馬場 「オラッ! さっさと帰れつってんだ! しつこいぞこの野郎!」

ポツソ 「いや私もですね、突然っていうのは申し訳ないと思ってますけども、色々下調べもしてですね、こんな山奥に来たわけですから、どんなお仕事をされているのかとかですね、なんとか取材にご協力頂ければと・・・」

馬場 「知るかってんだ! 苦労したとかはお前らの問題だろうが!・・・まぁ見たことはあるよ、お前らの番組〝ポツソと一軒家”。いきなり山奥の家に押しかけて家主に取材してよ、それが結構視聴率いいらしいじゃねえか。でもなぁ、みんながみんな取材を受けるようないい人だと思うなよ! 取材はお断りだ! さあ帰れ!」

土佐犬民 「うん? なんぞ庭先で馬場ちゃんがブチ切れちゅうぞ・・・。(ガラッ)おい馬場ちゃん、何かあったがかよ?」

馬場 「いやポツソと一軒家っていうテレビ番組がやって来て、取材させてくれってうるせえんだ。とっさんからもビシッと言ってくれよ」

土佐犬民 「あー、あったにゃそんな番組。確かテレビ局にクレーム入れたことあったぜよ。“軽自動車で行けバカタレ!”ゆうち、ヒッヒッヒ! なるほどこいつがポツ・・・うん? ちょっと待てよ、おまんどっかで見たような・・・あっ! こ、こいつ、























週刊文文!」






















文文 「フッフッフ、バレちゃいました? お久しぶりです土佐犬民さん! はいおっしゃる通り、私、ポツソと一軒家のスタッフではございません! 週刊文文でございまーす! イヨーッ! パチパチパチ!」

土佐犬民 「オイッ! ユーチューバーか!」

文文 「フッフッフ(汗)」

馬場 「しゅ、週刊文文だと・・・!」

文文 「フフフ、いや~噂には聞いてましたがなかなかの切れ者ですねぇ。めちゃめちゃ探しましたよ~、馬場さん」

馬場 「・・・な、チッ、俺の事も知ってて演技してたのかよ、やるじゃねえか。・・・で、話はなんだ?」

文文 「えー、もう分かってるとは思うんですけど、土佐犬民さんがテレビに出た経緯についてお聞きします! 土佐さんがテレビに出れるよう手配したのは馬場さんの働きがけがあったんじゃないかと私は思ってるんですけども、いかがですか?」

馬場 「知らねえな」

文文 「では土佐さんが番組で言っていた大物プロデューサーというのはドリー伊藤さんで間違いないですか?」

馬場 「知らねえな」

文文 「馬場さんとドリーさんの間にいるのは、普段は正業で働きながらも実は表社会と裏社会を繋いでいるブローカーでもある、そして馬場さんから全幅の信頼を得ている人物! 違いますか?」

馬場 「・・・し、らねえな。はいはいもう時間の無駄だ! これが最後通告だぞ。今すぐ帰れ!」

文文 「ファイヤー野口」























馬場 「カッ(白目発動)」



















土佐犬民 「いかん! 馬場ちゃんが追い込まれた時の白目じゃ!」

馬場 「アハハ~(白目スキップ)」

文文 「おや? フフフ、どうやら問い詰められてパニックになったようですねぇ。では話が通じなくなったので土佐さんに聞きましょうか。土佐さんがテレビに出られるきっかけとなったのは、馬場さんからファイヤー野口、そしてファイヤー野口からドリー伊藤さんに話が行ったと! これで間違いないですね!?」

土佐犬民 「ぬぎぎぎ・・・」

文文 「フフフ、さあ後は土佐さんが認めれば済む話ですよ! 土佐さんが“うん”と頷けばこの苦しい時間は終わりなんです! さっさとゲロって楽になっちゃいましょう! さあ早く! さあ!」

竜 「(ガラッ)うるせえなぁ、何騒いでんだ!?」

文文 「ん? この方も同居人ですか? 一体何人住んでるんだ・・・? どうもこんにちはー。週刊文文と申しまーす。ちょっと取材をさせて頂いてまーす。すいませーん」





















「うるせえつってんだこの野郎(ツカツカ)」





















文文 「うっ! (常識が通じない人の空気)・・・。あわわ、いえ、なんでもないです! 帰ります帰ります! クソッ、またしても失敗か! 土佐さん、次こそは、次こそは絶対逃がしませんからね!(ダダダッ)」

土佐犬民 「ホッ、まさか竜の登場で難を逃れるとは・・・。 竜でかしたぞ! 初めておまんが役に立った! 今度牛丼奢っちゃるき!」

竜 「あぁ? 何のことだ?」

馬場 「アハ・・・、はっ? あれ俺何やってたんだ・・・? そうだ週刊文文! あの野郎只者じゃねえ。何だよ引っ越したばかりなのにまた引っ越さなきゃならねえよ!」


闘いは続く。
アレキ 「さぁ兄貴、どこよりも早いUFC-272の感想といこうか。まずコルビー・コヴィントンvsホルヘ・マスヴィダルについて」

ヒョードル 「まあ・・・だろうなという感じだったね。マスヴィダルについては、そもそもトップ3クラスに連戦できるようなタマじゃないんだよ。そういう意味ではコナー・マクレガーと同じだよ。悪童として相手をディスることで注目を集めて自分の実力以上の選手と戦うっていう。2人ともその他大勢のチンピラだよ。肝が据わってない」

アレキ 「コヴィントンについてはどう思ってるんだ?」

ヒョードル 「こいつは漢だよ。こいつも口は悪いけど、諦めない強い精神力を持ってるから乗れる。パンチは下手だけどな」

アレキ 「ブライス・ミッチェルとか兄貴の好きそうなのが台頭してきたな」

ヒョードル 「ミッチェルいいねぇ。レスリング+柔術って俺の大好物じゃんよ(笑)。ハビブ・ヌルマゴメドフと同じ系統でな。バルボーザを何回かテイクダウンしたけど彼を寝かすのは大変なんだよね。でも俺はね、バルボーザはスタンドで戦うことにこだわり過ぎていると思うんだよ。彼は見る人が見たら分かるけど、グラウンドになると相当柔術ができる人の体の使い方をしているよ。一度三角締めに入るシーンがあったけど、もっとそういう攻めの柔術を使ったほうがいいくらいのポテンシャルを感じるんですけどね。でもスタンドで戦うことに意固地になっている感じだから無理だろうな。MMAでスタンドで戦うならタックルも使えると幅も広がるんだけどタックルに入るシーンも見た記憶がないし、色々もったいねえなぁと思うね」

アレキ 「なぜかバルボーザへのダメ出しに変わったところで終了~」
ガラガラ・・・(麻雀の音)

土佐犬民 「うーむ、しかしあちこちのアパートを渡り歩いた末に山奥の空き家にたどり着いて、こうして4人で麻雀することになるとはにゃあ。完全に逃亡生活ぜよ」

馬場 「まぁみんな、ゴタゴタしたけどここが最終地点だと思ってくれや。表には出てこない空き家を買ったから完全にマスコミは撒いた。とっさんだけでなく俺もマスコミから狙われていたからな。先回りしないと勝てねえからよ」

クボッチ 「いや、さすがッスよ。馬場先輩の頭の切れ具合は最強ッス。俺も見習わないと。ただ山奥過ぎてもうちょっと街に近いとこが良かったッス・・・」

アケミ 「20LDKもあってアタイは快適だよ。風呂、トイレが共同ってのが嫌だけど」

土佐犬民 「それにしても竜、起きんかよ? 麻雀でこんなにガラガラ音しゆうに」

アケミ 「大丈夫だよ、この人は一度寝ちゃったら絶対起きないから(裏拳バチーン)」

竜 「ンゴー、ンゴー」

土佐犬民 「ふむ。ところで馬場ちゃん、おらの仕事何かないかよ? 毎日暇で暇でにゃあ」

馬場 「うーん、何かあったっけな・・・あっ、銀行員のフリして年寄りにお金もらいに行くバイトならある」

土佐犬民 「オイッ! 絶対受け子!」

馬場 「そうだよ嫌だろ?捕まる可能性高いし、俺もとっさんにやらせたくはないからさ。とりあえず今はじっと耐える時だな。我慢だ我慢」

アケミ 「ヤクザが我慢って(笑)」

土佐犬民 「なんかこの頃の、マインクラフトで拠点をいっちきちもんちきちしゆう時にの、ふとなんでおらがこんな事せにゃいかんがぞ?いう気分になるようになっちのぅ。暇すぎち頭んおかしなったかと思うんじゃが・・・」

アケミ 「分かったからさっさとツモれ」

土佐犬民 「すまん。おっ? ツモ! えーっと、ツモのみ! ヒッヒッヒ! すまんのう皆の衆!」

クボッチ 「あーっ! マジかよ! ざけんなよ俺国士無双テンパっててドキドキしてたのに! 何だよツモなんてみみっちい手でアガりやがって。超ムカつくわ」

土佐犬民 「ヒッヒッヒ! すまんにゃクボッチ、別にルール違反したわけじゃないきにゃ。勝てば官軍負ければ賊軍! 敗者はグチグチ言わんと己の非力を認めるべし! ヒッヒッヒ!」

クボッチ 「あ? ちょっと待て何だとコラ、何だその敗者に唾を吐くような言い方は。テメーはいつも一言多いんだよ。テメーみたいなな、自分さえ良ければいいっていう人間がいるから世の中がバビロンシステム化していくんだよ。分かってんのか? このボンボクラー」

土佐犬民 「ま、またしてもボンクラ! おまんホンマにええ加減にしちょけよ!」

クボッチ 「ジャーに謝れ!」

馬場 「まあまあ落ち着けって2人とも。君らは必ず喧嘩で終わるんだな。クボッチ、とっさんがルール違反したわけじゃないからな、仕方ないぜ。騒音の件もクボッチが悪かったんだからな」

クボッチ 「まぁ・・・そうッスね、ちょっと感情的になっちゃった。とっさん、申し訳ない。ジャーラスタファーライ」

土佐犬民 「じゃあ明日オーライ?」

馬場 「ふーっ、半チャン終わったしちょっと休憩するか! うーん、とっさんの仕事なぁ・・・。テレビ出て世間に顔バレしちゃってるからなぁ。しかもあんまりいい印象じゃなかったし・・・」

アケミ 「でもさー、やるならまたタレント的なものの方がまだマシなんじゃない? アタイが言うのもなんだけど、この人普通の仕事はできないと思うよ」

土佐犬民 「オイッ! ぐぬぬ・・・。いや、確かにそうかもしれん・・・」

馬場 「アケミちゃんもそう思うだろ? この人一定の需要はあるんだよ。ネット上でも『土佐犬民をもう一度テレビに戻す会』みたいなのがあって、まあまあ署名があるらしいんだ。ただなぁ、俺とドリーさんの間にいた“ファイヤー野口”って人間と連絡が取れなくなってるんだ」

土佐犬民 「ほぅ、ファイヤー野口っちゅう人がドリーと接触しよったがか。知らんかったぜよ」

馬場「表社会と裏社会を繋ぐブローカーなんだけど、普段は清掃工場で働いていて、俺らのヤバイブツなんかをどさくさに紛れて焼却してもらってるからファイヤーって呼ばれているんだよ」

土佐犬民 「ふむ、おい、そういやドリーは今どういう状況ぜよ?」

馬場 「週刊文文に追いかけ回られてる。自分は知らないって逃げるように答えてるようだけどそりゃそうだよな、野口が裏社会と繋がってるとは思ってもなかっただろうから。野口ってヤツは警戒心がハンパない奴で、俺が全幅の信頼を置いている人物なんだけど、こいつもマスコミに追われてるのか分からないけど急に連絡取れなくなったんだよ。でも頭の切れる奴だから絶対大丈夫だと思ってはいるが・・・。とりあえずとっさんがテレビに出るって手段は取れなくなってる。まぁしかしとっさんの生活費もバカにならないからなぁ、何とか生活する最低限の金があれば・・・最低限・・・あっ! 生活保護! とっさんに生活保護受けさせるか! アケミちゃんに習って!」

土佐犬民 「なぬっ! ちょっと待て、おらが生活保護じゃと!? うっ、嘘じゃろ、うぅっ・・・とうとう落ちるとこまで落ちてもうた。おらの晩年ロクな事がない、ウア゛ーーーッ!(泣)

アケミ 「うるさい! 大の大人が号泣するんじゃないよ! でも生活保護を受けるってことになると親族に連絡が行くよ?“助けてあげて頂けませんか”みたいな。アンタそれは大丈夫なの?」

土佐犬民 「・・うぅ、嫌じゃ・・」

アケミ 「アタイなんか若いころに親にタンカ切って上京したもんだからさ、お金が無くなっても助けてくれなんて言えないじゃん。だから申請するかしまいかすごく悩んだよ、死のうかなってくらい」

土佐犬民 「分かるぜよ、プライドがあるわにゃ」

アケミ 「でも死ぬ勇気もなくてさ、そういう事情を見て見ぬふりをして今まで生きてるワケさ。屈辱だよ? いまだにケンカ相手に助けてあげてくれなんて連絡が行ってんだからさ。アンタは中違いしてる身内とかいないのかい?」

土佐犬民 「うぅぅ、無理! おらには耐えれん! 生活保護は受けん!」

アケミ 「うん、気持ちはわかるよ。アンタの事だし勝手に決めればいいけど、保護受けたら受けたで口座情報も調べられるし、そもそもアパートだって借りにくいしね。生活保護ってことで大家が断るのが当たり前だから。その上アタイなんか両腕がタトゥーだらけじゃん? だから部屋借りるなんて無理な話なの。だからアタイは馬場さんに家賃代月5万払って物件を紹介してもらっているのさ」

馬場 「そうそう、闇サイトで知り合ってな」

土佐犬民 「そうか! なるほどの、アケミと馬場ちゃんにはそういう接点があったがか」

アケミ 「馬場さんは面倒見たがりなんだよね。ヤクザのクセして困ってる人を放っとけないってなんなの(笑)、ヤクザなら逆だっつーの。アハハハハ! ま、それがいいんだけどね」

クボッチ 「いや、ホントに馬場さんの人望はハンパないッスよ。今のヤクザにはない仁義があって頭も切れる。キングオブキング間違いねぇ」

馬場 「まぁ引っ越したばかりでバタバタしてる最中だし、とっさんのことは追々考えることにしよう。よし今日はもう寝よう! みんなおやすみ!」

アケミ 「あれ? 馬場さん・・・」

土佐犬民 「焼き鳥! オイッ! 逃げたにゃ!」


闘いは続く。