裸蹄について | お馬さん日和

お馬さん日和

2018年まで一緒だった黒い愛馬との思い出と、
2019年から一緒になった白い愛馬とのこれから。

あと、ヲタク少々。

2週間ほど前にブログで言及した

裸蹄についてのお話です。

 

 

 

足 足あと 足 足あと 足 足あと 足 足あと 足

 

 

 

東京オリンピックの馬術、

障害飛越競技で入賞、

団体戦では優勝したスウェーデンの馬たち。

蹄鉄を履いてない、

いわゆる裸蹄の馬だそうです。

(全頭ではない)

 

 

そのことを知って真っ先に思ったのが、

 

すごいなぁ~!

 

でも、

 

裸蹄が流行りになったらヤバいな。

 

裸蹄の馬が活躍して注目されて、

それで手放しで裸蹄管理がもてはやされて

誰もかれも蹄鉄を外すブームが来たりしたら危険注意だな、と。

日本人は流行りに弱いしw

 

 

 

我が家の愛馬2頭とも(1頭は途中から)蹄鉄を履いてなかったので

その恩恵に与れてたのは事実。

メリットはたくさんあるけど、実は管理がとても難しい。

 

 

まず、日本の気候。

夏は多湿で冬は乾燥と、

1年のうちに極端に変わりすぎる。

馬の蹄はひと月に1センチほど蹄冠から伸びて

約半年で蹄の終点にたどり着きます。

夏、ジメジメした気候に対応した蹄を伸ばし始めるも、

半年後の冬になるころには乾燥でカラッカラ。

ジメジメに対応した蹄で

カラッカラの気候に挑むのは簡単じゃない。

で、今度は乾燥に対応した蹄を伸ばし始めるも、

その蹄が全体を覆う頃にはジメジメの季節。

1年を通して同じような気候の場合は

問題にはならないやろうけど、

短期間で湿度が変わりすぎるのは蹄にとって過酷やから、

せめて蹄鉄をつけて蹄負面だけでも

保護してあげた方が良い。

 

 

次に裸蹄管理が難しい理由は、

そもそもちゃんとした蹄の形に

整えてくれる人がいるかどうか。

私も過去に、

 

「蹄鉄は悪だ」

 

「裸蹄こそ正義!」

 

と信じてた時代があり、

何も考えずに浅はかな知識だけで

愛馬の蹄鉄を外したことがあります。

結果、肢は腫れるわ蹄壁は欠けるわ…。もやもや

最終的にこんな形になってしまいました。

幸運なことにこの後ちゃんとした削蹄師さんと出会えて、

半年くらいでここまで生き返らしてくれました。グッキラキラ

こんなことできる装・削蹄師さんが身近にいない場合や、

上二つの画像でどこが悪くてどう良くなったのか、

下の画像もまだ悪い点が残ってるけど

何を改善すべきか分からない人は、

自分の馬の蹄鉄を外さない方が良いです。

 

 

ちゃんと機能的な形に整えてもらえると

蹄が健康になり、

多湿と乾燥を繰り返す気候にはビクともしなくなり、

色々な使役にも耐えれるようになります。

こんな感じで石がゴロゴロしてるところで乗ってても

ひとつも欠けることはありませんでした。

 

あ、でも硬い蹄が良いという単純な話ではなく!パー注意

 

鉛筆鉛筆を思い出してください。

硬いHは力を入れて書くとすぐ折れるけど、

柔らかい6Bは折れにくい。

同じように蹄も硬いだけじゃダメで、

柔らかさ、というか粘り気が大事な要素で、

石とぶつかってもその粘り気が緩衝材になって

欠けるのを防いでくれます。

その粘り気を出すために

頻繁に裏掘りして蹄裏に刺激を与えてました。

蹄の水洗いはしなかったけど、

その代わりフーフナイフでの裏掘りに時間を割いてました。

削蹄してもらってる時、

パチンとかガシッとか乾いた音がしたら(ノ∀`)アチャーでしたが、

ミニョ~ンと粘ってるのが見えたら∑d=(´∀`*)でした。

 

 

 

残念なことに

私の乗り方が馬の背中を痛める乗り方やったから、

先代の愛馬くんもミスティも

完璧に健康体な蹄にはしてやれませんでした。

ハミ受けしようとして左右の拳どうこうとかはしてへんから

まだマシやった(と思いたい)けど、

寝たままの骨盤を

ドスンドスンハッ

と背中に打ち付ける乗り方

やったから

馬が背中をそらし、

その痛みを末端の蹄で受け止め

蹄踵に異常な負荷がかかったり、

片方に傾いて乗る癖があるので

蹄全体が同じように傾いたり…などなど。

削蹄師さんがその都度

修正してくれてたんで、

人馬ともに故障なく乗れてました。

 

 

2頭とも志半ばで、

特にミスティにはまだ時間がいっぱいあったはずやのに

私が終わらせてしまったんで、

我が家の愛馬たちで目指してたことや

彼らに教えてもらったことを啓蒙していくのは、

このブログでの私の使命かなぁ、

と思ってます。

上でチラッと書いたハミ受けの勘違いについても、

近いうちに書きたい所存。