わたしと懇意な仲のサックス奏者の女性から今年もジャズライブの招待を頂きました。
東京ユニオンというかつてのメジャービッグバンドのトリビュートバンド。彼女はご家庭の事情でこのバンドでの演奏は今回が最後とのこと。わたしも応援しようと友人に多数声を掛けましたが、年末に向かうこの時期は皆予定が入っていて残念ながらわたし1人で会場に向かいました。例年は横浜駅の5番街そばの会場でしたが、今年は元町の横浜クリフサイドでの演奏。
1946年(終戦後翌年)に設立された歴史的に有名なナイトクラブだった同施設。出来たころは富裕層しか入店できないような高級店でした。ところが昔の栄華を誇った時代から80年以上が経過し、建物は老朽化で一見すると廃墟のような雰囲気です(写真で見ると)この間、たまたまわたしのタクシーに乗って来た初老の男性客が「クリフサイド、有名だったけどもう閉店したんだってよ。」と話していました。「おいおい、わたしの友人が今度ライブやるのに・・。」と心の中で叫びながら「本当は閉店したのか?」と心配になりました。
とにかく行ってみるかという事で今日は電車で行って来ました。
元町商店街から坂を上がっていくと見えてきました。実は朝、友人から「建物の老朽化で中は極寒だからコート持参で・・」とメッセージをもらい、「やっぱり廃墟寸前か?」とまたまた心配になりました。
建物が見えてくると最新画像の通りやはり一見するとかなり古い建物で入口もくたびれた感じでした。
それでも観客が列を作っていてわたしも並びました。
知っている人が奏者の友人だけかと思ったら、同じテーブルに知り合いのペット奏者の方が中学生の吹部の生徒さんを2人連れて来ていました。“知り合いがいて良かった。”と思いました。
会場内は古いのですが往年の頃を味わえる当時のままでした。あずき色のビロード地の幕に2階席に正面のステージは広くダンスホールだった初期の頃を思い起こさせる雰囲気でした。
昔ながらの制服姿のウェイトレスがいて注文を取りに来てくれます。わたしはオーダーしませんでしたが、ソフトドリンクが1杯500円、カクテル1杯1000円、ピザやサンドイッチが1皿1000円と手頃な値段設定でした。
本日のライブには東京ユニオンの元メンバーの方も参加。1989年に解散した同バンドなのでかれこれ36年も前のプロ奏者の方達でしたが(サックス、トランペット、フリューゲルホルン、ピアノ、ドラム)素晴らしい演奏を披露されました。
皆、わたしよりも年上の世代ながら歳を取ってもあれだけ演奏できたらいいなと思いました。
ステージは暖房が届かず寒かったみたいですがわたし達のテーブル席は快適でかつての高級クラブの雰囲気を満喫できました。
クリフサイドは閉店などしていません。あっちこっちを修繕しながら営業を継続しています。
でもいずれ取り壊しになるのかもしれません。歴史的なナイトクラブ“クリフサイド”、貴重な体験ができました。
友人の友美さんに感謝!