初めに宝塚を観たのは、もう五十年も前のこと。

(と書いてから、あまりの年月にびっくりする)

その頃は、実に楽にチケットが取れて、

日曜日に、宝塚市在住の先生にピアノを習っていた私は、

帰りに当日券を買って、三時からの公演を観る、という

今では信じられないような方法で観劇していた。

ところがその数年後、ベルばらブーム。そして「風と共に去りぬ」

見たこともない、チケット売り場の大行列に

私は参加することができなかった。

 

 

それ以降は、うまくチケットが入手できた時だけ観劇。

ありがたいことに

「エリザベート」初演(一路さんは歌がうまかった)

「ミー&マイガール」せなさんバージョン(知り合いが取ってくれた)

「去りゆきし君がために」(汀さんさよなら公演)など

けっこう大きな公演にめぐりあえて

それはそれで、満足していた。

 

 

変化したのは十年ほど前。

知り合いの知り合いのお嬢さんが、姉妹で

宝塚に在籍していることを知った。

「チケットって取ってもらえるの?」

「もちろん。喜ぶよ!」

このお嬢さんお二人は、別の組に在籍していたので

その数年間は、割合に宝塚に行けた。

 

 

そのうちに、そのお嬢さんたちも退団。

それとほぼ同時に、宙組事件が起きた。

私は毎週文春を購読しているので

(もちろん、すべてが正しいとは思わないけど)

あまりにも残酷な内容にひいてしまい、

チケットを購入して、宝塚に行く気持ちはなくなった。

それ以降、ほぼ観劇していない。

 

 

好きだったんだけどな。宝塚。

もう私も六十代になった。

次のチャンスはないのかな。

宝塚のニュースだけをぽかんと観ては、

ちょっと残念に思う日々。

 

 

二月二十三日  「ば」でした。

つまりは、チケットを取る作業がめんどうなんだな、

ということに、今気づきました。

そういう性格だわ。

ただ、宙組こわい、という気持ちはあります。

その組を放置している宝塚歌劇団も。

・・桜木さんはがんばってほしいけど。

 

 

 

 

 

スポーツジムでご一緒のAさん(八十代)は人気者だ。

おだやかで、いつもにこにこ笑っていて

たくさんいるメンバーの名前を全部覚えて話しかける。

私も、まだAさんの名前を覚えないうちに、

「ばさん、おはよう。いいお天気ね。」と声をかけられた。

もうお年なので、ゆるやかなレッスンを中心に参加し、

ほぼ毎日、ジムに来ていた。

 

 

そんなAさんが、急に来なくなった。二年ほど前のこと。

おばさんたちは情報が早い。

「旦那さんが具合悪いらしい。」

「すごく横暴な人だってよ。」

「Aさん、黙々と介護しているって。」

 

 

その噂は本当だった。

かかりつけの整形外科で、偶然Aさんご夫婦に会ったのだ。

「まあ!同じ先生だったのね。

ごめんね。今この人がいるから。」

あいかわらずにこにこと私に話しかけるAさんの横には

不機嫌そうなご主人。

「タクシーはまだ来ないのか!」

「痛い痛い。ちっともよくならない。」

私には目も向けず、不満を言い続けている。

またね、とにこにこ手をふるAさんに会釈して

これは確かに大変だな、と思った。

 

 

それからしばらく過ぎたある日、

久しぶりにAさんとジムでお会いした。

あ、今日は来れたんですね、と声をかけると

「うん。主人亡くなったの。」と

にこにこ、おだやかな返事。

あわててお悔やみを述べようとする私に

「これからまた毎日来るからよろしくね。」

にこにこと去って行く。

 

 

おばさんたちは

「あのまま続いたら、Aさん共倒れだったわ。」

「亡くなってくれて正解だね。」

「本当によかったよかった。」

 

 

確かにそうかもしれない。

でも、自分が亡くなった時、

そんな風に言われたくないなあ。

 

 

Aさんとは昨日も会った。

「なんか遅くなっちゃったから、お風呂だけでも入るわ。

、またね。」と手を振っておられた。

Aさんが幸せなら、いいけどね。

 

 

二月二十一日  「ば」でした。

二日前に、左足を捻挫しました。

この話は、改めて。

 

 

映画館で観たかった!

何度か行こうとしたのに、そのたびに都合が悪くなり

あきらめていたら、テレビ放映!よし録画!

ちょうど雪に閉じ込められた一日があったので

時代劇好きのだんな「ぴ」と、いっしょに観ました。

 

 

この映画の二時間ほどの間に、

三人、太秦にタイムスリップしてきます。

観おわって、二人で言い合ったのは

「そうか。太秦は江戸時代からタイムスリップしてきた人で

できているんだね。」ということ。

時代劇が衰退している現代、

それでも、好き、という人たちが

黙々とその伝統を守り続けている。

 

 

「ということは、福本清三さんは、

逆に江戸時代へタイムスリップしてるね。」

「そう。で、あっちでも、先生、と呼ばれて

用心棒とかしてはるよ。きっと。」

 

 

そんな夢を持てる映画でした。

 

 

 

二月二十一日 「ば」でした。

松方弘樹さんはどうしてるだろう?

やはり金さんになったかな?

そして、山口馬木也さん、

代表作になったね。よかったね。