伊藤操のブログ -102ページ目

Vol.23 Metropolitan Museum of Art

Metropolitan Museum of Art  アーティストが熱愛するメトロポリタン美術館



今回は、19回目に紹介した刻家のAnn Froman さんがお勧めするメトロポリタン美術館を紹介しましょう。

アンさんの記事をご覧になっていない方はこちら を見てください。

アンさんは、

「すべてのアーティストが望んでいることだと思うけれども、もしメトロポリタン美術館が私の彫刻を収蔵してくれたらこんなに名誉なことはないわ。だから、マンハッタンで私が一番好きな場所はメトロポリタン美術館なのよ」

と熱く語ってくれました。

私の本「私をみつけて 」の中で描かれているメトロポリタン美術館のシーンに沿って紹介していきましょう。


“メトロポリタン美術館は1870年に開館し、現在の建物になったのは、1902年だ。

女神をいただく冠のような屋根を8本の柱が支える新古典様式の美術館は、330万点の美術品を収蔵し、年間、数百万人が訪れるにふさわしい風格を漂わせている。”

(「私をみつけて」より)


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新古典様式のメトロポリタン美術館



今日もたくさんの人がこの美術館を訪れています。

もし330万点の中の1点に選ばれたら、アーティストしては本望でしょうね。


この美術館はその入り口からして荘厳なムードを持っていて、この建物に入るだけでも価値があります。

80年代には、この美術館のロビーではファッション関連のパーティが行われました。



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宮殿のようなメトロポリタン美術館のロビー



“美術館の前には、すでにたくさんのリムジンが並んでいる。

サーチライトが美術館の荘重な建物と夜空を照らしていて、ムードを盛り上げている。

入り口の前にはシャンパンのような泡をあげている噴水が連なり、クリノリン・スカートのように左右に大きく広がる大階段が、今宵のゲストをパーティへと誘っている。

(中略)

今宵のゲストはこの“宮殿”で一晩だけでも華麗なる舞台の主演女優のような気分を味わうことができるのだ。”

(「私をみつけて」より)


パーティでなくてもこの入り口の大階段を登るはとてもドラマティックです。


「私をみつけて」の主人公のユーコは、この華麗な美術館に眩暈を覚えます。

ですから、私もユーコやアンさんと同じようにこのメトロポリタン美術館が大好きです。

2万平方メートルという広いこの美術館は1日ではとうてい全部を見ることはできません。

もちろんこのブログですべてを紹介するのは不可能ですので、アンさんの彫刻が置かれたらいいなと思うところ、そして私が好きなスポットを紹介しましょう。


ロダンやマイヨールの彫刻が並ぶヨーロッパ彫刻の広場は、ガラスの天井とセントラルパークを見渡せる大きな窓があり、自然光が入る荘厳な場所です。

ここの椅子に座り、時を忘れるように過ごすのは、贅沢な時間です。



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ヨーロッパ彫刻コート



この広場の中にあるカフェでランチをしました。

カフェの中にも彫刻がおかれ、セントラルパークと彫刻を見ながら、食べるとさらにおいしく感じます。



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カフェで食べた茄子のタルト。おしかったです。



アメリカ館の隣にも自然光の入る彫刻の広場があります。

女性像の多いこの広場にアンさんの彫刻が配置されたら、どんなに素敵でしょう。


美術館ではボランティアによる無料のガイドがたくさん実施されています。

この彫刻の広場で子供たちのツアーも行われていました。

私も別なグループのツアーに途中から参加させてもらいました。

メトロポリタン美術館で見逃せないのが、ルーフガーデンです。

現代彫刻などが展示されており、セントラルパークの緑と摩天楼とそして、アートを同時に見ることができ、ニューヨークで味わうことのできる絶景の一つです。



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夏には是非、訪れたいルーフガーデン



4月の下旬までは閉まっているので、風薫る5月になったら、是非、また訪れたい場所です。




メトロポリタン美術館  


月曜日は休館。料金はガイドブックには7ドルと書かれていますが、現在は20ドルがサジェスション価格です。

美術館のサジェスションですから、来館者が自分の都合でいくら払ってもいいのです。

5ドルでもいいし、寄付するつもりで20ドル以上払ってもいいのです。

こういう本人の意志にまかせるというのがアメリカ的でいいですね。