い立て
家庭に安らぎはなかったな。

高校中退、高校認定試験を経て
大学生になった息子は、
「学校に行けなくなったあの頃、
学校は地獄だった、
そして家でも地獄だった」と言った。

真面目な息子が
遅刻を繰り返すようになったあの頃、
地獄と感じている学校へ遅刻をしても
頑張って行っていたあの頃、
息子が頑張っているなんて思えなかった私。

学生が学校へ行かなくてどうするの?
せっかく入った第一希望の学校、
どうして行けないの?
頑張りが足りないんじゃない?
気持ちを切りかえたら良いんじゃない?
社会に出たら今より大変なことがあるかもしれないのに、
今乗り切れないでどうするの?と、
もっともっと頑張れと言っていた。
そしてとうとう息子は止まった。

あの頃、元気のない“ただいま”に気づけていたら、
何かあった?と聞けていたら、
辛そうだから学校休んだら?と言えていたら、
頑張らなくても良いんじゃない?と言えていたら・・

あの時、ありのままを受けとめ、
辛い気持ちに寄り添う事が意識できていたら
高校中退せずにすんだのかもしれないなとも思い、
息子に申し訳ない思いでいっぱいになる。

 

明日に続きます。
 

 

大丈夫、春は来る

 

 

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