帰宅ランをただのジョグではなく、効果的な練習にするために、道のりの5キロごとのポイントを把握しておくとよいです。加えて、ところどころに自分なりのランドマークを決めて、そこがスタート地点から何キロなのかを知っておくと、さらに◎です。

スタート地点からの距離が分かれば、帰宅までの行程が把握でき、疲労度合いを考慮しつつペース配分ができます。


また、スタート時にクロノグラフ(ストップウォッチ)を作動させれば、ペースが把握できます。例えば、スタートから5km地点での所要時間が30分であれば、1kmあたり6分(6分/km)のペースです。「キロ6分」と言います。所要時間が25分であれば、キロ5分です。


ペースが把握できれば、ペース設定に強弱をつけられるので、練習内容の幅も広がります。ゆっくりじっくり走ることも必要だし、時には自身を追いこむ練習も必要です。


GPSつきのランニングウォッチを使えば、暗算しなくてもペースが表示されます。私は、ウォッチを見ないとペース計算ができなくなってしまうのが嫌で、時間と距離で自然とペース換算ができるようになりたい、という思いがあるので、あえて腕時計は、SEIKOの「SUPER RUNNERS」というシンプルなランニングウォッチを普段使いしています。


その日の体調、疲労具合等のコンディションで、感覚と実際のペースは異なるものです。キロ6分がすごくラクに感じることもあれば、ちょっとキツいなと感じることもあるでしょう。


毎日、体の声に耳を傾けていれば、少しずつ身体の感覚に敏感になることができ、今日は調子いいな、とか、疲れがたまってるからちょっと休まないと風邪をひいてしまうかも、とか、その時の自分の調子を把握できるようになります。


キロ6分のペースがラクになってきたから、次回はキロ5分半でやってみようか、など、自身の身体レベルの向上が感じられると、一層モチベーションも高まります。


これまでの自分を超えられたのですから、達成感もひとしおで、ますますランニングの虜になります。

実業団やプロやフリーランスの方でない限り、ランナーは仕事や家事とバランスをとりながらランニングに取り組んでいることと思います。

だから、24時間しかない1日の中で、空いた時間を有効活用したり、何かを犠牲にしたりして、時間をつくることになります。

今日は忙しくて時間がないから明日でいいや、とか、時間があれば走りたいんだけどな、などと言っている限り、ランニングを継続して習慣化することはまず不可能です。

私は仕事が立て込んで平日の昼休みに走れない日は、夜、仕事が終わってから走ります。昼走れなかった時点から夜ランに向けての調整が始まります。夜はアポイントを入れない、とか、夕方カロリーメイトや何か炭水化物を摂取しておく、とか。

ただ、走り始めが22:00近くになることもあります。そんなときは、走り終わって着替えて帰宅するまでの時間と手間を省くため、「帰宅ラン」をします。

衣類やら鞄やらは職場のロッカーに残して、自宅まで16キロの道のりをランニングにあてるのです。「帰宅」と「ランニング」と「仕事でたまったストレスの発散」で、まさに一石三鳥です。

22:00に走り始めると、23:30頃帰宅、すぐに風呂、夕食。その後ストレッチや少々の家事をしても1:00前にはサプリを摂取して就寝できます。22:00に職場を出て、心身ともにぐったりして電車で帰宅するよりも、断然気持ち良く1日を終えられます。

「帰宅ラン」は超オススメです。

故障なくランニングを続けたい。

効率よく走りたい(=できるだけ無駄なエネルギーを使わず速く走りたい)。


これらができていたら理想的です。


ただ、実際は、日常的に走っていて何の故障もない人などいません。誰もが、程度の差こそありますが、どこか痛い箇所を抱えています。


今現在かかえているある違和感や張りや痛みには、どう対処すべきなのか。


慢性の痛みの大半は、筋肉の炎症による張り、硬直、血行不良です。痛みが激しかったり、腫れていたりする場合は別ですが、筋肉の炎症からの回復を促すためには、休むよりも走ることを勧めます。筋肉をほぐし、血行を促進することが回復につながるので、疲労がたまらない程度には動かした方がよいのです。


程度は人によって異なりますが、私の場合は、「だいたい1kmあたり7分のジョグ」もしくは「歩くのに毛がはえた程度のジョグ」をできれば1時間くらい行うと、翌日には痛みが軽減して筋肉の血流がよくなっていることをはっきり感じます。


痛いからといって、2~3日走らないでいると、そのときは痛みは消えています。しかし、いざ走ってみると、数日前と同じレベルの痛みを再び発症します。結局、全く治っていないのです。


ジョグで疲労回復を図ったり、故障個所を治療したりする、というのは、経験がないと理解しづらいかもしれませんが、確かに走って痛めた箇所は走りながら治せます。ただし、正しく走らなければ、治るどころか悪化の一途をたどってしまいます。


疲労回復、故障からの回復のための運動強度は、かなり低強度でなければならないし、かといって脱力し過ぎず正しいフォームでなければならず、慣れるまでは、かなり難しいのですが、自分にとっての最適な強度を探り、経験して体で覚えておいた方がよいです。


日常生活で姿勢やバランスを意識するのは、ランナーにとって非常に重要です。


ランニングの動作は、地面を左右交互に蹴りながら、体を前へ前へ運ぶ、というものです。その際に前後左右のバランスが保てて、軸が安定していると、力が分散せずに蹴った力が推進力となります。また、身体に余計なストレスがかからないと、当然故障もしにくくなります。


日常生活といっても、場面はさまざまです。


電車待ちで立っているときのお腹と腰の重心バランスは均等か、

猫背やでっちりになっていないか。片方の脚に重心が偏っていないか。

歩いている時、常に決まった方の肩に鞄をかけていないか、

左右均等に持ち分けているか。

自転車をこぐときに踏み込む力と脚を戻す力をできるだけ均等にしているか、

左右均等に力が加わっているか。

自転車に乗って信号待ちしているとき、踏ん張る足は左右を交互に使えているか。

子どもの抱っこは左右の腕をバランスよく使っているか。

オフィスで長時間座っている時に、猫背やでっちりになっていないか、

左右どちらかに傾く癖がないか。



これらを四六時中、意識し続けるのは最初は至難の業です。まず無理です。


しかし、ちょっとしたことから意識し始めると、重心や左右前後のバランスに少しずつ敏感になっていく自分に気がつきます。時間はかかりますが、ちょっとしたことから始めるとよいです。


私は以前、オフィスで座っている時は左肘を机について、右手でマウスを持つ癖があり、左に重心が偏り背骨も左側に湾曲していました。それが、少なからず影響してか、練習で疲労がたまると、まず骨盤の左側や右ひざにストレスを感じていました。今では、常に重心の位置を意識しており、ストレッチや補強トレーニングなども行っているので、いろいろな箇所のアンバランスがなくなってきていることを実感していますが、今でも強度の高い練習の翌日は、階段の上り下りの度に左ひざの力がカクンと抜けて、その瞬間にズキッと痛みが走ります。背骨と骨盤に歪みがあり、走り方にも癖があるのでしょう。


左ひざが痛むからといって、左ひざを冷やしたり固定しても、何ら根本的な解決にはなりません。姿勢や癖を矯正していくしかないのです。今はセルフケアでなんとかなっており、状態もよくなっているので、整体やカイロプラクティックについて調べたりはしていませんが、興味深々ではありますね。


2011年に自己ワーストを出してしまったとき、自分が走り始めてからの4年間はなんだったんだろう、と自問自答しました。走力のレベルをレースの記録で見る限り、後退したわけです。せっかく走る習慣を身につけても、故障してしまえば走れなくなり、走らない日がしばらく続くと、長い時間かけて培った習慣もいとも簡単に忘れてしまい、少しずつ積み上げた体力もあっという間に失ってしまいます。


練習しない、走らないという怠慢や油断により、走力と記録が後退するのは仕方のないことですが、努力の仕方を誤り、体のケアを怠ることで、強制的に走れなくなり、走力と記録が後退するのは、なんとも悔しく、やるせないものです。


私のように、習慣でなんとなくランニングを継続してきた者でも、かなりの喪失感でしたから、努力家で我慢強くがんばってきた人ほど、このような状況に陥った場合の喪失感は、はるかに大きいはずです。


しかも、その状況に陥ったことを激しく反省したところで、さあ、今日からは無理せず、体の声に耳を傾けて慎重に走るぞ、と心機一転、再スタートが切れるわけではありません。故障箇所に細心の注意をはらいながら、少しずつ失くしたものを拾い集めていきながら、いつ戻れるかわからないスタート地点に手さぐりで向かうしかないのです。


回復までの道のりが見えないし、取組み自体が地味なので、かなりの根気が必要です。自分に向き合う時間も必要です。体の変化に敏感になり、その理由を考える「習慣」を身につける必要があります。あきらめ、投げ出しても、誰にも迷惑をかけませんが、過去の自分に挑戦するランナーとしてはおしまいです。


故障の具合は今日はどうだろう。(少し改善したかもしれない or 治っている気がしない or 少し悪化したかもしれない)


リハビリランニングの強度をおとしてみようか。

筋肉に血液を運びたいので、ランニングの時間をもっと長くしようか。

左右前後のバランスや拮抗筋のことを考慮してストレッチのメニューを増やしてみよう。

シャワーですませず長めの風呂に入って、凝り固まった筋肉をほぐそう。

食事のバランスはOKか。

しっかり睡眠がとれているか。

プロテインやアミノ酸などのサプリを摂取してみようか。

凝り固まった箇所にホッカイロをあてようか。

接骨院に行ってみるか。

鍼灸に行ってみるか。

仕事中の姿勢がよくないんじゃないか。

お酒を減らした方がいいかも。


これらは、「思いつく対処法」として、昨日のブログに書きました。文字にするとたくさんですが、自分の体に向き合う習慣ができると、この程度のことは、いつでも自然とアンテナをはっておくことが可能です。当然、走っているときは、そのアンテナの感度は最大限上がっています。


他にも、仕事のこととか、家のこととか、週末の予定とか、この後食べたいもの、とか、ありとあらゆることを考えながら走っているので、どんなに長く走っても退屈することなどまずないのです。