鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎@Amazon Prime Video
公開時に劇場で見たが、再見。
水木しげるという作家は、妖怪という概念を社会に定着させた功績があると思う。
ただ、ある程度の一般性というか商用性を用いてのものであるために、その本質は作家の理解よりもよりまろやかなものになっている気がしている。
そんな中で、作家自身が身罷っている状況であるのに、世界観としての本質の的を射て描いている点が秀逸である。
作品自体も、昭和の世界観を他作家・他作品の雰囲気をもないまぜにして構築されている。
令和の今となっては、戦後という時代は、虚構の空間のアイコンを用いた方が描きやすいのかもしれない。
江戸八百八町、太正浪漫と言われると思い描く世界観があるように、である。
ただ、この時代の前後は決してフィクションの箱の中に留めてはならない時間軸であり、
現代を生きる我々も、その時代の生のものを吸収し続けなければならない、そんな気がした。
とはいえ、ほぼ10年周期でTVシリーズが制作され、その時代の大衆性と融合して創作される鬼太郎というキャラクターは稀有である。
長く続いているシリーズはあるが、この作品は原作漫画が広く読まれているわけではないのに、何故か度々お披露目される。
これが一番の謎なのかもしれない。
目標まで、あと55本。