掃除屋社長の日常や雑感をつづるブログ

たまには役に立つ内容があるかもしれません

 

 

 

「売上を増やしたいですか?」

と聞けば、ほとんどの人が「増やしたい」と答えると思います。

私もそうです。

わざわざ売上を減らしたいと思って経営している人は、あまりいないでしょう。

 

 

新しい仕事が決まれば嬉しい。

大きな契約が取れれば嬉しい。

前年より売上が伸びれば、会社が成長しているようにも感じます。

だから経営では、

「どうやって売上を増やすか。」

という話が中心になりがちです。

 

 

 

でも、ある程度長く会社をやっていると、それとは反対のことも必要になってきます。

それが、

「どの売上を捨てるか。」

という判断です。

売上を捨てる。

言葉にすると、かなりもったいない感じがします。

せっかく取った仕事です。

 

 

しかも何年も続いている仕事なら、なおさらです。

「毎月50万円売上がある。」

そう聞けば、50万円を手放すのは惜しく感じます。

 

 

 

でも、その50万円を作るためにいくら使っているのでしょうか。

人件費が35万円。

交通費や資材費などが5万円。

管理する社員の時間も必要。

急な欠勤があれば応援を手配する。

クレーム対応もある。

請求業務もある。

それらを全部考えたら、ほとんど利益が残っていない。

場合によっては赤字。

 

 

それでも、

「毎月50万円の売上だから。」

という理由で続けている。

これは結構ある話だと思います。

 

 

特に長年続いている仕事ほど、こうなりやすい。

契約した当時は利益が出ていた。

でも、その後最低賃金が上がった。

社会保険料の負担も増えた。

資材も高くなった。

燃料費も上がった。

それなのに契約金額はほとんど変わっていない。

 

 

 

気付けば、

昔は儲かっていた仕事が、今は儲からない仕事になっている。

こんなことがあります。

ここで値上げをお願いする。

これは当然必要です。

 

 

ただ、こちらが必要とする価格と、お客様が受け入れられる価格がどうしても合わないこともあります。

そうなれば、最後は判断しなければなりません。

この仕事を続けるのか。

それともやめるのか。

 

 

私は、ここで一つ考えた方がいいと思っています。

「この仕事が今日、新規案件として来たとして、今の条件で受けるだろうか。」

です。

昔からやっているという事情を全部外して考えてみる。

新規のお客様から、

「この金額で、この内容をお願いします。」

と言われた。

 

 

果たして見積りを出すでしょうか。

「いや、その金額では無理です。」

と思うのであれば、なぜ既存の仕事だから続けているのでしょうか。

長い付き合い。

社員が慣れている。

毎月売上が入る。

いろいろ理由はあります。

もちろん、それらにも価値があります。

 

 

 

ただ、

「昔からやっているから。」

だけになっているのであれば、一度数字を見直してもいいと思います。

 

 

 

そして、利益率の低い仕事にはもう一つ問題があります。

人を使うことです。

例えば、毎日5人必要な現場がある。

その5人を使って、会社にはほとんど利益が残らない。

一方で、利益の取れる新しい仕事の話が来た。

でも、

「人がいないので対応できません。」

となる。

これは非常にもったいない。

 

 

会社の人員は無限ではありません。

特に人手不足の時代では、

人材も会社の限られた経営資源

です。

どこへ人を配置するか。

これは経営者が考えなければならないことです。

 

 

 

売上500万円を作るために10人必要な仕事。

売上400万円でも5人でできる仕事。

単純に売上だけなら500万円の方が上です。

でも会社に残る利益や、一人当たりの生産性を考えれば、400万円の方が良い場合もあります。

 

 

 

だから、

「売上が大きい仕事=良い仕事」

とは限りません。

 

 

 

そして、仕事を減らすと面白いことが起こる場合があります。

売上は下がった。

でも利益はほとんど変わらない。

社員の残業が減った。

管理する手間が減った。

経営者の対応時間も減った。

車両も一台減らせた。

会社全体が少し楽になった。

 

 

 

こうなると、

「今まで何のためにあの売上を追いかけていたんだろう。」

と思うことがあります。

 

 

 

売上という数字には、経営者を安心させる力があります。

年商1億円。

2億円。

3億円。

数字が大きくなれば、会社も立派になったように感じます。

 

 

 

でも、経営者の仕事は売上を自慢することではありません。

利益を残して会社を続けることです。

年商3億円で利益500万円の会社。

年商2億円で利益2,000万円の会社。

どちらを作りたいのか。

ここは考えてみてもいいと思います。

 

 

もちろん、利益だけで仕事を切る必要はありません。

利益は低くても、大切な仕事があります。

その仕事があることで別の仕事をいただける。

社員教育になる。

実績として価値がある。

将来大きくなる可能性がある。

地域との関係で意味がある。

数字には出ない価値もあります。

 

 

だから私は、

「利益率が低い仕事は全部やめればいい。」

とは思いません。

 

 

 

重要なのは、

利益が低い理由を分かった上で続けているか。

です。

戦略的に続けるなら問題ありません。

何となく続けている。

昔からあるから続けている。

断るのが面倒だから続けている。

これは少し違います。

 

 

一度、

「この仕事をやめたらどうなる?」

と考えてみる。

売上はどれくらい減るのか。

利益はいくら減るのか。

何人の人員が空くのか。

経営者や管理者の時間はどれくらい空くのか。

その空いた人と時間を、もっと利益の出る仕事へ使えないか。

そこまで考えると、

仕事をやめることも、一つの投資

だと分かります。

 

 

 

今ある売上を捨てて、未来の売上を作るための余白を買う。

そう考えることもできます。

会社が苦しい時は、仕事を選ぶ余裕はありません。

私も会社を始めた頃なら、そんなことは言っていられなかったと思います。

 

 

 

まず仕事を取る。

まず売上を作る。

それでいい。

でも会社に少し体力がついてきたら、次の段階があります。

 

 

 

仕事を増やすだけではなく、

仕事を入れ替える。

という考え方です。

利益の低い仕事を少しずつ減らす。

適正価格の仕事を増やす。

自社が得意な仕事を増やす。

長く付き合いたいお客様との仕事を増やす。

これを何年か続ける。

 

 

 

 

売上はそれほど変わっていなくても、会社の中身はかなり変わるはずです。

私は、これも会社の成長だと思っています。

売上を増やすことだけが成長ではありません。

同じ売上でも、

利益が増えた。

残業が減った。

社員の給与を上げられた。

会社に現金が残った。

社長の時間が増えた。

それなら十分成長しています。

 

 

 

だから、会社がある程度安定してきたら、一度仕事を並べてみる。

そして、

「今から新規で来ても、この仕事を取りたいか。」

と考えてみる。

 

 

 

もし答えが「NO」なら、その仕事について一度考える時期なのかもしれません。

値上げする。

内容を変える。

効率化する。

それでも合わなければやめる。

売上を捨てるのは怖いものです。

 

 

 

 

でも、

捨てなければ、新しいものを入れる場所ができないこともあります。

会社を大きくするためではなく、会社を良くするために仕事を減らす。

そんな経営判断があってもいいのではないでしょうか。

 

 

 

Vol.479

 

 

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ではまた次回お楽しみに

 

 

 

 

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