『響け!ユーフォニアム』最終回を視聴しました。
素晴らしかった。(T~T)
今後またいろんな感想も読んでいきたいと思っていますが、まだ情報を入れないうちに、自分の感想を書いておこうと思いました。
ここは占いブログなのでタロットを絡めた感想になります!占いが苦手な方は特にご注意ください!!
また、私はアニメと映画のみの視聴者で原作は読んでいません。
以上2点を踏まえた上で、お読みいただければと思います。
占いをしている人あるあるなのですが、物語を見たときについ、占いに当てはめてしまうというのがあるのです(^_^;)
以下、盛大にネタバレを含みます!
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まず、『響け!ユーフォニアム』をタロットでいうと何か?
メインカード「正義」
サブカード「世界」
マルセイユタロット8番、ウエイト版11番「正義」は、片手に天秤を持ってジャッジする裁判官の絵が描かれています。
8番.正義
もう片手に剣をもっているのは、感情や憶測をバサッと切り捨てて、事実だけでフェアに判断する、という意味です。
野球の審判や裁判官が私情を入れたら大変ですから。
響け!ユーフォニアムで言えば、「音だけで判断する」ということになります。天秤の釣り合う、誰にでも平等なジャッジ。
12話で久美子ちゃんも奏ちゃんにそう言ってましたね。
(それでも揺れた奏ちゃんにグッときました。(;_;)
「本当の意味での正しさは、皆に平等」という滝先生の言葉が印象的でした。
サブカード「世界」は、いろんな人が世界を構成しているという意味。
21番・世界
舞台となった北宇治高校吹奏楽部は、高校から始める初心者が毎年入ってきます。いろんなレベルの子がいる。
甲子園常連校なら各中学のエースで4番ばかりってこともありますが、北宇治高校はそこまでの学校じゃない。初心者も上手くなってくれないと、人数が足りないかもしれないくらいの学校でした。
進路もバラバラ。高校で辞める子、音大に行く子、音大には行くけどプロにはならない子、プロになる子。
全国常連校なら部員が多いですから、真由ちゃんの言うように本気組とエンジョイ組に住み分けることもできるかもしれないけど、そうもいかない。
北宇治高校吹奏楽部のいいところ。
いろんな子がいるけれど(世界)
学年や経験年数に関わらず、誰でも頑張れば大きな舞台で演奏できる可能性があること。努力に対して公正なジャッジが受けられること。(正義)
そういうテーマのある作品だと感じました。
次に、これも占いしてる人はよくやるのですが、物語の登場人物をカードで表すと何?という質問です。
久美子ちゃんと真由ちゃん、そして二人の総括を出してみました。
久美子ちゃん 「奇術師」
真由ちゃん 「恋人たち」
総括 「節制」
真由ちゃんの「恋人たち」は心のままにただただ楽しむというカード。これはピッタリだなと思いました。
成果とか、そういうことは「恋人たち」では重要じゃない。心から音を楽しみたい。
6番・恋人たち
久美子ちゃんの「奇術師」はちょっと面白かったですね~。
ウエイト版では「マジシャン」というこのカード。
1番・奇術師
名前の通り、手品師が書かれています。
目の前にあるものを使って、奇跡を起こすカード。
手品師の腕次第・工夫次第で、何の変哲もない道具から魔法みたいなことが起こる。
帽子からハトが飛び出し、棒からは花が咲く。
マジシャンは1番のカードなので、先駆者、ファーストペンギンです。
実力主義と友情の両方取りなんて難しいことにチャレンジするのは、誰でもしり込みします。
住み分けるか、年功序列で思い出作りにしてしまった方がよっぽどラク。
でも、久美子ちゃんはチャレンジを開始しました。
入学した頃は年功序列だったけれど、「上手くなりたい」から変えてきた。
もう一つ、マジシャンは、「初期設定に魔法をかける」という意味もあります。
自分の生まれつき持ってるものに魔法をかけていく。
いくら努力次第と言っても、努力を超えた才能の差、環境の差はあります。
音楽一家のDNAや家に練習室がある子もいるし、マイ楽器も持っておらず学校から重い楽器を電車で持ち帰る子、河川敷で練習する子など様々。
初期設定の差はどうにもならない。でもそこに文句言っても始まらない。
奇跡が起こせるかはあなたの腕次第、可能性にかけてごらん!と「マジシャン」は言ってきます。
北宇治高校吹奏楽部を「自分の初期設定に魔法をかけられるチャンスがある部にするべく先陣を切った」のが久美子ちゃん、と読んでみました。
そして総括にはこのカード。
14番「節制」。
14番・節制
「節制」について詳しくは、こちらの記事「正義と節制の違い」で書きました。
真由ちゃんはどちらかと言うと「正義」みたいに住み分ける人。
久美子ちゃんは混ぜる人。少なくとも、混ぜていこうと試みる人。
相容れない、この価値観の違いが、3期の最大のテーマだったと思います。
二人のポリシー、正しさは真っ向からぶつかります。
でも、最終回で見事に混ざりました。
個人的に、3期を通してずーっと不思議だったのが、奏ちゃんも言ったように、真由ちゃんが何であんなに「何度も聞くのか?」でした。
私は、11話の奏ちゃんのセリフまでは、真由ちゃんは前の学校でトラブルがあったため臆病になってしまい、自分の判断に自信がなくなってしまったのだと思っていました。
おそらく実力主義で友情が壊れたことは想像に難くない。
人はそういうことがあると、自分は空気読めないんじゃないか?また私が判断したら間違うんじゃないか?って臆病になるものです。
だから今度はいちいちお伺いを立てて、相手に判断をゆだねる子になったんじゃないか?
ジュースも選ばないくらい透明人間になってしまったのかな?と思っていました。
でも、11話の奏ちゃんの言葉には説得力がありました。
もちろん、真由ちゃんはお祭りやプールに行きたそうにしたり、久美子ちゃんと仲良くしたがっていたので、マウントを取りたいというのはさすがにちょっと違うように思いましたが、真由ちゃんは意思のない子ではない、という気がしてきました。
合宿のオーディションの前のお風呂場で、久美子ちゃんの言うことは建前でしょう?と言っていた。
12話の最終オーディション直前に私はそれが正しいと思わないとはっきり言った。
それらのシーンから、真由ちゃんは意思のはっきりある、純粋で、真っ正直で、頑固で、演奏も100パーセントしか出せない不器用な、一本筋の通った女の子なのだと思いました。
これはあくまでも私個人の見解ですが、
真由ちゃんが何度も聞いたのは、若干、ケンカを吹っかけていたところもあったかなー?と思ってしまった。(^_^;)
違う意見を真っ向勝負でぶつけていたという意味です。
久美子ちゃんのポリシーに対して、
ほんとにそんなことができるの?できたら理想だけど実際は無理なんじゃないの?自分が落ちる側になってもそう思える?友情壊れちゃうんじゃないの?北宇治だって泣く子や恨まれる子が出るんじゃないの?って。
何度も何度も、「ファイナルアンサー?」と、疑問を投げかけていたように感じました。
関西大会直前の久美子ちゃんの演説で、複数回オーディション制へのわだかまりが吹き飛んでみんなが一つになったときも、真由ちゃんは納得がいかなそうに一人拍手をしていなかったのは、そういうことかな・・・と。
実力主義でいい演奏をして、友情も部内の士気も壊さない。
できたら最高だけど、できるわけない・・・と思っていた。
でも、久美子ちゃんが目の前でやってのけた。
真由ちゃんは「試合に勝って勝負に負けた」みたいな感じ。
音では選ばれた。でも、ポリシー対決では久美子ちゃんに感化された。
真由ちゃんが涙を流して久美子ちゃんに笑顔で頷いてみせたシーンは、真由ちゃんの白旗が上がった瞬間というか、さわやかな降参のように感じたのですが、どうでしょうか??
久美子ちゃんが「真由ちゃん、ほら、ね?」って言っているようにも見えて・・・。
もちろん奏ちゃんの言う通り、それと悔しい気持ちは別で、両方本心。
制作側の意図とは違うかもしれませんが、個人的にはそんな印象を持った12話でした。
「私のわがまま、真由ちゃんのわがまま」というセリフがありましたが、
久美子ちゃんのはわがままと言うより、欲張り。
しかも高度な欲張りのように思いました。
タロット14番「節制」のような難しいことにチャレンジした。様々な異なるものを混ぜて、一つの演奏を作ろうとした。
前の記事で書いたように「節制」は錬金術の過程を表します。
「金」を作る過程は簡単じゃない。
たくさんの試行錯誤と、失敗と、葛藤を経て、ゴールド金賞を手にした。(T~T)
カードを引きながらそんなことを考えました。
まあ、現実的なことを言えば、「郷に入っては郷に従え」と言いますし、外国に入国したらその国の方針に異を唱えるのはマナー違反ではあるんですよね。
でも、真由ちゃんの投げかけは誰でも当然湧いてくる疑問なのも事実で。
久美子ちゃんが先生になるのなら、自分事としてポジションを取られる側を体験したのは、非常に大きな財産になったと思いました。
何度も何度も、自分の信念の覚悟を問われた。
いっぱいいっぱい泣いたけれど、先生としてはそういう人は最適なんですよね。
これからもいろんな立場の生徒たちや、理不尽に、立ち会っていくことになるんでしょう。
追記:そういえば久美子ちゃんが先生になった時間軸では「音を楽しむ」という真由ちゃんの姿勢もポスターで掲げられていました。
これもまた、「節制」だと思います。
実力主義+音楽。難しいですが、久美子ちゃんのチャレンジは続いていくのだと思いました。
私は放送されたものだけを見る浅いタイプのアニメファンなので(´Д`ι)アセアセ 、感想(しかも占い)書くのもどうかと思ったのですが、心が動いたので書いてみました。
もっと詳しいファンの方はまた、いろいろな思い入れや別の見解があるんだろうなあ・・・と思っています。