私のブログ仲間の「ゆう~」さんが、本日還暦を迎えられた。
美しいシルバーグレイを誇るダンディーな「ゆう~」さんは、とても謙虚な分別を備えた紳士であり、ゴルフの腕前も上級者なのである。
と云うことから、私ととても話が合う御仁なのだ。
80台前半は当たり前、最近のラウンドでは、時たま顔を出していたティーショットのチョロも完璧に克服され、隙の無いゴルフを取り戻されたと私は理解していた。
その我らが「ゆう~」さんの還暦を祝おうと、カス倶楽部員が静岡の三島に先週末の土曜日、三重、名古屋、静岡、東京から集合し、主役の「ゆう~」さんを囲んでの宴会が開かれた。
その翌日、「ゆう~」さんのホームコースで、還暦祝いのゴルフコンペが行われる段取りだ。
私も一昨年の9月、このカス倶楽部メンバーから還暦祝いを受けた。
とても嬉しいサプライズの連続のお祝いだった。
メンバー各自から贈られたプレゼントを一品一品身に纏い、皆の前で全身が徐々に赤に染まって行く姿は、今でも思い返す度に赤面してしまう。
知的なカス倶楽部以外のブログ仲間からは、何故に知的な見本のような私が、あのような姿に変身しなければならなかったのかと、同情の涙を流してしまったとのコメントを戴く程に、凄まじい姿を強要させられた想い出がある。
そう、拷問とも云える皆からの処遇だった。
そのコンペの帰宅後、皆からのプレゼントをチェックした我がカミさんは、絶句していた。
還暦祝いを受ける者は、人生にそうそうにあるものでは無い試練を受ける事だと理解したのだ。
我がカス倶楽部員中、二人目の還暦者が「ゆう~」さんなのである。
今回も、各倶楽部員が各々準備していた祝いの品を、一点一点身に付けて行くと云う、拷問とも云うべき儀式が始まった。
真っ赤な半ズボンを贈られた時など、
「いま履いているズボンを脱いで、皆の前でちゃっちゃと半ズボンに着替えなさい」と叱責されつつ、
頭は赤い帽子に赤いボブスタイルのウィッグ、そしてつま先には赤いソックまで、全身真っ赤に変身したこの日の「ゆう~」さんは、完全にカス倶楽部員のオモチャになっていた。
でも、赤いウィッグを被った「ゆう~」さん、異様に似合って怪しい雰囲気を醸し出していたな~。
定番の赤いちゃんちゃんこに皆で寄せ書きをし、楽しい還暦祝いの宴は終わった。
宴会の解散時、地元である「ゆう~」さんの奥さまが迎えに来られた時、皆で挨拶を交わした。
とても若々しいチャーミングな女性で、私は絶対にお嬢さんだと思った。
それが証拠に、「ふじもりん」さんなどは、
「パワーさんの言う通り、彼女は娘さんかもね。財布から3万円を娘さんに小遣いとして払っていたもん」など、自宅に向かった「ゆう~」さんの話題で盛り上がっていた。
地元の「ゆう~」さん以外のメンバーは、ホテルに一泊して翌日の「還暦祝いコンペ」に備えた。
酷暑の時間帯を避け、早朝のスタートとなる。
まだ日の出を迎えて間の無い早朝、ロビーで集合して会場である「ゆう~」さんのホームコースに向かった。
この日は酷暑となると云う天気予報だったが、曇天で気温も上がらず、とても過ごし易い気温に私は安堵した。
時折吹く風も涼しげで、完走出来るかしらと一抹の不安を抱いていた私にも問題無しの天候だった。
この日の主役である「ゆう~」さんが、この日のコンペの組割りを決めたのだと聞いた。
それを聞いた私は、「ゆう~」さんって本当に甘い人なのだな~と思った。
氏は一組目、同伴者にカス倶楽部でも顔役として君臨している東方の女王さまこと「とんべぇ」さん、そして気に喰わないことには凄まじい形相でホッペを膨らます西方の姫こと「ももんじゃ」さんを選んでしまっていた。
一見か弱い女性とみえるこのお二方、私は秘かに「女性擬き」と理解しているのだ。
知的探究心に勝っている私であればこそ、永年のお二人とのお付き合いで理解した「女性擬き」と云う驚愕的事実に、心優しい「ゆう~」さんが、お二方の真の姿を理解していないのは致し方無しかも知れない。
そうなのだ、還暦を迎えた人生経験豊かな筈である「ゆう~」さんではあるが、まだまだは修行が足りないな~と、心底私はそう思った。
今日の主役は、誰が考えても還暦を迎える「ゆう~」さんなのである。
その「ゆう~」さんが、第一打を放ち、左のラフにボールが飛んで行った。
でも、まあまあのショットで、後続組の皆から「ナイショ~ッ」の声が発せられた。
その後の「ももんじゃ」姫、「とんべぇ」女王は、フェアウウェイど真ん中の遠慮会釈の無いショットを披露し、「ゆう~」さんを軽々とオーバードライブしてしまった。
赤ティーからならまだ許せるが、「女性擬き」のお二人が選んだのは、この日全員が打つホワイトティーを選択したのだ。
恐るべし「女性擬き」。
これ、はっきり言ってこの日の主役の年寄り苛めに近い。
打ち終わった「女性擬き」達は、カートの後部座席にドスンッと鎮座し、主役の年寄りに運転を任せ、第二打地点に向かって行った。
私は正直、この日の主役の年寄りに同情した。
私は第二組で「くぼたろう」組長、三重から参戦者「た~坊」さんとのラウンドだった。
正直に告白すると、前の組の「ゆう~」さんのゴルフが気になって、私は自分のラウンドどころではなかった。
「女性擬き」のお二人のど根性ショットに煽られながら、フェアウェイを息を切らせながら早足で横切ったり、カートの運転手として奉公していたり、「くぼたろう」組長の池ポチャショットに「バンザ~イ、バンザ~イ、バンザ~イ」の三唱に付き合わされたりと、昨晩の宴席同様に、「ゆう~」さんはオモチャと化していた。
当然の事ながら、上級者の「ゆう~」さんらしからぬスコアで試練を享受された一日となっていた。
私は心から同情したが、自ら選んだ同伴者であるから、責任も半分は本人にある筈だ。
と云う事を考慮しても、再度私は、還暦祝いとは試練を受けると云う事なんだな~と理解した。
此れ程の試練があろうかとも云うべき悲惨な目に逢った主役である筈の「ゆう~」さんの試練を除けば、極上とも云うべき楽しい一日はアッと云う間に過ぎ去り、次回のカス倶楽部のイベントが開催される9月のゴルフ場での再会を約して皆は解散した。
私は人類史上これ以上の悲惨な光景は無いと思わせる還暦祝いを受けた「ゆう~」さんに、心から同情の念を抱いた。
がしかし、「女性擬き」のお二人を筆頭に、皆が「ゆう~」さんを心から祝ってあげて良かったな~と、何の疑いも無く心底満足して満面の笑顔でゴルフ場を後にした光景を、私は複雑な気持ちで眺めていた。
帰路、主役の「ゆう~」さんに三島駅まで送っていただいた。
車中、何でカスの人達って遠慮ってことを知らないかな~や、
畏敬の念と云う言葉なんて知らないんだろうね~や、
還暦の意味すら知らないで、ゴルフをやりたいがために、還暦者を主役擬きにしてコンペを開催しているんじゃないか等々、
笑いながら「カス倶楽部式還暦祝い」の経験者翁二人は、次回の還暦祝いには出席できるかどうかなど話しながら駅に向かった。
新幹線に乗車し、ようやくにして一人になり、冷静さを取り戻した私は理解した。
「女性擬き」のお二人の真の姿は、魔女だとの結論を得た。
私も「ゆう~」さん同様、認識の甘さを自覚させられた。
次回還暦の試練を迎える御仁は「喜多八」さん。
5年後、私はクラブを振っているかな~。
「喜多八」さんが赤く激変して行く姿を見たいものでもある。
その時には、決して同伴者に魔女を選択してはなりませんぞッ!