初心者同志 -14ページ目

【夢で逢えたら】レビュー [8] 。

【第008回】

1989年.6月10日放送

構成作家:廣岡豊・和泉光晴・藤沢めぐみ・清水東

   〝〝土曜日って、面白い〟〟



【見得っぱり】

見栄をはって彼女に、外資系の会社に務めている、と

嘘をついている男(南原)は、その偽装のために、こっそり電話で

土曜の仕事をずる休み。

ベッドで待っている彼女(清水)は、改めて見ると、

なぜ?と、思わず自問自答せずにはいられない外見だが、

「でも、行っちゃうんだよなぁー」

と、男の性には勝つ術がないようで、朝から布団の中に一直線。


【どうする?】

日曜を明日に控えて、仕事中にも関わらず、待ちきれないとばかりに

「休日は何をして過ごそうかな」と話す、2人の会社員(浜田・内村)。

内村は、もちん遊ぶよ、と浜田に断言するものの、

彼女はおらず、車の免許もなく、今のところ遊びに行く予定も

まったくたっていない。

思わず顔を見合わせて沈黙する2人の前に、またも俳人の松本が

現れ、遊びかたを知らない日本人を皮肉りながら、

〝結局は月曜日が恋しくなる〟と、一句したためる。

書いた俳句は、浜田にプレゼント。

銘を入れ、「バラ売りは、まだまだ」と、有難い御言葉つき。


【ざけんじゃねぇよ!】

派手派手しいカウル、見事なカラーリングが施された車体と、

いかにも、なバイクたちが止められた路上。

今日も奇声のような甲高い声で、仲間たちに激を入れる

暴走族のリーダー(内村)。

「マッポが怖くて、暴走族ができるかっ!」

「半端な走りをするやつは、置いてくからなっ!」

と威勢がいいが、とつぜん現れた浴衣を着た兄弟たちの、

「単車、乗らせてくれや」の、場違いでしかない申し出には、

恐ろしいほどの冷静な対応。

「申し訳ございません、一般の方は、ちょっと・・・・・・」

と、穏やかな面持ちで、まるでホテルのマネージャー風な丁重さ。

意気あがる仲間のミック(南原)と、トレーシー(野沢)も優しく宥め、

見事にその場をきれいに収めてしまう。


初心者同志-bousou team


【明日は日曜】

番組内で、何故か定番となりつつある、野沢の1人コント。

明日は待ちに待った日曜日。お昼までゆっくり寝るんだー、と

ベッドに入るも、まったく眠れそうにない、野沢。

寝返りをうちつづけ、本を読んでからもう1度布団に潜ってみたり

頭まで布団を被ってみたりもするが、眠気がやってくる気配はなく、

時間は黙々と過ぎていく。

「ああー、眠れないっ!」

理由は、テンションが上がりすぎたせい。

【仲間っていいネ!】

土曜の夜、南原宅に集まってパーティーをする、いつもの仲間たち。

「明日は日曜だから、遅くまで飲んでいられるね」と、

仲間の変わらない結束と友情に、みんな笑顔が絶えないが、

最後に1つだけ残っていたお寿司を、南原が当然のように

食べてしまうと、その場の空気は一変。

「もう、何を信じていいのかわからないよ・・・・・・」

と、内村は悲しみに声を詰まらせ、ロープを持ち出して首を吊りはじめ、

「お前だけはー!」と、浜田は包丁をとってきて突撃する。

身を挺してそれから、南原を守ろうとした清水は代わりに刺され、

すべてに絶望した野沢は、部屋に灯油をまいて火をつけはじめる。

部屋には南原の絶望の声とともに、その愛犬サービス(松本)の

鳴き声がどこまでも響いていく。

                       ✤

【バッハスタジオのある町】は、今週から若干のリニューアル。

これまではゲストにプロの歌手を呼んで、歌を習ってみたり、

一緒に歌ってみたり、とバラエティとしては少々難易度の高いコーナー

だったのだが、今回からは専任の講師としてデーモン小暮が就任し、

音楽に関連した、様々なことにみんなで挑戦していくことに。


第1回の課題曲は〔海のトリトン〕のはずだったのだが、急遽

デーモン小暮の独断で、〔あしたのジョー〕へと変更に。

当然、何の用意もされてなく、一気に不安に駆られるメンバーと

スタジオだったが、デーモン小暮自身は気にした様子もなく、

歌う南原に、目の前にサンドバッグがあるんだ、と思いながら、

感情を込めて歌うように、とアドバイスすると、バックに流れる音楽は

自分の地声ですべて担当するという、大胆演出。

完成形のまったく見えない、先行き不安なスタートとなったが、

大好きなアニメの主題歌にノリノリな南原と、それに合わせて、

そこそこいい加減に演出しながら歌い上げる歌うデーモン小暮の音楽が、

逆に神がかった面白さを生み出し、これまで真面目に歌ってきたのは

一体なんだっんだろう、と思わず自問自答したくなるくらいの、

大盛りあがりとなる。


連続シットコムドラマ【熱血宅配ボーイ南原二郎 トラブルファイル】は、

今回が第8回。

今回の舞台は、本当はメインであるはずなのに、なんだかちょっと

久しぶりに見る、宅配コーヒーの店内。

冒頭、社長(浜田)が突然、政界に打って出ると宣言し、店員たちは

否応なしに、それを手伝うことに。

重要なのは応援演説だ、ということで、南原が難しい内容の演説に

挑戦することになるが、大方の予想通りに、すべてにおいて噛み続ける。

と、突然店内のセットが揺れだし、中からデーモン小暮が登場。

なにも聞かされておらず、本気で驚く出演者たちをよそに、

デーモン小暮による、とつぜんの南原への早口言葉講座が始まる。

プロの歌手らしく、よどみなく例題を発声するデーモン小暮と、

どこまでも噛みつづける南原。

自分たちのキャラクターのことも忘れて、観客となってそれを笑い

つづけるメンバーたち。

シットコムとしてはすでに収拾が、つかなくなっているものの、

エンディングトークでも真っ先に話題になるくらいの盛り上がりと、

デーモン小暮の独壇場といっていい活躍で、番組はそのまま終了した。





                


                  【夢で逢えたら】全放送レビュー中 》》

夜桜。

相変わらず

朝、出かけるときは、太陽が昇っていないことが多くて、

夜は、すでに沈んでる。


おかげで、桜をゆっくり見られるチャンスは、夜しかなくて・・・・・・、


初心者同志-yozakura02


でも、おかげで、


「私は、世界中の誰よりも、夜桜の魅力がわかる人だぞ!」


と思ってみたり。

みなかったり。


初心者同志-yozakura01

連休は、何して過ごす?

【さあ連休、何して過ごす?】



せっかくの連休だし・・・・・・やっぱり、アウトドアだ!

釣りで、大物をゲット・・・・・・?


初心者同志-MHF301



もう、春も終わりだなぁ・・・・・・。

よし、今年最後の花見をしよう!桜はまだ、咲いている・・・・・・?


初心者同志-MHF300



いつも仕事、仕事で、こんなときくらいしか休めないんだ!

ゆっくりと、寝て過ごす・・・・・・?


初心者同志-MHF302



いや、やっぱり、私はハンター!

いざ、狩猟へっ!


初心者同志-MHF306



結果は、どうなろうとも・・・・・・?


初心者同志-MHF307

ER最終回 (その②)。

【ER】の歴代主要出演者たちが、今回のシリーズ最終回

を受けて、放送された中で、自身たちが最も好きなエピソードに

ついて、答えている。


その中で、ケリー・ウィーバー役のローラ・イネス、

キャロル・ハサウェイ役のジュリアナ・マルグリース、

ジェニー・ブレ役のグロリア・ルーベンの3人が、

シーズン1の第19話、【生と死と】をあげているのが、

とても印象的だった。


以前、何かの本の中で、このドラマの医療部分を監修している医師が、

このエピソードについて、


「こんなことは現実の現場ではあり得ない、やりすぎだ」


と思いながら、しかし同時に、


「とてもいいストーリーだ、直すなんてもったいない」


とも思った、というようなことを、語っていた。


第19話の【生と死と】は、そのタイトルどおり、エピソードの中で、

人の生と死が、象徴的に描かれる。

それも、監修者が語るとおり、少し過剰で、少し過激な形をもって

描かれている。


このエピソードを監督した女性のミミ・レダーは、初期【ER】の中で

傑作と呼ばれるエピソードの、ほとんどを監督している人物で、

とにかく映像の中に余計な感情を挟ませず、

まるで生放送で、ドキュメンタリー映像を見せられているかのような

ヒリヒリとした緊張感と、見るものを突き放すような演出をすることで

有名な人だった。


重要と思われる場面では、あえてカメラを出演者からひき、

役者の表情や目の動きといった、細やかな芝居ではなく、

その場にいる人たち全員が全身で見せ、表している、

雰囲気や空気といったものを、何よりも強く映そうとする。


感情を掻き立てるような音楽や編集も一切用いず、

恐ろしいくらい冷徹に、画面の中から過剰な演出を一切省いていき

描かれていくドラマは、それが深刻な場面であればあるほど、

すさまじい迫力と説得力をもって、見るものに訴えかけてくる。


【生と死と】のエピソードは、ストーリーもさることながら、

そんなミミ・レダーの際立った演出による映像が、

延々と最初から最後までつづいていく、ものすごい作品だった。


よく、二流のアクション映画のキャッチコピーに、

〝息つく暇もない〟

なんて言葉があるけれど、この言葉は、

アクションなんて一切存在しない、このエピソードにこそ相応しい。


作品の中に出てくる人たちは、常に、深刻に悩んでいる。

叫んでいる。

怒鳴っている。

必死に戦っている。

誰1人、自分の行動に手を抜かない。

誰1人、他人を見捨てない。


そしてその結果、1人の人間に奇跡の生が与えられ、

1人の人間に悲劇の死が訪れる。


エピソードのラスト、アンソニー・エドワーズ演じるマーク・グリーンが、

電車の中で、1人声を押し殺して泣き崩れるシーンは、

言葉を失うくらいの切実さと、真実味に満ちている。


初心者同志-ER 002

300を越えるエピソードの中から、実際に出演していた出演者たちが、

このエピソードを選んだとい事実は、初期の【ER】にどれくらい

優れたエピソードが集まっていたか、ということを証明していると思う。


そういえば、日本のテレビドラマ界では医療ドラマを見ない日はない

くらいだけれど、この大きなキッカケを作ったのは、

きっと、間違いなくこの【ER】だった。


と同時に、【ER】が日本で放送を開始したばかりの頃、

三谷幸喜はシーズン1の第10話「つかの間の安息」のエピソードを

雑誌の中で取り上げ、いかにこのドラマが恐ろしいくらい計算され

尽くして製作されているか、について、詳細に分析した上で絶賛し、


「日本では、絶対に同じことができない作品」


とも語っていた。


これまで、シリーズを何度、見返しただろう。

これからも何度だって、見返すと思う。

私の友人の中にも、私のところから、すでにシーズン1だけで3回、

DVDを借りていった人もいる。


私を海外ドラマの世界に引き込み、ずっと心を揺さぶり続けてくれた、

【ER】に本当に感謝。


初心者同志-ER 003


最終シーズンには、あの、レイチェルを演じたハリー・ハーシュが

再登場しているとか。

すごく驚いた。

そして、見るのが一層、楽しみになった。


ER最終回 (その①)。

私が1番大好きだった海外ドラマ【ER】

今期の第15シーズンで、ついに放送をすべて終了した。


最終シーズンには、ピーター・ベントン(エリック・ラ・サル)

キャロル・ハサウェイ(ジュリアナ・マルグリース)

ジョン・カーター(ノア・ワイリー)

ダクラス・ロス(ジョージ・クルーニー)

エリザベス・コーディ(アレックス・キングストン)

マーク・グリーン(アンソニー・エドワーズ)といった、


過去のレギュラーメンバーたちが、続々と再登場を果したそうで、

今から日本での放送が本当に楽しみだ。


視聴率が悪い期間がつづくと、それがシーズンの途中であろうと、

放送そのものが中止されてしまうことも珍しくない、

米国テレビドラマ界にあって

【ER】「シーズン15」というのは、かなり長く続いている

ように思える。


けれど、実際のところは、米国でもずっと視聴率は苦戦がつづいていた

ようで、「一体、いつ終わるんだろうか?」ということは、

毎年、本国の米国でもシーズンが終盤になる度に、

いつも囁かれていたという。


しかしその思いは、ずっと見続けていた日本のファンにとっても、

少なからず、同じだったのではないだろうか。


最終シーズンが、まるで、ちょっとしたお祭り状態のように、

過去のレギュラーメンバーたちが次々と復活して登場した、という現実は、

反対に言えば、それだけのメンバーが、これまでに次々と番組から

脱退していた、ということの裏返しでもある。


初期にいたすべてのメンバーが、次々と番組から脱退し、

番組タイトルが示すように、【ER】という舞台のみがそのまま残っていった

このドラマは、それでも辛抱強くずっと見続けてきたファンたちから

してみれば、

過去の黄金メンバーたちを懐かしみながら、すっかり弱くなった、

贔屓の地元プロ野球チームを愛するような、

思い出と愛着だけが辛うじてモチベーションでありつづける

という、古い作品にいつからか、成り果てていた。


まるでテロ組織を追いかける捜査官のドラマにでもなったみたいに、

突然スリリングなアクションシーンが増えてみたり、

患者たちそっちのけで、病院の同僚たちとの、恋愛や揉め事ばかりが

ドラマの主題になってくると、ときどき、このドラマのタイトルさえ

わからくなりそうになった。


初心者同志-ER 001


シーズン1から、ずっと見つづけてきた1人のファンとして

断言するならば、

やっぱり【ER】は、第8シーズンの第20話こそが、

最終回にするに相応しいエピソードだったのだ、と今改めて思う。


このエピソードの中で、ノア・ワイリー演じるカーターは、

落ち込んでいる、研修をスタートさせたばかりの新人医師に話しかける。


 「医者には2種類ある。

 自分の感情を殺して出さないタイプと、素直に従うタイプだ。

 後者の場合はときどき、気分が悪くなる。

 ここに駆け込む人たちは血を流し、助けを求め、死にかけてる。

 ・・・・・・助けないと」


実はこの言葉、第1シーズンの第1話で、カーター自身が

先輩からかけられた言葉とまったく同じものだ。


(しかも、声かけられた場所 〔ERの裏手〕、

声をかけられることになるきっかけ 〔散弾銃で正面から撃たれて

血だらけになった患者を、目の前にして気分が悪くなって〕、

という、状況までが一緒)


登場時、誰よりも未熟だった新人医師が、誰よりも

多くの失敗と成功を重ね、

ついにはER内で、誰よりも経験豊かで、腕の確かな医師となって、

当時の自分にかけられた言葉を、改めて噛み締めるように、

新人の医師へと伝える。


登場人物たちの成長物語を、まるで輪転させようとする

かのような、この象徴的なエピソードは、

まさに長くシーズンを続けてきた【ER】だからこそ描くことができた

最高の場面だったと思う


しかし、残念ながら、1ファンのそんな勝手な思いとは裏腹に、

それ以降も【ER】は終わることなく続いた。


なんとなく、視聴をやめるきっかけを失い、

ここまで見続けてきてしまった私としては、せめて最終回が、

長くつづいてきたこの作品の歴史を、

無駄にしない、素敵なものであって欲しい、と願っている。


それくらいのことを要求してもいいくらいの愛情は、

この作品に、ずっと、注いできたつもりだ。




この話題、もう少しだけ、次回につづく。