
日本の飯島勲内閣官房参与が、日本の主要パートナー国に事前通告することなく北朝鮮を訪問したことについて、韓国と米国は不快感を示した。
韓国は、「安倍首相の特使」の訪朝は「役に立たない」との考えを表した。
だが飯島内閣官房参与の4日間にわたる訪朝が、北朝鮮との対話を促進させる可能性があるとの見方を表す専門家たちもいる。
日本と北朝鮮の間には、協議すべき事柄がたくさんある。
その一つとして、北朝鮮により日本人拉致問題がある。
1970年代から1980年代にかけて、北朝鮮工作員などによって多数の日本人が拉致された。
ロシア科学アカデミー極東研究所コリア調査センターのコンスタンチン・ アスモロフ主任研究員は、日本は拉致問題の解決を望んでいるとの考えを表し、次のように語っている。
「日本は飯島氏を北朝鮮へ派遣し、独自に状況を探ったのではないと思われる。これは興味深いことだ。日本人拉致問題により、北朝鮮との対話は非常に複雑になった。そして別の問題の解決に向けた望みも事実上断たれてしまった。北朝鮮は、生存していた日本人拉致被害者は帰国させ、それ以外の被害者は全員死亡、現在北朝鮮に日本人拉致被害者は一人もいないと語っている。また遺骨が埋葬されていた墓地は、1990年代の洪水で流失したと主張している。もちろん、このような主張を日本側は受け入れることができなかった。日本にとって納得の行く説明ではなかったのだ。拉致被害者の家族や親族たちは、被害者たちが生存していると信じている。日本人の拉致問題は現在、非常に政治的なものとなった。この問題が解決された場合には、別の焦眉の問題に関する北朝鮮との協議にも良い影響が出るだろう。」
飯島内閣官房参与が北朝鮮を訪れた後、北朝鮮との対話再開に向けた小さな期待を含む一連の声明が表された。
米国は先週、北朝鮮との対話を再開する意向を表し、韓国側も同様の立場を示している。
アスモロフ氏は、北朝鮮はこれにより国際舞台におけるイメージを改善するための現実的な可能性や、他の国が北朝鮮の利益を考慮するチャンスを手にしたとの考えを表し、次のように語っている。
「米国が対話拡大の必要性について発言したということは、何らかの意味で『4月の危機』が北朝鮮に勝利をもたらしたことを物語っている。なぜなら、北朝鮮は少なくとも最悪のシナリオを避けることができたからだ。まだ協議は行われていないが、北朝鮮は脅迫的な言動ではなく、建設的なアプローチをとる意思があるように思われる。今もっとも重要なのは、北朝鮮が成功に心を奪われて判断力を失わないことだ。」
先週、北朝鮮の崔竜海(チェ・リョンヘ)朝鮮人民軍総政治局長は、北朝鮮の金正恩(キム・ ジョンウン)第1書記の特使として中国を訪問した。
北朝鮮の軍ナンバー2とされる崔氏は、朝鮮半島の非核化を巡る6カ国協議の早期再開に関する中国側の提案を受け入れ、関係各国と対話する意思を表明した。
6カ国協議には、中国、ロシア、韓国、北朝鮮、日本、米国が参加している。
2013/05/26
[Voice of Russia]