鬼平犯科帳 血闘@丸の内ピカデリー
叔父・中村吉右衛門の伝説的名作に、当代松本幸四郎が挑む。
昔、本所の銕と鳴らした長谷川平蔵は、火付盗賊改の頭の任に就いている。
そこに、かつて兄妹同然の仲であったおまさが訪ねてきて、自分を密偵として使って欲しいと訴える。
大切な妹に悪事で手を汚させることを躊躇う平蔵だが、おまさは危険を冒して功を成そうとする。
とにかく、偉大なる先行作品に対するプレッシャーをひしひしと感じる映画だった。
但し、その重圧を見事に跳ね返した傑作でもあった。
日本映画としての「時代劇」を、古典の継承と現代的視点を混ぜ込んだアプローチが秀逸である。
苦言を呈せば、この崇高な狙いを掲げながらも芸能界的なしがらみが残っていること。
主演俳優の所属事務所の縁で登用され、フィルムに褒められない爪痕を残している者がいる。
そんなことを持ちかける方も持ちかける方だし、受け入れる方も受け入れる方である。
こんなことだから、衰退したことにまだ気がつかないのか。
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