こんにちは。
BBブリッジの番場です。
現在作成している遺伝子医薬品および細胞医薬品の技術レポートのための取材として10月下旬に開催されたESGCT(The European Society of Gene and Cell Therapy:欧州遺伝子/細胞治療学会)2014年年次大会に参加してきました。
通常、海外出張する場合は学会より情報収集がより効率的なビジネスカンファレンスや企業の個別訪問が多いのですが、今回は日程がちょうど良かったので学会に参加しました。
ESGCTへの参加は初めてなので過去との比較はできませんが、参加人数は700人強、そのうち産業界からの参加が100名前後、日本人の参加は私を含め10名程度でした。
学会は延べ3日間かけて行われ、メイン会場+サブ会場3つで100前後のプレゼンがありました。遺伝子医薬および細胞医薬に関する基礎研究から臨床試験、製造や規制まで幅広いプレゼンがありましたが、やはり話題になっていたのは「ゲノム編集(gene editing)」でした。
詳細はまた後日記載したいと思いますが、ゲノム編集技術は遺伝子医薬・細胞医薬に大きな革新を与える技術として考えられており、学会でも大きく注目されておりました。ゲノム編集技術について、簡単に言うとヒトのDNA配列を好きな部分で切断し、その部分に新たな配列を挿入するというものですが、当該分野に与える影響は非常に大きいと思います。
既に米国ベンチャーのSangamo BioSciencesは、ジンクフィンガープロテインベースのゲノム編集技術を用いたHIV治療薬SB-728(患者由来の細胞を利用)のフェーズII試験を進めています。SB-728はHIVがヒトに感染する際に利用する受容体であるヒトCCR5遺伝子をゲノム編集技術によってノックアウトすることで、HIVがヒトT細胞に感染できないようにするという作用機序です。学会ではSB-728を含めたSangamoの開発状況のプレゼンもありました。
また、学会の最終日には京都大学 iPS研究所の山中伸弥先生の講演もありました。山中先生の講演は日本でも聞いたことがありますが、プレゼンでラボメンバーの努力を強調する(この実験は○○さんが夜遅くまで頑張ってくれたなど)ので、聞いてて本当に気分が良くなります。iPSの研究・実用化ががあれだけ順調に進んでいる理由がわかったきがします。ESGCTのサイトのトップページで山中先生の講演写真がアップされていますので、ご興味がある方はご覧ください。
学会開催前日の夕方に到着し、時間があったのでマウリッハイス美術館に行ってきました。この美術館は大きな洋館のような建物で、美術館としてはそんなに大きくないですが、フェルメールやレンブラントの名画を多数飾っているので超お勧めです。日本でも有名なフェルメールの「真珠の耳飾りの少女」を見ているときには誰もおらず、自分一人で独占できる時間も結構ありました。
最後にオランダ名物のハーリング(ニシンのマリネ)を食べて帰国しました。オランダの繁華街にはハーリング専用スタンドがありますので、行ったらぜひ食べてみてください。かなり美味でした。
当社作成のレポートの詳細についてご興味がある方は以下をご参照ください。
「世界の遺伝子医薬品開発の現状と将来展望」
http://www.bb-bridge.co.jp/reports/133/
「世界の細胞医薬品開発の現状と将来展望」

