福岡で用事があり、時間までに5時間程あるので、宿泊場所から近場である二日市〜太宰府を歩く事にしました。
宿泊場所は二日市温泉「大観荘」です。
初めての宿泊ですが、温泉が良かったです。
泉質は無色透明の柔らかい湯でした。
何が良かったかと言うと、温泉の入り心地。
湯の温度が絶妙で、私の好みには完璧にフィットしていました。
私はぬる目が好きなのですが、かなり気持ちの良い湯だったのを良く憶えています。
と言うことでスタートは、大観荘になります。
出発前、フロントの方に、この辺りの見所を聴いてみると、すぐ近くの武蔵(ぶぞう)寺を勧めて貰ったので、まずは武蔵寺に向かいます。
ほんの10分程で武蔵寺に到着。
本殿にお参りさせて頂いた後に社務所にて御朱印を頂く事が出来ました。
御朱印を頂く際、御住職とお話しさせて頂く事ができて、色々と教えて頂きました。
◉本来、御朱印は参拝させて頂いた際に印のみを寺院から頂き、文字は自分で記入するもの。
◉御朱印と言うように、本来なら寺院毎に様々な特徴のある印を観て頂きたいそうです。
私のような未熟者は、どうしても字の達筆さに目が行ってしまいます・・・
◉その様な意味からも、必ず本殿にはお参りに行ってから御朱印を授かって頂きたい。
最近では、御朱印をネットで売買されている様ですが、私は反対です。
勿論、お身体が悪いなどで周りたくても周れない方などで致し方ない場合もあるでしょうが・・・
先日ある神社で、海外の若い女性が日本の習わしに則って、御朱印を授かっていらっしゃるのを観て、ついつい応援したくなりました。日本人だからこそ、きちんと作法は守りたいですよね。
この武蔵寺ですが、九州最古との言い伝えがあるようで、流石に様々な見所があり、素晴らしかったです。思ったよりもゆっくりと参拝させて頂きました。
↓般若心経一字一石経塔
また、御朱印の正式な授かり方も教えて頂き大変勉強になりました。
その後は武蔵寺横にある、御自作天満宮にも参拝させて頂きました。
なんと、この天満宮のご尊体は菅原道真公が彫刻され、境内に安置されているそうです。
菅原道真公と言えば、すぐに太宰府を思い浮かべますが、この神社の事は全く知りませんでしたので、思わぬ出会いとなりラッキーでした。
さて、二日市を後にして太宰府へと歩いて参りますが、この辺りは天拝山歴史自然公園もあって、思わず寄り道しちゃいました。
二日市温泉→西鉄二日市駅→五条駅などを基点に歩いて、「観世音寺」に到着。
この観世音寺、太宰府政庁の庇護の元、九州中の寺院の中心となり、「府の大寺」と呼ばれ、当時は盛栄だったそうです。
その関係からか、観世音寺のすぐ横には、「宝蔵」があり、この中には丈六立像と呼ばれる仏像も含めた重要文化財の見事な仏像16体が安置されています。
#↓写真撮影が出来ないので写真はイメージです。
阿弥陀如来像・不空羂索観音菩薩立像・十一面観世音菩薩像・馬頭観世音菩薩像など、見事な仏像の中でも、私は毘沙門天(多聞天)、四天王(持国天・多聞天・増長天・広目天)と大黒天像が特に記憶に残りました。
↓毘沙門天
↓阿弥陀如来と四天王
普通、大黒天と言えば、にこやかな表情と膨よかな体躯ですが、この大黒天は怒りの表情にスラッとした体型です。
本来の大黒天は戦いの神だそうですので、このような姿に彫られたと推察されているそうです。
私の仏像好きが炸裂してしまい、ここにも1時間程は滞在したでしょうか。
後に用事が控えているので、やむなく出る事にしますが、私以外に2名の女性猛者がいらっしゃいました。
お一方はお子さん連れでしたが、他の仏像には目もくれず、四天王に囲まれた阿弥陀如来像を、時に手を合わせたりしながらも一心不乱に眺めておられました。
最初は大人しくしていたお子さんも、とうとうたまらず「早く帰ろうよ〜!」と叫び出したので仕方なく帰って行かれました。
すれ違い様にちらっと、お顔を拝見しましたが、とても柔和で観音様のように綺麗な方でした。
もうお一方は、何度も何度もぐるぐると回りながら仏像を眺めていらっしゃっいました。
私が帰る際も、まだまだ帰る様子は無く、椅子に座り込んで、尻に根が生えている様でした。
余程の仏像好きなんでしょうね。
観世音寺を後にすると、最後は「太宰府政庁跡」に向かいます。
広い草原に政庁跡の史跡が立ち並んでいる遺跡で、遮る物が無いために風が吹き抜ける気持ちの良い場所でした。
ここに太宰府政庁があったかと思うと、遠い過去に思いを馳せてしまいました。
さて、この段階で博多祇園での用事まで、あと一時間を切った状態。
すっかりゆっくり堪能し過ぎたようです。
祇園駅までは、ラストチャンスになる五条駅発の列車に乗るために小走り状態で先を急ぐ事になりました。
そして無事、期限の30分前には祇園に着く事が出来たので、「櫛田神社」にも参拝させて頂きました。
こちらでは御朱印も頂けましたが、やはり有名な神社でもありますので、沢山の参拝客が訪れる関係からか、神社関係者の方々に緊張感が無く、雑談をしながら御朱印に対応されており、少し残念でした。
しかし、山笠の飾り山も展示されており見事でした。
短い時間ではありましたが、とても充実した史跡巡りウォーキングとなりました。
歩いた距離 : 12.9km