

30日、日本自由民主党、国防部会は自衛隊法の大幅な改正案を承認したが、この改正案に専門家の間では日本が戦争への準備を進めているのではないかと驚く声が上げられている。
これに対し、駐日ロシア特命全権大使を務めた経験があり、現在、モスクワ国際関係大学で教授として教鞭をとるアレクサンドル・パノフ氏は、疑問を呈した。
パノフ教授は、日本が隣国に攻撃を仕掛けるためには憲法改正が必要であり、これは日本では容易にはできない点を指摘している。
ただし、日本政府が完全な意味での軍隊を持とうとしていることについては、パノフ氏はごく自然なことであり、説明がつきやすいとして、次のように語っている。
「地域で緊張が高まっている。これが感じられるのは日本だけではない。日本は北朝鮮の不合理な行動や中国の台頭といった挑戦に反応することしかできない。日本は米国が約束にもかかわらず、しかるべき方法で日本を守ってくれないのではと危惧しており、自国の国防力の伸長を図っている。」
パノフ氏は、アジア太平洋地域では今、パワーバランスで築かれてきた今までの国際関係が再構築されつつあると指摘する。
中国の台頭、日本の弱体化、アジア太平洋地域への米国の回帰がこの地域の状況を動かしており、全体としてより動きの激しい、安定感を欠いた状態となって、今のところかなり自然発生的な展開を見せている。
こうしたなかで一連の国は自国の軍事力、特に海軍力の拡大に乗り出している。
昨12年、中国共産党の第18回党大会では、中国の国防力は地域紛争での勝利にむけて準備せねばならないことが宣言されている。
インドも軍拡に努めており、ベンガル湾のアンダマン諸島に現在、原子力潜水艦や空母をも受け入れ可能なスーパー基地を建設中だ。
この地域では事実上、軍拡競争がすでにスタートしており、これと同時にナショナリズムも高まっていることから、日本一国のみを批判するのは生産的とはいえない。
パノフ氏は、この地域には非常に憂慮する状況が生まれつつあるが、その動きにはより複合的な分析が必要だとして、次のように語っている。
「まずは北朝鮮からはじめねばならない。これは最も一触即発の問題だ。六カ国協議がすでに機能していない以上、新たな提案を行わねばならない。より複合的で、遠く先を見越したプランを出さねばならない。そうした中には今の休戦状態を和平へと変えることも含まれる。今のところ発案を行っているのは北朝鮮で、韓国はそれを退けている。だが、韓国だって北朝鮮が退けるのが難しいような提案を行わねばならない。」
パノフ氏は朝鮮半島情勢を話し合う国際会議の招集が目的にかなっているとの考えを示している。これには国連安保理加盟国、事務総長、オブザーバーが参加し、和平締結、南北間、北朝鮮と米国間の外交関係の樹立、信頼措置、核軍縮、半島の非核化といった問題が話し合われるべきだ。
こうした場があれば、北朝鮮側も反応しないわけにはいかなり、国際会議の枠内ということであれば北朝鮮が行いたいと願う北朝鮮、米国間の二国間交渉を行うことも容易くなる。
2013/06/01
[Russia today(論争)]