FOR ALL ROUTINE WORKERS -29ページ目

春の話1:春になったらまた

2月はあっという間に過ぎてもう3月。
唐突にやってくることもありますが、春はお別れの季節です。
冬とはひと味違う寒さが戻ったり、暖かい春を待ち遠しく感じたり、毎年同じ事の繰り返しのようですが、僕の暮らしは行きつ戻りつ冬から春へと続いています。

ところで、僕の通勤時間はドアtoドアで約1時間くらい。
そのうち実際の移動は、電車が約30分。歩いている時間は行きと帰りを合わせてせいぜい20分。残りの10分間は何をしているかというと、たぶんだいたいボーッとしている。バカみたいな顔して歩いているんだろうなーと思う。
駅に向かう時は、もっと通勤時間が短ければ少しでも長く寝てられるのに!と毎朝のように思うけど、帰りについては、これくらいの距離感がわりと気に入っています。
時々、行ったきりもう二度と戻らない人生もあるんだよなとか、そんなことを思ったりもします。

それで、電車の中もそうだけど、
駅からの帰り道では、いつも色んなことを考える。

家に着くまでは人通りがほとんどなくて落ち着けるからか、その歩いている時間は、その日にあったこととか頭の中を整理する時間で、結構色んな光景や人や気持ちが登場する。
スポーツニュースのダイジェストシーンみたいに、断片的に主要な所をかいつまんで回想をしている。でも中身は順序も長さもごちゃごちゃで、特にまとめられるようなものではないです。

で、だいたい人の頭の中というのはそんな短時間では全編再生できなくて、それじゃあ明日の帰り道でまた続きを考えよう、という風に、今日の帰り道は明日の帰り道に続いていて、家に着く100mくらい手前で歩きながら鞄に手を突っ込み、家の鍵を探し始める。
いつも鞄のどこに入れたのか絶対忘れているので、手探りで探すまでにまた結構な時間がかかる。
その時に僕は、雨が降っていなければ必ず夜空を見上げていることに今日気がついた。これは救いを求めているのではなく、祈りだと思う。

家にいる時に窓を開けて夜空を見上げるなんて生活を現代の人間がするわけもなく、たぶんそんな余裕もないので、その時に見る空が僕がその日最後に見る空ということになる。
その夜空が、星がよく見えたりして綺麗だったりすると、少し嬉しく思う。
夜の光と影をきれいだなと思う。一瞬手を止める。時間を止めて。

僕は公私の切り替えがあまり上手くない方で、スイッチを切り替えるようにパッと切り替わらない。働き始める前はどうだったか覚えてないけれど、今はそれがうまくできる時とできない時で結構日々の調子は違ってくるような気がします。
あとはこういう風にブログのようなネット上での顔の見えぬコミュニケーションも、公私の切り替えの感じがとても難しい。これは僕だけじゃなく、今はインターネット上に入試問題の答えを求める人が普通に存在するような世の中であって、スマートフォンも含め、ネットや何かしらのデータを四六時中見ようという気には正直あまりなれない状態です。なんかどうしても本当は必要じゃない事をしているような気がしてくる。

季節はゆっくりと変わる。長い人生の中で、日々良くも悪くもなっていく。
人も同じように、すぐには切り替わらない。
そしてただひとつ言えることは、ケータイひとつで簡単に解決できるような問題は、この世の中にはただひとつもない。
長いトンネルを掘り続けた先に、光が射しているのが見えるのだと思う。

でも、長い冬に僕はもう飽きてしまいました。
幸せな季節をスキップでもしながら軽やかに歩きたい。
色んなものを上手くかわしながら、風のように。颯爽と。


春になったら、また、会いましょう。



*じゃあね