掃除屋社長の日常や雑感をつづるブログ

たまには役に立つ内容があるかもしれません

 

 

会社を経営していると、大きな仕事が決まることがあります。

年間数百万円。

場合によっては数千万円。

一社との契約で会社の売上が大きく伸びる。

経営者としては、本当にありがたいことです。

 

 

 

私自身も、大きな仕事が決まった時はやはり嬉しいです。

毎月ある程度決まった売上が入ってくる。

先の売上も見通しやすい。

人員計画も立てやすくなる。

経営も安定するように見えます。

 

 

ただ大口のお客様が増えてくると、私は別の数字も気にするようになります。

それは、

「そのお客様が、会社全体の売上の何%を占めているのか。」

という数字です。

 

 

 

例えば、年間売上1億円の会社に、年間3,000万円の取引先があるとします。

売上の30%です。

非常にありがたいお客様です。

 

 

 

でも、もしその契約が突然なくなったらどうでしょうか。

翌年から売上が3,000万円減ります。

人件費。

事務所家賃。

車両費。

リース料。

その他の固定費。

売上が3,000万円減ったからといって、

これらも同時に30%減ってくれるわけではありません。

ここが怖いところです。

 

 

 

大口のお客様がいることが問題なのではありません。

そのお客様がいなくなった時に、

会社が耐えられない状態になっていることが問題

なのだと思います。

 

 

 

そして、大口取引にはもう一つ難しいところがあります。

売上の割合が大きくなるほど、

「このお客様には絶対に嫌われたくない。」

という気持ちが強くなることです。

値上げをお願いしにくい。

無理な依頼でも断りにくい。

契約外の仕事もサービスしてしまう。

急な対応にも応じる。

最初は少しのサービスだったものが、

いつの間にか当たり前になっていくこともあります。

 

 

 

そして気付けば、

売上は大きい。

でも利益はそれほど残っていない。

そんな状態になることもあります。

これは経営者として非常に悩ましいところです。

 

 

 

売上が大きいだけに、

「この仕事を失ったら困る。」

と思います。

すると、価格交渉でも弱くなります。

 

 

 

つまり、一社への依存度が高くなるほど、

経営の自由度が少しずつ下がっていくのです。

私は、これは売上だけでは見えないリスクだと思っています。

だから、大口のお客様ができた時こそ、

「この売上を守ろう。」

だけではなく、

「この売上があるうちに、次の柱を作ろう。」

と考えることが大切ではないでしょうか。

 

 

 

例えば、年間3,000万円の大きな契約が取れた。

その利益をすべて使って会社を大きくするのではなく、

一部を新規営業や新しい事業へ回す。

既存のお客様との取引を増やす。

別の業種のお客様を開拓する。

少しずつ売上を分散していく。

そうすれば、大口のお客様の売上が減るわけではありません。

 

 

 

会社全体の売上が増えることで、その一社への依存割合が下がっていきます。

これが理想だと思っています。

 

 

私は、大口取引先を失うことを前提に付き合う必要はないと思っています。

そんなことばかり考えていたら、お客様との信頼関係も作れません。

長くお付き合いいただけるように、良い仕事をする。

これは当然です。

ただ同時に、

「契約は永遠ではない。」

ということも経営者は頭の片隅に置いておいた方がいいと思います。

 

 

こちらに問題がなくても、契約が終了することはあります。

お客様の会社が売却される。

担当者が変わる。

経営方針が変わる。

予算が削減される。

施設が閉鎖される。

競争入札になる。

世の中には、自分たちではコントロールできないことがたくさんあります。

 

 

 

だからこそ、会社を守るためには「良い仕事をすること」と「売上を分散すること」の両方が必要です。

これは投資と少し似ているかもしれません。

 

 

一つの銘柄に全財産を入れるより、いくつかに分散した方が、一つが悪くなった時の影響は小さくなります。

会社の売上も同じです。

 

 

 

一社に頼りすぎない。

一つの業種に頼りすぎない。

一つの商品に頼りすぎない。

一つの地域に頼りすぎない。

すべてを分散する必要はありませんが、

「これがなくなったら会社が危ない。」

というものが何なのかは、経営者として知っておいた方がいいと思っています。

 

 

 

そして、もう一つ。

私は大口のお客様が悪いお客様だとはまったく思いません。

むしろ、大きな仕事を任せていただけることは、

それまで積み重ねてきた信用の結果です。

だから大切にする。

しっかり良い仕事をする。

でも、依存はしない。

この距離感が重要なのだと思います。

 

 

売上の大きなお客様がいることと、

そのお客様がいなければ会社が成り立たないことは、まったく意味が違います。

 

 

 

経営者として目指したいのは、

「大口のお客様がいる強い会社」であって、「大口のお客様に生かされている会社」ではない。

ということです。

 

 

一度、自社の売上を取引先別に並べてみる。

そして、一番大きなお客様が会社全体の何%を占めているのかを見る。

もし、

「ここがなくなったら、かなり厳しいな。」

と思う取引先があるなら、それは今すぐ契約を減らすという話ではありません。

むしろ、その取引が順調な今だからこそ、次の柱を作るタイミングなのだと思います。

 

Vol.466

 

 

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ではまた次回お楽しみに

 

 

 

 

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