暗黒魔界の王。魔人ブウ復活を狙うバビディに洗脳され配下となった。
悟空たちを誘い込むためにキビトを殺し、ピッコロとクリリンを石にした。悟飯との戦いの中、ベジータの邪心を見抜き同士討ちを提案。目論見どおり魔人ブウ復活のエネルギーはすぐに貯まるも、復活したブウにあっさり倒される。かろうじて生き延び、ブウの危険性をバビディに進言するも聞き入れられず、最後はブウにクッキーにされ食べられてしまった。死後は閻魔大王の計らいにより天国行きとなり、アニメでは静かに暮らしている様子が描かれた。(CV:大友龍三郎)
子どもの頃、魔界と言われれば、「ミルドラースがいるとこ」「グレイトドラゴン仲間にできるとこ」「大魔王バーンの支配するとこ」あるいは「仙水が行こうとしてたとこ」みたいな感じだったと記憶しているが、DBで魔界が言及されるのは実に無印のアニオリ以来であった。そう、決してダーブラ登場からではないのだ。無印から観ているファンなら「シュラとメラ」を思い出した人もいたのではないだろうか。知らんてそんなんという人はぜひレンタルして観てほしい。
さらに最近では「ドラゴンボールDAIMA」の舞台が魔界ということで本編でふれられないかなーと期待していたら、思ったよりも回想シーンで出てきて満足。
ぶっちゃけあんな戦車や変な特戦隊みたいな連中のシーンより、この人の回想シーンのほうが興味あるし、もっと描いてほしかったが、まあ細かい話はほとんど記憶にもなくなってきているので、もう言うまい。
さて、この人の強さについては評価が難しい。決して弱いわけではないのだがむっちゃ強いというわけでもない。気を消して隠れていた悟空たちに気づいていたり、キビト瞬殺に、これまでありそうでなかった石化技でクリリン・ピッコロを石化させた回では「すげー!やばいやつでてきた」とは思った。
「ツバさえ気をつければなんとかなりそうな相手だった」
「7年前にセルってやつがいたんだけどあいつぐらいの強さかな、たぶん」
とバッサリ言われて株ガタ落ち。そのあとの超サイヤ人化を「なあにただ光っているだけですよ」などと言う本人のボンクラ発言がトドメをさし、読んでる俺もすっかり危機感をなくしていた。アニメでは実際に悟空とベジータもわずかながら拳を交えており、余計に説得力が増してしまった。
しかし悟飯戦で少し光が当たり始める。セルを倒したあの悟飯を苦戦させるのだ。


観ている側もバビディ・ベジータ両者がイライラするほどの決定打のない戦いではあったが、決して互角の戦いではなかった。この戦いをみて悟空が評価を改める。
「魔術か~!あいつ思ったよりずっと強いじゃねえか」
のだがその瞬間またベジータさんが「勝てない相手じゃない」「よし、この俺が終わらせてやる!」と言ってしまい、なんやねんとなってしまい結局どれぐらい強いのかよくわからないのだ。
さらにややこしくしているのが、悟飯がこの時超サイヤ人2か否かわかりにくいということ。超サイヤ人2か否かも議論が分かれるところなのだが、バチバチが出ていないところからなっていないと仮定するとダーブラの強さはマジでセルと五分程度になるし、2と仮定したらかなり強いということになる。
このあたりはもうざくっと超サイヤ人悟飯以上ベジータ未満としておきましょう、幅が大きすぎて断言できん。セルとどっちが強いかはもう俺がガキのころからの永遠のテーマなんよ。どっちでもいいやんと。
ただ悟飯はこの戦いのあと仙豆を食べて全快してるのだが、ダーブラはそのままなのだ。アニメではそれなりに打撃をくらっているのにノーダメのように見えるし、その上で「間違いなく片付けられます」と断じているのだから、実際実力差は明らかだ。
悟空が「駄目だ駄目だ悟飯、そんな単調な攻め方じゃ動きを読まれっぞ」と危惧していたが、実際あの闘いで悟飯の拳と動きを見切っていたからこそ
「ダーブラ、あの地球人に勝てる自信はあるんだよね?」
「当然です、先程も少し闘ったのですから。あんなゴミ、間違いなく片付けられます」
と自信満々だったのではなかろうか。とは言ってもキレさえすれば悟飯のボロ勝ちとは思う。
長々と書いてしまったが、俺は強さよりも参謀役としての優秀さを評価したい。
全部思惑通りにいってますもん。
悟空、悟飯、ベジータ、ピッコロ、クリリン、界王神、キビトの7人が攻めてきたという圧倒的不利な状況下で、まず回復できるキビトを瞬殺し、ピッコロとクリリンは不意打ちであっさり石にして事実上人質にし、ベジータを不完全ながらも自分側に引き込んで悟空にぶつけて抑える。
この時点で敵側の戦力は悟飯一人のみ。
でその悟飯は「あんなゴミ、間違いなく片付けられます」で、かつ主の目の前で界王神の死を見届けさせ、最後には魔人ブウ復活、悟空とベジータはほっといても勝手に同士討ちしてくれる・・・
まさに完璧な筋書きである。ブウ復活間際のダーブラ氏のリアクションがこちら。
さらに魔人ブウの玉がからっぽなのをみて勝ち誇る界王神。うろたえるバビディに対してダーブラはこう勇気づける。
「よろしいではありませんかバビディ様、魔人ブウなどいなくても私がおります。それにあのベジータというやつも完全ではないにしろ、支配下にあるのです」
そう、実際悟空がベジータに抑えられている以上、悟飯がやられたらもう界王神サイドは終わりなわけで。
しかもピッコロとクリリンがダーブラの手中にあるのだ。いざとなればいくらでも利用できる。
ピッコロ大魔王のときのように「一歩でも動いてみろ、こいつらを破壊するぞ」とでも言われたら悟飯は一気に無力になるだろう。マジで壊したら逆に悟飯キレてどえらいことになりそうだが。
そして魔人ブウの見事なまでのかませ犬の役目を果たしたダーブラ氏だが、洗脳されていたとはいえ最後の最後まで忠義を果たした。彼は死ぬ間際、バビディに進言する。
「バビディ様・・そいつは魔人ブウは決してあなたの忠実な部下になるようなヤツではありません。いつか必ず手に負えなくなり・・あなたに災いをもたらす日がやってきます・・今のうちに始末しておかなければ大変なことに・・!」
おっしゃる通りでした。
ほんとに先見の明がある人だったなこの人は・・超サイヤ人を「光っているだけですよ」と言ったこと以外全部的確だったんじゃなかろうか。
こんな優秀な参謀役をアニメだと「まあいいや、魔人ブウさえ復活すればダーブラはもう用済みだもんねー」とかぬかした挙げ句にブウに殺されたバビディは愚かとしか言いようがない。
バビディってアニメではあれだけ本人の目の前で「いけー!ブウー!魔人ブウよー!」とか応援してたくせに、ダーブラの連続エネルギー弾が炸裂してブウが負けたと思った瞬間ダーブラに「や、やったねー!」とか言うんですよね、ほいでブウが無事とわかったら「さすが僕の魔人ブウだ~!いけー!!」ですからね・・報われんなあ・・ダーブラは・・なんかもうほんと可哀想にすらなってくる。
アニメだと閻魔大王に天国に送られたあとのダーブラが見れるのだが、それがもうほんと、なんというか、そのビジュアルが・・初めてみたらまず「ゲーッ!」ってなるよね。
まあ絶対賛否両論あると思うんですけど、俺は好きですよ。原作ではあまりにも哀れすぎたし・・
ただブルマやチチたちといるはずのない悟飯を探しているアニオリ、あれはちょっとしつこすぎた。
あれが印象悪くしてるんじゃないかなあ・・
あとなんかヒーローズかゼノバースかで杖持ってる女魔道士みたいなのがダーブラの妹と聞きましたが、未プレイですしよく知らないんでスルーします。

















