ある男@U-NEXT
平野啓一郎の小説原作。
宮崎の文房具店を営む武本里枝のところに、ひとりの男が現れる。
その男は里枝に「友達になって欲しい」と言い、いつしか二人は心を通わせ、夫婦となる。
娘も生まれ、前夫との間の長男と幸せに暮らすも、仕事中の不慮の事故で命を落とす。
葬儀の後、その男と音信不通になっていた兄が訪れ、遺影を見てこう告げる。
「これは弟ではない」と。
様々な事情で戸籍を偽らざるを得ない人々の物語である。
ただ、これは原作の弱みなのかもしれないが、その危険を犯すだけの対価を得られるのだろうかという疑念が拭えない。
大量殺人を犯した死刑囚の息子、実家と折り合いが悪く縁を切りたい男などその種類は色々だが、
戸籍交換という禁忌を犯すまでの必要性があるのだろうかと感じてしまった。
そこにリアリティがなく、結末も何かが成されたわけでもないのが残念であった。
特に、この作品は日本アカデミー賞の最優秀作品賞を獲得している。
果たしてその価値のある作品なのか、甚だ疑問である。
目標まで、あと34本。