東の最果ての地を紹介したのでここはやはり最北の地も紹介したい!
2016年12月1日
丁度11月30日~12月2日まで3日もの空きができて、この機会にこの日数でしか行けない北海道まで行こうと考えました。最も12月といえば、向こうはもう白い悪魔が降臨する時期、真冬の北海道において城跡(遺跡)を見るというのは
「闇夜にカラスを見物」
するようなもの。まともに遺跡の見学など望むべくもありません。せめて建造物だけでもと思いましたが、さてそんなところあったっけな?と思いましたが、丁度宗谷岬の所に「旧海軍望楼」があったのを思い出しました。
「そうだ!これも物見櫓にあたるし、『城』めぐりになる!!」
・・・・いささか自分でも苦しい理由づけでしたが、宗谷岬なら最果てで丁度良いし、真冬の北海道にアタックするという無謀極まりない目標に私の中の無駄な情熱の炎が燃え上がり、かくして2泊3日の北海道旅行を強行決行。無論北海道の厳寒期を舐めてかかるつもりはありません。考えるる限りの厚着とカイロを用意して当日に臨みました。
○冬の北海道は短い・・・
前日、旭川で一泊。まだ札幌近辺はそれほどではありませんしたが、こちらは5℃、もっとも現地の人にすればまだまだ「真冬」はこれからだそうなんで、今はまだ生易しいものでしょう。朝5時の宗谷本線始発に乗車して、稚内への5時間に及ぶ列車旅を出発。
6時過ぎですが、まだ陽は上がらず。それにしても見渡す限りの平坦な大地とそれを覆う白い悪魔も景色としては最高。
ようやく陽が照ってきました。
途中の音威子府駅で停車。ここで向かいの特急列車が遅れているとのことでしばらく待機。
音威子府駅はかつてもう一つ稚内へ向かう「天北線」との乗換駅でした。廃線になった今も駅舎内には資料が展示されています。
ようやく特急列車が到着して元の列車に戻ります。
天塩川
日本海岸まで到達。本来ここから利尻富士が見えてくるのですが、曇天なので靄がかかって見えず。
2010年9月訪問時の写真。
遂に日本の最北端・稚内駅まで到達。
稚内駅ですが、6年前訪問した時に比べて、非常に真新しくなっていたので目を見張りました。バスターミナル・道の駅・地域交流センターに映画館まで併設された稚内市の一大集客施設となっていました。
ここから南稚内にかけてのエリアには大抵の商業施設が揃っており、ここなら住めるかも(無理無理)と思ってしまいます。流石に国境の町と言った所でしょうか。
6年前。こうしてみると駅自体は縮小された感があります。今では稚内に列車が発着するのは普通が3本、特急が3本。
ここで駅舎内に併設された物産店で駅弁を購入して、食事を取ります。『最北かにめし』稚内といえば蟹です。
ここで駅の外へ出て周囲を散策。
「ヒャッハー!!これこそ北海道だ、燃え上がるぜ!!」
と妙なハイテンションで(あるいは暗示か?)で周囲を駆け巡る自分がいました。
さてここから宗谷岬方面のバスに乗車。駅に併設された宗谷バスターミナルで往復記念乗車券を買って参ります。(通常片道1390円ですが、記念乗車券なら1250円とオトクになります)
宗谷岬到着です!バス停はこの記念碑からすぐそこ。
間宮林蔵。蝦夷地・樺太・沿海州を回った探検家であり、そして幕府の凄腕の隠密として活動していました。今もその像の視線の先には樺太(サハリン)島があります。
さてそれでは旧海軍望楼へとまいります。この丘を登っていくと目的地です。
旧海軍望楼はロシア帝国との戦争がせまった明治35年(1902)に建設されたもの。明治の建造物として貴重な遺構です。
残念ながら建物内部に入ることはできませんが、併設されたコンクリートの展望台からかつて駐屯していた将兵と同じ視線で見てみましょう。
ここから宗谷海峡を展望します。
この厳寒の地で越冬していた人々は如何なる気持ちであったでしょうか・・。
祈りの塔をはじめ様々な記念碑が立ち並びます。
宗谷岬灯台
宗谷岬唯一の土産店。ここで最北端到達証明書(100円)を購入。
中には実際の流氷の世界を体感できる展示室があります。
流石に日本最北端の地というスポットだけあって車でやってくる観光客は結構来ます。学生グループに記念撮影を依頼されたので、同じく私も記念撮影。風が厳しすぎるので前傾姿勢でないと吹き飛ばされそう(顔は伏せさせていただきます)