今月東京の某ホールでロシア人の有名な歌手のコンサートが開催されます。
私はこの方の素性など全く知りませんでしたが、ネット上ではプーチンの良き友人でロシアのウクライナ侵攻を支持している危険人物と一部の人達が訴えています。
そして上記の人達がこのコンサートを潰そうと妨害キャンペーンを始めたようです。
私は最初このキャンペーンが単に文化芸術を排斥するものと思っていましたから、いささかやり過ぎではと感じていました。
ただこの一件にウクライナの人々も参加している事を知って調べてみたところ、この歌手の方ご自身に疑惑があるという事がわかり少し残念に思いました。
私はとても難しい立場におりますので、あまり口出しなどできないと思っています。
ただ以前、ウクライナのオーケストラの指揮者の方が、今後50年はウクライナでチャイコフスキーは演奏でいないと仰っておられてとても残念に思いました。
日本でもチャイコフスキーが演奏禁止のような空気に包まれて演目から外される時期がありました。
ロシアのやっている戦争はとても支持などできるものではありませんが、私は個人的にはロシアの芸術まで排斥する事には大きな疑問を感じます。
ついつい思い出してしまうのはナチスドイツによるユダヤ人の文化芸術を排斥した過去の忌まわしい歴史です。
メンデルスゾーンやシェーンベルク、マーラーなどが退廃音楽として排斥されました。
ナチスのやった事と現代のロシア芸術排斥とを同列で考えてはいけないものなのか。
いつも悩んでしまいます。
私はウクライナから避難してきた大勢の人々と直接携わってきましたから余計に悩ましいのです。
祖国の惨状を思えば彼らの気持ちはよく理解できます。
もうロシア語など話さない、ロシア音楽など聴きたくもない。
人々をそんな気持ちにさせてしまうから戦争には断固反対と心の底から思うのですが、私の妻はロシア人でしたし、妻の家族はモスクワに住んでいますし、私の娘にはロシアの血が流れています。
ロシアという国とは切っても切れない縁がある中で、私自身も誹謗中傷の対象になっていて自宅への嫌がらせも頻発し、警察に相談する事態になっております。
この居心地の悪い環境が早く終わってチャイコフスキーを心置きなく演奏できるようになってほしいと切に願っております。