アメリカ映画の原点に数えられる名作である。
先の「月世界旅行」がスタジオ収録のある種の喜劇であったのに対して、
こちらはロケーション撮影を行い、実際の鉄道を用いたある種のサスペンスである。
国際化に伴いノンバーバルエンターテインメントというものが求められている昨今、
よくよく考えてみれば、100年前の映画はサイレント映画だったので、ノンバーバルが当たり前だったのだ。
この作品に関してはある程度のリアルなストーリー性が伴うので、却って理解するのが難解になってしまったような気もする。
状況を説明しない=説明を必要としないほどシンプルにするべし、と思いきや、
説明ができないほど突飛なお話にした方が、一周回って親切なのかもしれないとさえ思ってしまった。
今回も痛感したのは、やはり今の課題の解決策は過去にあるのでは?ということ。
10分ほどの映像の中に込められたエッセンスは、100年経って色褪せは否めないものの、同じ方向を目指している気がした。