ルックバック@TOHOシネマズ日比谷
藤本タツキ作のジャンプ+で発表された読み切り漫画が原作。
山形の小学四年生、藤野歩は学年一絵が上手く、学年新聞に4コマ漫画を連載している。
そんな折、担任から不登校の生徒である京本に枠を一つゆずってやってほしいと持ちかけられる。
並んで掲載されると、圧倒的な絵のクオリティの差を見せつけられ、一念発起して改めて絵の勉強を始める。
小学校の卒業式の日、卒業証書を届けに初めて京本の家に訪れるが、そこで会った京本は熱烈な藤野ファンであった。
2人は意気投合し、共に漫画を描き始めるのであった。
共作を始め、賞レースや読み切りを経て、高校卒業後には連載を勝ち取ったところ、
京本は更に自らの腕を磨くために、美術大学への進学を決意する。
アシスタントに背景を任せ、連載をスタートする藤野。
そこへもたらされたのは、京本の通う美大に殺人犯が襲撃したという一報だった。
結論的には救われないストーリーである。
ただ、挫折と現実を突きつけられながらも、藤野も京本も自らの夢を追って進むしかない。
そんな世知辛い事実を描きながらも、1人の人間としての律し方を描いている。
1時間という短尺のために、2人の関係性に集中させ、周囲の人物の描写を敢えて削いでいる。
中学生(しかも1人は引きこもり)だけで、山形から神保町まで持ち込みに行けるのだろうか、とか非現実的なことはあるものの、
そもそもあの画力で連載までこぎつけられること自体がフィクションだと思うので、そこは大して重要ではない。
藤野を演じるのは河合優実。
バケモノ女優の本領発揮といったところで、揺れる少女を鋭く演じる。
目標まで、あと56本。