6月9日と10日の乗馬日記。
先週末、乗馬クラブに
日本馬術連盟の理事をされてる長島修二さんという方が来られました。
北京五輪で馬術選手団の監督としてチームを引っ張った方です。
今、習ってる先生の学生時代の先輩で、
2年に1度、ここで馬術の特別レッスンを開催してるとか。
何の気なしに気楽な気持ちで始めた乗馬が、
まさか自馬を持つようになり、
まさかこんなえらい肩書きをいくつも持つような人物のレッスンを
受けるようになるとは…。
前の牧場の先生は国際大会でも活躍してたし、
静岡の先生は日本の競技馬作りで活躍してはるし。
私の乗馬技術はともかく、なんかとんでもないことになってる
土曜日のお昼前にクラブに到着した長島さん、
挨拶後にさっそく馬学講座。
「馬術は馬の犠牲の上に成り立つスポーツ」を強調し、
馬への負担が限りなく0に近くなる乗り方を心がけ、
馬への労りの念と感謝を常に持つ。
というような考え方を軸に、
良い騎乗姿勢を取ることの重要性や手綱の意義などなど、
今まで知らなかったことはもちろん、
すでに知っていることはより深く、馬学の勉強をみっちりとしました。
ランチ後に参加者を1~3人のグループで3班に分けてレッスン。
3人馬参加の1班目からスタートです。
で、ビックリ。
長島さん、さっきとは人が違うように厳しい厳しい
私以外のメンバーは過去にこの特別レッスンを受けて知ってたみたいやけど、
引くくらい厳しいレッスン。
昔の軍隊馬術を踏襲した指導法らしいです。
学生馬術もこんな感じ、って言われた。
2班目はベテランさんと学生会員ちゃんのレベルの高いグループ、
最後の3班目は私ひとりでマンツーマン。
(でもこれはきっと私がマンツーにしなきゃいけないくらい
レベルが低かったからに違いない)
今まで膝裏を伸ばしてかかとを下げるってやり方に苦労してたけど、
それとは180度逆の
「膝を思いっきり曲げて膝に体重を乗せ、かかとを下げる」
という乗り方に挑戦。
(内方姿勢で外に倒れてしまう癖を矯正するため)
みなさんこれをショック療法って呼んではった。
スタートがクレインだと告げていたのでその辺も考えてもらったみたいで、
「今やってるのは『馬術』。
安全重視でのんびり楽しい乗馬のクレインからは卒業しなさい」
なんていう激も飛ばされたり。
(やっぱり実力や名のあるヒトほどクレインの悪口を言わないなぁ)
2日目は学生会員ちゃんと一緒のレッスンで、
今まで間違ってた正反動の姿勢を指摘され、
初めてサドルホルダー持って調馬索で回してもらいながら矯正。
要練習やけど、一生できないと思ってた正反動に光が射しました。
馬場から出ると長島先生はまた気の良いおっちゃんに戻り、
馬具の手入れ方法や
世界で活躍してる選手の裏話なども聞かせてもらいました。
愛馬くんのことを
「若々しい馬、
歩様も良いしけなげですばらしい馬、大事にしなさい」
と褒めてもらえたのがイチバン嬉しかったなぁ。
ますます馬を思いやることの大切さに気付けたし、
目からうろこの指導法や、
引くくらいの厳しさが良いスパイスになって
モチベーションUPにも繋がった、貴重な2日間でした。
この長島さん、すごいと思ったのは、
鐙の長さを調節してもらうとき、
初対面のヒトが近づくと必ずと言っていいほど牙を向く愛馬くんが
チラ見程度、しかも腹帯まで締められてたこと。
そして、
「馬の蹄の手入れ方法は地域・季節によって変えなくちゃいけないと
恥ずかしながら最近知った」
と正直に話してはったこと。
これだけ上の立場にある人物が、ちゃんと自分の無知を認めて
新しいものを学ぼうとする姿勢は立派だなぁ、と。
前の牧場のボスにも見習ってもらいたいわ。
土曜日は乗馬クラブのみんなで長島さんを囲んでお寿司、
日曜日は見学に来られてた静岡の先生と一緒にディナーしてきました。
おなかいっぱい
習ったこともいっぱい
やる気もいっぱい
来週の騎乗が楽しみです