ドラゴンボール改 第91話 孫悟空、痛恨の大誤算! | 極星十字相殺拳

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自分の少年時代に、作品を通じて愛と友情と正義を教えてくれた製作者の皆様に、心から敬意と感謝申し上げます。

極星十字相殺拳・別館 極星十字相殺拳・別館
原作でいう「怒るか孫悟飯」の回ですね。前半の作画は袴田裕二氏、後半は海老沢氏と若干宮原氏。

うーん、今回の内容は過去に語ってしまった感があるなあ。悟空とセルの行為とか・・

気になったところといえば、ピッコロの「気をつけろ!何かするつもりだ!」がZよりも大声でみんなに聞こえるようになってたのと、あとクリリンの台詞変更ですね。

悟飯が岩から出てくるシーンで、クリリンの

Z「生きてたのか!悟飯!!」が、

改「大した奴だぜ!」
に変更されてました。何故何故。こういう意味のない変更はやめろと何度も・・・


今回の見所はやはりここ。我らの孫悟空が痛恨の大誤算をするシーンです。今までも自分の読みより圧倒的に強いヤツにボロボロにされることは何度もありました。大猿ベジータに元気玉を撃とうとした時や、フリーザとの絶望的な闘い等。しかし今回はまるで違う。自分の誤算のせいで息子が苦しんでいます。
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ここは何回みても考えさせられる名シーンですね。ピッコロだけが、悟飯がセルに「闘いたくないんだ、殺したくないんだよ・・・」と辛い心情を吐露しているのを聞いてる、ただ一人聞こえてるんですよね。それゆえに

「悟飯は貴様のように戦いは好きじゃないんだ!」

「その作戦、悟飯は知っているのか!?ちゃんと話し合ったのか!?」が実に重い。

鳥山先生は、

「描きながらいつも思ってましたよ、彼はお父さんと違って闘うのが本当にイヤなんだろうな~って」

「悟空は子育てに興味がないんですよ、多分。父親としては完全に失格。悟空はただ強くなりたいだけで、ほかの本能はない感じなんですよ。だから興味がないことにはなんの関心も示さない」

と「テレビアニメ完全ガイド 天下一伝説」の野沢・小山氏との座談会で話されているが、その一番の具体例がこのシーンでしょう。原作の扉絵からして苦悩しまくってますからね悟飯。

悟空からしたらピッコロに言われて初めて自分の父親としての至らなさにある程度は気づいたとは思います。だからこそ、「オラに仙豆をくれ!」と再びセルと闘おうとしたのでしょう。でもねえ・・やっぱり悟飯の気持ちを100%理解したかっていえば、してないんじゃないかなあ。だってよくも悪くもサイヤ人だから・・その本能までは一生消せない。だから鳥山先生も「父親としては失格」と言い切ってるんでしょう。


けど鳥山先生はちゃんとフォローはいれてるんですよね。悟空が死ぬとき、最後の最後で

「ここまで良くやったな悟飯!すごかったぞ!!」と褒めて死んで、親友のクリリンに

「悟空は満足そうな顔をして死んでいった・・お前の成長が嬉しかったんだ・・」

と言わせました。その気になれば「悟飯!お前がとどめをさしていれば悟空は・・!」と泣き叫ぶクリリンを描くこともできたと思うけど、そうしなかったのは悲劇を嫌う鳥山先生ならばでしょう。

それとベジータにトランクスが殺されたとき、逆上させたのも「純粋な非情のサイヤ人ベジータでも親子の情愛がもてる」んだと、サイヤ人にも親子の情愛があるんだよ、と描いてるんですね。こういうフォローが俺は好きです。


関東では本日悟飯が覚醒しました。どうも予告をみるとセルジュニアの抵抗がかなりカットされず残ってるようです。うーん、俺的には原作どおりボンボンボンと一撃で粉砕していってほしいんですが。

まあ山室御大最後の回ですし、スタッフも使いたいのかなと。その代わり次の内山回は最大限カット希望。

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